2364 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

懐かしさの中にある新しさ

GReeeeNという心の医者が奏でる「第九」

普段、GReeeeNを聴かない人はGReeeeNにどのような印象を持っているのだろうか?

良い印象を持ってる方、そうでない方、様々だと思う。

GReeeeNのことが好きではない人も、もし宜しければ、少しでもこれを読んでほしいと思う。(できれば最後まで読んでほしいと思う)
 

GReeeeNを知らないという方もいらっしゃると思うので、少しGReeeeNの紹介をさせていただこうと思う。

GReeeeNは2007年1月24日、シングル「道」でメジャーデビューした、男性4人組のボーカルグループ。ジャンルはポップスメインだが、様々なジャンルが混ざっている。(ロック、EDM、ヒップホップなど)

メンバー全員が歯科医師の免許を持ち、実際に歯科医師として働きながら音楽活動をしているため、本名、顔は公表せずに活動している。

また、リーダー HIDEの兄JINは、かの有名なバンド「Pay money To my Pain」の元ギタリストで、GReeeeNを含む様々なアーティストのプロデュースをしている。

キャッチーなメロディーにストレートな歌詞が特徴の歌が若者を中心に共感を得て、「愛唄」、「キセキ」、「歩み」、「遥か」、「オレンジ」などのヒット曲を連発した。

2009年発売の3rdアルバム「塩、コショウ」は、容姿非公開でミリオンセールスを叩き出し、その年のレコード大賞で最優秀アルバム賞を受賞した。

また、7thシングルの「キセキ」は日本で1番ダウンロードされた曲として、ギネス世界記録に認定され、GReeeeNはダウンロード界のパイオニア的役割を果たした。(シングル曲だけで、4000万DLを超えていると思われる。)

「キセキ」は平成を代表する曲の一つと言っても過言ではないだろう。

2013年からは本人不在で全国ツアーを行い、2019年には20都市を回る全23公演の全国ツアーを行い、さらには上海での初海外ライブも行った。

GReeeeNのCDシングル、アルバムの累計売上は550万枚を超えていると思われる。
ざっとこんなところだろう。
 
 
 

そんなGReeeeNが2019年、9月25日に9枚目のオリジナルアルバム「第九」をリリースする。

全14曲収録。(演奏時間は約50分)

この14曲のうち、タイアップが付いている曲がなんと12曲もある。(楽曲提供先でのタイアップも含む)

これを凄いと捉えるか、大衆向けの音楽(商業音楽)を作りすぎだと思うかは人によって異なると思うが、僕はデビューから12年以上、歯科医師の仕事も忙しい中、コンスタントに曲を出し続け、またそれらに何かしらタイアップが付き続けているということは、純粋にすごいと思う。

本当はこのアルバムの曲を全て紹介したいくらいだが、かなり長くなってしまうので、今回は僕が特に聴いてほしい曲を5曲ほどピックアップして紹介したいと思う。
 

まずは、2曲目に収録されている「贈る言葉」だ。

この曲は、昨年公開された映画「走れ!T校バスケット部」の主題歌になった曲で、GReeeeNらしい心に響くメロディーに軽快なラップとストレートな歌詞が特徴の一曲。

「贈る言葉」と聞くと、多くの人が「暮れなずむ町の〜」と海援隊の曲が頭に思い浮かぶことだろう。

実際にGReeeeNのHIDEは武田鉄矢さんを尊敬しており、今回のこの曲は、ある意味「憧れへの挑戦」みたいな想いも込められているのかもしれない。

贈る言葉というのは、伝える相手がいなければなりたたない。(相手がいなければただの独り言になってしまう)
この歌では、伝える相手は様々だが自分と何かしらの関係があり、支えてくれた周りの人へ向けた感謝が、ストレートな歌詞で綴られている。少し恥ずかしさもあるかもしれないけれど、自分の背中を見届けてくれる周りへの感謝、そして、未来へ進む覚悟をこの曲は歌っていると思う。
 
