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米津玄師がくれたもの

彼の曲に支えられて

初めて彼、米津玄師という一人の人間が作る曲に触れたのがいつだったか、正確には覚えていない。ただ、私がまだ小学生の頃だったのは覚えている、彼が今ほど有名になるより前だ。

私が初めて聴いたのは、彼が「ハチ」としてボーカロイドを使用して作った「結んで開いて羅刹と骸」だった。不気味だが、どこか中毒性のある曲。それから、ハチさんの作る曲を聴くことが増えた。

ルーヴル美術館の特別展『ルーヴルNo.9』、米津さんがオフィシャルイメージソングとして「ナンバーナイン」を書き下ろした。
その頃だろうか、私が「米津玄師=ハチ」だと知ったのは。
その前から、米津さんの曲は好きで聴いていた。ただ、それを知り「ボーカロイドの曲とか人間の曲とか関係なく、私は米津さんの作る曲が好きなんだ」と思った。

そんな私は、彼の曲で背中を押されたのだ。

〈きっと夢は叶うなんて嘘を 初めから信じちゃいなかった
それでもなおここまでこれた お前はどうしたい?〉「Neighborhood」より

この曲を、歌詞を初めて聴いた時私は震えた。
解釈が違うと言われようと、私の中でこの曲は米津さんなりの応援のようなものだと感じた。
インタビューの中で、決して明るくない過去やコンプレックスなどを語ったことのある彼の言葉。

“それでもなおここまでこれた”

それが持つ力は、私にとっては大きいものだった。
苦労や辛いことを乗り越えた人の言葉の何と強いことか。
この曲に出会ったのは、成績が中々伸びなくてかなり辛かった時期。
自分なりに頑張ってるけど、成果として出て来ない。
そんな時、多く人が「頑張りが足りない。そんなんじゃまだ頑張ってると言えない。もっと頑張れ」そう言う。
理屈は、言いたいことは分かるんだ。でも、その言葉はただ追い詰めるだけ、苦しいだけでしかなかった。
でも、米津さんの曲は、言葉は、「頑張れ」ではなかった。

“お前はどうしたい?”

遠回しの「頑張れ」に聴こえたそれ。
私の背中を押すには十分過ぎる言葉だった。
その言葉は自分の頑張りを無下にしないもので、それでも確かにもう一歩を踏み出す力をくれた。

この曲だけじゃない。私は米津さんの曲に何度も背中を押され、励まされ、時に救われてきた。

“終わるにはまだ早いだろう”
“誰も悲しまぬように微笑むことが 上手くできなかった”
「馬と鹿」より

“異常な世界で凡に生きるのがとても難しい”
「でしょましょ」より

同じような葛藤を抱え生きている人がいる。
それは一つの救いだ。

米津さんのツアー『HYPE』、9月26日にCD先行の当落発表があった。
私は、ありがたいことに当選した。
今まで、日程などが合わず応募したことも無ければ勿論行ったことも無かった。
同じ時間に同じ空間で初めて聴く彼の歌は、言葉は、私にどれほどの影響をそして力を与えてくれるのか。

私はきっと、この先も彼の曲に背中を押され、励まされ、時に救われ続けるのだろう。
それを糧に、自分の道を歩いていこうと思う。
私を支えてくれた曲に、そしてその曲を作った彼に恥じぬように。

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