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SUPER BEAVERとの一対一の対峙で見えたきたもの

大切なことに気付かせてくれたマイヒーローに感謝の気持ちを込めて

  少し長い前置きになるが、私は必ず{あなた}に向けて歌ってくれるビーバーが大好きだ。
今、目の前にいる{あなた}に向けて全力で届けようとしてくれるところが。
あなたたちではなくて{あなた}に。

  この日もぶーやんはこんな言葉を残してくれた。
 『{あなた}の足でここまできてくれたからにはちゃんと    {あなた}の心の真ん中に届かないと意味がないよな。
ちゃんと真ん中に届くように我々全力で届けます。』

  こんな風に{あなた}に向けて歌ってくれるビーバーに出会ってからライブに対する考え方が変わった。

  フロアはずっと受け身だと思っていた。
メインはもちろんステージに立つアーティストたち。
でも、ビーバーはいつもステージ上から、『{あなた}が選んで{あなた}の意思でここまで来てくれてありがとう。』と言ってくれる。

  だから気付いたんだ。
  ああ、聴く側も受け身なんかじゃないんだって。
  ビーバーの音楽に直接触れたいと思って会いに行くことも立派な意思表示なんだって。

  そう思って足を運んだビーバーのツアー。
  私にとってはまた大切なことに気付くことができたかけがえのない時間だった。
 
 
 
 

  2019年9月25日 Zepp Nagoya。
  対バンはジャパハリネット。
 

  この日のぶーやんはいつにも増して強気で凛とした言葉を発していたように思う。
  初っ端から『今日はマイヒーロー ジャパハリネットと対バンしに来たわけじゃないんです。あなたのマイヒーローになるために来ました!どうぞよろしくお願いします。』
そう宣言した。

  高校生の時から大好きだという先輩のライブを見届けた後のオンステージ。
そんな先輩との念願の対バン。
しかも自分たちのツアーで。
だからこその気負いや覚悟。
それが表れた言葉だったように思う。
 

  そして”うるさい”から始まったこの日のライブ。

  ”うるさければ 耳を塞いで
  でも あなたの声は聞こえてるよ
  大切だから 言わせてよ”

  ビーバーはこの日の始まりを{あなた}に託してくれた。
  {あなた}ならきっとライブの最初から歌ってくれると、聞かせてくれると信じてるからこそだと思った。
  だから私はできる限り全力で歌った。
 
 

この日のライブでは、ぶーやんがいつも以上に
『{あなた}に向けて歌ってるんだよ!』
『{あなた}の声を聞かせてください!』と連呼していたように思う。

  その度に、こんな風に思っていた。
全力で{あなた}に届けてくれる歌を、音を、思いを受け取ったからには全力で返すのが私がここにいる意味なんじゃないかって。ならば全力で返さないと失礼だ、と。

  だから、”証明”や”東京流星群”で沸き起こるコール&レスポンスも、”irony”で突如始まるダンスタイムも思うがままに声を出し、体を動かしていた。

  元々大きい声を出したりするタイプではない。ましてや体を動かすのなんてもってのほか。
  それなのに、ビーバーの思いに応えたいというただそれだけの思いで自分の苦手なことを軽々とやってのけている自分に驚いた。
  自分でもこんな風に声に出して、体を使って伝えようとすることができるんだって、そう思った。
 

  お馴染みの曲が続く中で1番意外だった選曲が”ヒカリ”だ。
  メジャーの頃の曲をやるのは珍しいし、その中でもこの曲を選んだことにびっくりした。
  でも、改めて聴くとこの曲を今歌う理由がわかるような気がした。

  ”始まりも目的も目指した場所も
  時に僕らは見失ってさ
  無意味な迷走に空を仰ぐけど
  君だけに 僕だけに 瞬いてるヒカリが
  そのたびに揺らめいて
  此処まで来いよと僕らを呼ぶんだ”