 

その流れで次に来る「逢い言葉」という曲を次に紹介しようと思う。

この曲は、NTTドコモとのコラボ曲で、「自分の好きな歌詞を当てはめて、自分だけの歌を大切な人に贈れる」という「うた手紙」という企画のために作られた曲で、300万通り以上ある歌詞の組み合わせの中から、自分だけのオリジナルの「逢い言葉」を作れる、と言ったものだった。

この曲をその企画で自分で作って聴いた時にはいまいち心に響かなかったため、あまり期待していなかった、というのが正直な気持ちだった。

しかし、この「第九」に収録された「逢い言葉」は今までの感想を覆すほど名曲になっていた。

この曲を聴いて、GReeeeNが辛い時に隣で寄り添ってくれて、暗闇の中から光ある未来へ導いてくれる感じを受けた。

ピアノとストリングスのバランスが素晴らしく、そこへギターやベースの音も良い感じに入ってきていて、曲のスケールを大きくしてくれている感じがした。

さらに、綺麗なメロディーに乗ったGReeeeNのストレートな歌詞が、傷ついた心に響いてくれることは間違いないと思う。

自分の中で想像してたものとのギャップが激しくカウンターを受けたため、過大評価をしてしまっているだけなのかもしれないが、僕にとってこの「逢い言葉」は今回のアルバムで1番良い曲だと思った。
 
 

次に紹介するのは、5曲目に収録されている「ノスタルジア」だ。

どこか懐かしく、でも新しい。そんな雰囲気が漂う一曲だ。

GReeeeNはこれまで9枚のアルバムを発表していて、そのどれもが1枚を通してアルバムの世界観が出来上がっていて、当然今回のこの「第九」の世界観もしっかり出来上がっていると思う。今回のアルバムの世界観を作る上で、「ノスタルジア」は特に重要な役割を果たしていると個人的に思った。

時が経てば、周りの環境も変わるし、自分自身の考え方も変わる。
しかし、どんなに周りが変わって、自分が変わったとしても、昔の自分が楽しいと思ったことは案外今でも楽しいと思える。
そんな今と昔を繋ぐ曲がこの「ノスタルジア」だと思う。
 
 

そして、次に紹介するのは6曲目に収録されている「ポポポポポーズ」だ。

このアルバムで良いアクセントになっていると思うのがこの曲だ。

この曲は、NHK Eテレの「いないいないばぁっ!」に提供された楽曲ということもあり、はっきりいえば子供向けの曲だ。

しかし、僕はこの曲をその一言で片付けてはいけないと思っている。

ここまでの5曲が前半戦とするならば、この曲がハーフタイム、そして次の「ミドリイロ」から後半戦が始まる、と言って良いだろう。

まるでハーフタイムショーのように、聴いていて心が跳ねて無邪気になれる。

僕も聴いていて思わず頬が緩んだ。

個人的に僕は、最近の日本で流行する音楽は歌詞が重かったり、聴いた後に色々考えさせられる曲が多い印象を受けているが、(それらが悪いなんてことはないし、むしろ音楽として奥深さを感じて素晴らしいのだが)そう言った音楽を好んで聴く人にこそ、ぜひ聴いてほしい。
きっと、子供の頃のピュアな気持ちを思い出させてくれることだろう。
たまにはGReeeeNのようなポップな曲を聴くのも悪くないと思う。
 
 

最後に10曲目に収録されている「460 ~YOUR SONG~」を紹介しようと思う。

この曲は、GReeeeNが2014年に発表した「our song ~アナタヘ~」のアンサーソング的な立ち位置の曲だと思う。

この曲はポップスというよりはロックだと思う。ギターの音はカッコいいが乱暴さはあまりなく、どこか温かみのある印象を受ける。
ギターはメンバーのnaviが実際に弾いている。(全部ではないが)
ギターやベースの音色が、やはりどこか懐かしく感じる。
感じとしては、2000年代のバンドっぽいイメージを受けた。

