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羽根のない生き物が飛べたのは羽根がなかったから

自分を信じる強さをくれたBUMP OF CHICKEN

とても当たり前のことだが、人生にはそれぞれたくさんの分岐点が存在する。その分岐点が持つ影響力も受けとる人で大きく異なる。
私はこの様々な分岐点における選択を家族や友人の意見に流されるがままに生きてきた、と言っても過言ではない。そんな私にとってこれまでの人生で自分で行ったもっとも大きな選択は大学受験校の決定である。

私には幼い頃から将来の夢があった。飽き性の私が夢として唯一譲れなかったものである。その夢を叶えるために中学では部活にも入らず塾に通い、高校は地方進学校に進学した。
もともと天才でもない私は地道に懸命に勉強するしかなかった。そうこうしているうちに勝負の年である高3を迎える。
私にとって受験勉強は周りの人より何より弱い自分との戦いだった。「もしも落ちたらどうしよう」「どうせ私なんかが受かるわけがない」マイナスの考えが弱気になった心のなかでさも真実らしく響いてくるのだ。先が見えない不安に押し潰されそうになり、時に上手くいかない現実に涙を流して机に向かう日々だった。
そして受験の際に最重要とも言える受験校決定の時期が訪れた。私は最後まである二つの大学で迷っていた。
片方は私が長年第一志望としてきた大学で、私の苦手な数学に一癖あることで定評がある。もうひとつは数学の難易度はそれほど高くないが点数配分的に数学は高得点を狙わなければいけない大学だった。

私はとても悩んだ。「どちらかを選んでもし失敗したら私はきっとこの選択を後悔する」そう思った。そうして悩んで悩んでひとつ受験校を決めた。
そうやってたくさん悩んだはずなのに何か困難にぶち当たると不安になる自分がいた。そんなとき聞いていたのがBUMP OF CHICKENのbeautiful gliderだった。

「もう答えでているんでしょう どんな異論もあなたには届かない
もう誰の言う事でも 予想つくぐらい長い間 悩んだんだもんね
いつだってそうやって頑張って考えて 探してきたじゃないか
いっぱい間違えて迷って でも全て選んでいくしかなかったグライダー 雨雲の中」(beautiful gliderより)

自分で決めたことなのにすぐに不安になる弱い自分。そのすべてを肯定してくれる、まるで不安な自分に対して別の自分が諭してくれているような、そんな歌だった。
BUMPの歌はここがすごい。他人が横から励ましたり背中を押してくれるわけではない。

「怖くても誰も背中押さないよ 押す方も怖いから」(beautiful gliderより)

自分の弱い部分を認めた上で自分の強さを信じさせてくれる歌だ。これを聞いてよく自分を奮い立たせていた。
こうして私は自分の選択を信じて最後まで懸命に足掻いてなんとか合格することができた。
今まで自分に自信がなく周りに流されるままだった私にとってとても大きな一歩だった。

私は弱いのできっと一人では自分のことを信じることができなかった。BUMPの歌は最後まで私に寄り添い、信じるちからをくれた。この曲は受験から数年たった今も大切な曲であり続けている。

これからも私にはたくさんの選択が待っていることだろう。その時、またこの曲を聞くのかもしれない。でもきっと大丈夫。たくさん悩んで、迷っても私は自分の決定を信じることができる。たとえ後に待っている結果が想像とは違っても、私にはそれを乗り越えていくだけの強さがある。そのことを信じることができるのだ。

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