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1人の少女に魅入られた夜の話

欅坂46 平手友梨奈「角を曲がる」MVの衝撃

アイドルになんて興味は無かった。
「この曲良いな」
「可愛い子がいるな」
そんな事を思うぐらいで、アイドルに興味を持つことは無かった。
少なくとも1年前までの私はそうだった。

いつからだろう。欅坂46という存在を気にするようになったのは。
いつからだろう。平手友梨奈という少女から目を離せなくなったのは。
身を削るような不協和音?
平井堅とのコラボで話題になったノンフィクション?
もう覚えていない。

「角を曲がる」
平手友梨奈が主演を務めた映画「響 -HIBIKI-」の主題歌。
私はこの映画を見ていないので、この曲の存在は知らなかった。

そんな中で公開されたこの曲のMV。
平手友梨奈の表情に、仕草に、彼女から伝わる感情の1つ1つから目が離せなかった。
消えてしまいそうだ。
少しでも目を離せばいなくなってしまうんじゃないなろうか。
だから目を離せなかった。
そんな気持ちで何度もMVを再生していた夜。

MVの中で彼女は叫んでいた。泣いていた。微笑んでいた。許されようとしていた。
ただ一言、謝罪の言葉を口にしているように見えたMVのラスト。

私はは平手友梨奈という少女の事を知っているとは言い難い。
知っている事なんか少ない。
ただ彼女のパフォーマンスにいつも目を奪われていた。
いつも「凄い」としか言えなかった。
そんな自分が情けなかった。

MVを見た時私は無性に謝りたくなった。
届く訳ないのだけれど。

『みんなが期待するような人に 絶対になれなくてごめんなさい』

そんな事を言わせてごめん。
分かっている。届く訳もないし、許される訳でもないし、周りから何言ってるんだお前って言われる事も分かっている。
けれど謝りたかった。
「ごめん」と一言伝えたくなった。
こんな思いも、もしかしたら彼女を苦しめてしまうかもしれないけど。
MVの中の黒い影達のように。
彼女にまとわりつき、時に彼女を拒絶し、時に彼女と舞う黒い影達のように。

角を曲がる。その先は同じ景色が広がっていたりする。
全く違う景色だったりする事もある。
平手友梨奈はどうだったのだろう。
角を曲がった先で彼女は何を見たのだろう。
私達はいつかその景色を見ることができるのだろうか。
いつかその先を知れるのだろうか。

少し心配になるぐらい平手友梨奈という人がさらけ出されたMVだったように感じる。
けれど私は思うのだ。
自分の黒い感情なんて人に見せたくないのが普通。
だから人は無理に笑うことがあるし、1人で泣く夜がある。
MVの序盤。彼女が微笑みから一転して、暗い表情をしたように。
けれど、そんな感情を見せてくれたのは、それだけ受け取る側であるリスナーを信頼してくれてると私はいつも思うのだ。

1人の少女に魅入られた夜。
眠る直前まで脳裏に残って消えなかった彼女の微笑みと、聞くことのできないたった1つの言葉。
ごめんと謝りたい私は、MVを見続けることしか出来なかった。

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