「音楽を聴いて、思ったこと、感じたこと。その中に何かしら生きていくためのヒントが隠されてるんじゃない?」とGReeeeNが教えてくれていると感じられる一曲だ。

きっと、皆さんにも人生を変えてくれた一曲のようなものがあるのではないだろうか。

この「460 ~YOUR SONG~」はそんな「大事な一曲」を思い出させてくれる曲だと思う。

また、この「460」という数字は、デモ音源の通し番号らしい。

歯医者をやりながら、500曲近い曲を作っているということを知り、とても驚いた。
 
 
 

ここまで、何曲か紹介させていただいたが、ぜひ一度アルバムを一通り聞いてほしいと思う。

今回のアルバムは、背中を勢いよく押してくれる曲、隣で優しく寄り添ってくれる曲、心が躍る曲など、聴いている人の心が行ったり来たりして、さまざまな想いが交錯するようになっている。

実際に聴いてみればわかると思うが、何か心が揺さぶられる感覚が味わえると思う。(全員が全員そうとは限らないが)
 
 

最後に、、、
 

この文を読む前に、「何で今更GReeeeN?」と思った方がいらっしゃるかと思う。

でも、そんな方にも敢えて言わせていただきたい。

「たまにはGReeeeNを聴いてほしい。」

と。

僕はGReeeeNのファンなので、当然「最近はGReeeeNの人気がなくなってきているから、少しでも多くの人にGReeeeNの良さに触れてほしい」という思いもあるが、今回この音楽文を書かせてもらったのは、他にも理由がある。

それは、「懐かしさの中にある新しさを感じてほしい。」という想いを伝えたかったからだ。

世の中はさまざまな音楽で溢れている。

流行する音楽は上流から下流に流れる川の水のごとく、流行しては消えていく、と言ったものが多いと思う。
(流れる速さ、量は様々だけれど)

また、その流れに乗ることはないが、独特の雰囲気を放つ川辺の石の如く、アーティストの特徴が顕著に表れている味わい深い音楽もある。

そして、川の流れに逆らう魚のように時代の流れと逆行した音楽もある。

そんな音楽の中には歌詞がメインのもの、メロディーがメインのもの、ロック、バラード etc…と、とにかくさまざまなジャンル、タイプの楽曲がある。

正直、歌詞の世界観やメロディーの奥深さなどを音楽に求める人がGReeeeNの音楽を聴くと物足りなさを感じてしまうことだろう。

しかし、そういった方も、どうしようもなく落ち込んだ時や、何か音楽に助けを求めたい時があったら、ぜひ初心に立ち返るつもりでGReeeeNを聴いてほしい。

心が傷ついているときは、普段は聴いていてこっぱずかしくなるようなGReeeeNのストレートな歌詞が心に響く。そして、ほんの少しかもしれないが、心が軽くなるはずだと思う。
 

少し話はそれるが、2017年の1月28日に公開されたGReeeeNの自伝的映画「キセキ −あの日のソビト−」の劇中でJIN役の松坂桃李さんの台詞で

「心の医者になってみせます」

というものがある。

今回のアルバムでは特に、このセリフの通り歯医者だけでなく、音楽を通した「心の医者」としての役割を果たしていると強く感じた。
 

また、別に心に傷を抱えていないと言った方もぜひ聞いて欲しい。

「どこか懐かしく、どこか新しい。」

より多くの人にこの感覚を味わってほしい。
 

CDショップの店頭で九つの目玉焼きを見かけたら、ぜひ一度手にとって聴いてほしいと思う。

きっと手に取ったあなたのプラスになる何かをもたらしてくれることと思う。
 
 

下手くそな文章で本当に申し訳無かったが、ここまでお付き合いしてくださった方へ溢れるほどの感謝の気持ちを込めて、この音楽文の終わりとさせていただく。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい