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wacciがくれた寄り添うだけの本当の優しさ

心からのありがとうを込めて

 大好きなバンドがいる。
心からの感謝を伝えたいバンドがいる。
wacci。
男性5人組のポップスバンドだ。
 私が彼らの音楽と出会ったのは2013年初頭のこと。当時高校2年生だった私は、その日友達と一緒にカラオケに行った。そして、そのカラオケで友達が歌っていた曲の中の一つが、wacciのメジャーデビュー曲、Weakly Weekdayだった。当時の私は彼らのことを全く知らなかった。しかし、友達の歌うその曲を聴いた瞬間、その明る過ぎも暗過ぎもしない不思議な優しい曲調に惹かれ、彼らの音楽をもっと知りたいと思った。その日から、彼らの音楽は私の日常の中でさりげなくそっと流れ始めた。
 しかし、そんな私が彼らの音楽とまっすぐに向き合ったのはつい最近のことである。2018年1月。その頃の私は、大学4年生になっていた。就職活動と国家資格の取得に向けた勉強が佳境に差し掛かった時期である。私はなんの結果も出せないまま一人で戦っていた。体調を崩し、大学入学当初からの夢を諦め…、考えてみれば学費を払ってくれた親や周りで支えてくれていた人たちに迷惑をかけただけだったのではないかと思うような4年間だった。就活と国家試験。この4年間を無駄にしないためになんとしてもここでちゃんと結果を出さなければいけない。そんな風に追い込みながら必死だった。しかし、勉強は行き詰まり、第1志望だった企業にも落ち…。すべてがなくなってしまったような感覚だった。何をすればいいのかすらわからない絶望感。あとはもう、周りと比べてはただ焦り、そこには先の見えない不安だけがあった。
 そして、そんな時に私を救ってくれたのが、彼らの奏でる「大丈夫」だった。この曲がリリースされたのは2015年。ドラマの主題歌でもあったこの曲は、リリース当時から私も聞いていた。
『涙を流した君にしか 浮かべられない笑顔がある そのままの君で大丈夫 こぼれおちた分だけ 強くなる』
流れるような心地よいメロディーに乗せて届けられる優しくてどこまでもまっすぐな言葉。しかし、心に触れられたら何かが崩れてしまいそうな気がして、強がることで必死に自分を守りながら生きていた当時の私にとって、この優しすぎる言葉はどこか怖く、真っすぐに受け取ることができなかった。ただ、その一方で、この曲のメロディーや雰囲気はなぜかとても好きで、音楽が大好きな自分にとって、日常の中で聞きたくなる曲の1つになっていた。
 だからその日も、ちょっとしたきっかけからこの「大丈夫」を聞いた。なんだろう、聴き慣れたメロディーにすごく安心した。そして…
『涙を流した君にしか 迎えられない明日がある 見守ってるから大丈夫 焦らなくたって大丈夫』
 出会いから2年半を経ていつの間にか強がる余裕すらなくなっていた自分の心に、その言葉は変わらない優しさのままそっと流れ込んできた。そこにあったのは根拠のない「大丈夫」でも、無責任な励ましでもなく、寄り添うだけの本当の優しさで…、それはとても温かかった。肩の力が自然にすっと抜けるような心地よい感覚だった。長い付き合いの幼馴染と久しぶりに再会したときに感じる、言わなくても分かり合える部分のある安心感のような…。日常の中で何気なく聞き続けていた彼らの音楽は、いつの間にかしっかりと自分の居場所になっていたことに気づいた。
 それから約2年が過ぎた。あれから無事に国家試験に合格した私は今、夢のひとつだった福祉関係の仕事をしながら充実した毎日を過ごしている。となりにはいつも彼らwacciの音楽がある。彼らの奏でる本当の優しさと温かい心地よさのある音楽は、いつも一番近くで寄り添ってくれている。
引きこもりがちな学生生活を送っていた自分が、彼らの生の演奏を聴きたくて、彼らにありがとうを伝えたくて、電車や新幹線に乗り、ライブに行くようになった。あの頃よりも心が少し軽くなり、休日には友達と遊べる余裕も出てきた。自分の周りにはたくさんの本当の優しさがあったことにも気づいた。
ライブで音楽を聴いている時も、友達と笑い合える時間も、人の優しさに触れる瞬間も…、その全部が嬉しくて、一つ一つが今の私の幸せだ。
いつも本当にありがとう。これからもよろしくお願いします!

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