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ポルノグラフィティが呼ぶほうへ

デビュー20周年 東京ドームライブ

満員の東京ドーム。
ポルノグラフィティのライブでは定番の開演前の客いじりから、会場の一体感は凄まじかった。
今回の客いじりでは席でチームを分け、チームごとに観客がモニターに表示されたポルノグラフィティの曲名を叫ぶというコーナーがあった。
今回はなんといっても東京ドームだ。5万人以上の観客の中には有名曲くらいしか知らないという人もいただろう。コーナーに参加しない観客もいるだろうと思ったが、2階席もスタンドもアリーナからも、ドームが震えるほどの声が響いた。
5万人全員がポルノグラフィティのライブを待ちわびている。全員で20周年を祝うつもりで集まっている。そう感じた。

ファンファーレのSEとともに、サポートミュージシャンが現れ、その後ポルノグラフィティの二人が現れた。昭仁はかっちりとしたジャケット、晴一は派手なガウンをはためかせて。
「かっこいい。」
そう思わず呟くと、後ろの席の男性も同じ言葉を叫んでいた。

20周年のお祭りライブ。ポルノグラフィティとともに数々の名曲を送り出したプロデューサー本間昭光などのスペシャルゲストも現れ、大いに会場は盛り上がりをみせる。
これまでのライブやその裏側を抑えた映像が流れるなど、20年間を振り返る場面もありつつ、メリッサ、Mugen、アゲハ蝶などファンではなくとも一度は聞いたことのある曲が出し惜しみなく披露された。

今回のライブで私が一番印象的だった楽曲は、「愛が呼ぶほうへ」だった。
小学6年生のとき、初めて買ったポルノグラフィティのCDが「愛が呼ぶほうへ」だった。私にとって、ポルノグラフィティ のファンになるきっかけになった曲だ。
この曲の歌詞は「愛」を擬人化し、「愛」の立場から書かれている。
小学生ではそんなことに気がつくこともなく、耳馴染みのいいメロディと、なんだか温かい気持ちになる歌詞を好きになった。

「僕を知っているだろうか いつも傍にいるのだけど」

「愛」の立場から書かれているので、「僕」が「愛」なのであるが、今回のライブでこのフレーズを聞いたとき、あることに気がついた。
「僕」は「ポルノグラフィティ」のことなのではないかと。

「ほら何度でも僕たちは出会っているでしょう?」

自分の人生のいくつもの思い出にポルノグラフィティの曲が寄り添っている。
受験勉強のイライラを吹き飛ばしてくれた曲、失恋した時「あれ?私、昭仁さんに振られたんだっけ?」と錯覚を起こすくらい感情移入する曲、大人になって聞き返すと染みる曲。

他のアーティストにハマり、ポルノグラフィティを聴かなくなることもあった。進学や就職の忙しさから、音楽自体を聞かなくなることもあった。
それでも何度もまた戻ってきてしまう。いや、戻ってこれたのだ。
ポルノグラフィティが20年もの間、メジャーシーンで活動し続けてくれたから。
ポルノグラフィティはいつもファンの傍にいてくれた。

「愛が呼ぶほうへ」のCDを買ったときから、私はポルノグラフィティに呼ばれていたのではないかとも思った。

「永遠で一瞬で君にとってのすべてだ」
「愛が呼ぶほうへ」の歌詞の一節だ。
私にとってのポルノグラフィティはまさにこの言葉が当てはまる。
大げさに聞こえるかもしれないが、自分の人生の中に張られた伏線が回収されたような気がした。

「君たちがここに連れてきてくれた」
昭仁はMCでファンに向けてそう言った。
だがファンもまたポルノグラフィティに連れてきてもらったのだ。
ポルノグラフィティとファン、お互いがお互いを導いて、東京ドームにたどり着いたのだろう。

ライブ終盤のサポートミュージシャンの挨拶で、本間昭光は「休んだりしてもいいから、続けてください。」と言った。
それはファンの気持ちを代弁した言葉でもあった。

この20年間、ファンは何度だって彼らのもとへ帰ってこれた。
ポルノグラフィティが休むときが来るならば、ファンはいつだってポルノグラフィティにとっての帰る場所でありたい。

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