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「令月にして風和らぎ」

米津玄師 「でしょましょ」

『でしょましょ』
ギター1本の弾き語りのようにおしゃれな曲と聴こえるひと、歌詞の重みから憂鬱な気持ちになるひと、さまざまな感想を見た。私はというと、そのどちらでもなくボタンがきちんとはまっていない。そんな感じだった。時間があるかぎり何度も何度も、繰り返しCDを聴いた。“あぁ、こういうことか”と突然そんな感覚が身体を駆け抜けて行った。

そこは何年も通い慣れた車が1台しか通れない道。
両方のサイドミラーを交互に見ながら数メートルゆるりと後退して、最後は縦列駐車する。つま先を使ってアクセル、ブレーキを適切なタイミングで踏みかえる。つま先に意識が集中する。無意識ではあるが、私のつま先は限りなく真ん中を探してるのではないか?サイドミラー越しに見る車は確かに後退しているのだけれども、見方を変えると私が見ている景色は、他の人から見たら前進しているのではないか?

『 異常な世界で凡に生きるのがとても難しい 』

こちら側から見ている景色は正常だと思い込んでいるが、あちら側から見ると異常なのかもしれない。「凡」は「平凡」だと思っているが、それは「非凡」なのかもしれない。そうなるとどちらが異常で、どちらが正常なのかだれにもわからない。
 

“ 対岸にいる人たちの意見を一旦、引き受ける。”と米津玄師はインタビューで答えている。引き受けたものをお互い、岸に置いていけばいつの日にかそれは土台になり、両岸を行き来できる道になるのではないか。あちら側もこちら側も本当は、最初からひとつの大きな道だったんじゃないか。なんだかストンと心に落ちるものがあった。

『 るるらったったったった 』 
軽やかにふわふわと完全に踵が着地することなく踊っている

『 るるらったった 』 
背面から倒れ込むようにどちらかの世界に入ってしまい、両足がしっかり着地している

『 るるらったったったった 』 
またふわふわとつま先でこの世界の真ん中を探すように踊り出す
 

この世界を大きく分けているのは自分自身なのかもしれない。令和という新しい時代がやって来たのに変わろうとしない自分がいる。だが、ゆるやかに軽やかにステップを踏むように、そんな生き方をしてみたいとどこかで思っている。『 全部嫌になっちゃうな 』 「な」であって、「た」ではない。まだ希望はある。じゃあ、あなたや私のこころが『死んじゃう前に なあなあで行きましょ』
 

車から降りて、ふと見上げた夜空がとてもきれいだった。この世の苦しみや悲しみ、痛みさえも包み込んで忘れさせてくれそうなほどどこまでも広く、そして美しかった。対岸でいがみ合うひとたちも真ん中を歩くひとたちもどこかでこの夜空を見てくれただろうか。。。

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