  以前この曲が入っているアルバム
“SUPER BEAVER”について、『最後にメジャーでやりたいように作らせてもらったアルバム』と語っていた。
“始まりも目的も目指した場所も時に僕らは見失って”、それでも歩みを止めずに進んだ先で今{あなた}に向けて歌っている。
そんなメッセージのように思えた。

  さらにもう1曲。思いがけない選曲に驚き、喜んだ曲がある。
それは『久しぶりに歌います!』というぶーやんの一言からはじまった”ひなた”。

  何度かライブに足を運んできたがこの曲を生で聴くのは初めてだった。
大好きなこの曲をまさか聞ける日がくるなんて。

  ”自分に期待しないなんて
  自分を信じないなんて
  虚しくてつまらない”

  特にこの部分を聴いた時は、自然と目頭が熱くなって、きっとひどい顔をしていたと思う。

  以前の投稿にも書かせてもらったが、この曲は私にとって大事な大事なナンバー。
  幾度となく聞いてきた歌詞。何度も励ましてくれた歌詞。
  でも音源とは全然違う。
  目の前にいる{あなた}に向けて歌ったり、演奏しているメンバーを見ていると、胸に響く度合いは音源のそれとは似ても似つかないほどだった。
 

  そんな風に胸に響くのは歌詞や演奏だけじゃない。
MCのぶーやんの言葉も胸に刺さるものばかりだ。
 

  『今日もそうなんだけど、対バンしたバンドや周りのバンドにビーバーのファンは温かいね、いいファンだねって褒めてもらうことがすごく多いのね。俺はそれをとても誇りに思ってます。ありがとうございます。』
 

 『{あなた}の生きる理由になりたい。そう思ってます。あと1週間頑張ればビーバーのライブに行けるとか、なんか上手くいかないけどとりあえず明日はビーバーのライブだとかそんな風に思ってもらえる存在になります。』
 

 『差し出した手を握り返してくれたからにはちゃんと楽しい方へ連れていくから安心してついてきてな。』
 

  『それぞれの人生があって{あなた}が選んだ一本道の先で、こうして道が交わって{あなた}に会えたことは本当にすごいことだと思ってます。』
 

  1つひとつぶーやんの言葉を受け取りながら自然とここ最近のことを振り返っている自分がいた。
 
 

  今年の4月。
私は大学卒業後に就職した会社から離れ、全く違う業種の仕事に就いた。
最初の職場は大学で学んだことが生かせるかなとは思いつつ、正直なんとなく選んだ道だった。
  だから、今の自分が挑戦してみたい、やってみたいと思う分野に思い切って飛び込んでみた。
  でも、現実は甘くなかった。
業種は違っても今までの経験を生かせると思っていた仕事が、実際には上手くあてはまらなくて、人間関係も上手くいかなかった。

  ほんの数ヶ月だったが心身ともに耐えられなくて早々に退職した。

  今は当初いた会社と似たような職種の仕事に就き直した。まだ始めたばかりだが既にしっくりきている。
 

  傍から見れば前の仕事を続けておけば良かったのにとか、最初から無謀だったのにとか思われているかもしれない。
  でも、最初の仕事から離れてみてわかったことがたくさんある。

  誰にでもできるような仕事だと思っていたことが実は自分の性格や長所に合っているのだということ。
  誰にでもできるような仕事を一生懸命、真面目に取り組めるのが自分なのだということ。
  自分が思う普通や平凡は他の人からすればそうではないのかもしれないということ。
 
 

  仕事を辞める決断をしたこと。
  新しい業種にチャレンジしたこと。
  そこで思うような日々を過ごせなかったこと。
  それでもなんとか馴染もうとしたこと。
  自分を押し殺しても意味がないのだということ。
  自分を押し殺すことなく働ける場所があるんだということ。

  ”誰かではなくて あなたたちではなくて
  産まれた時から あなたで自分
  比べるでもなくて 比べられるでもなくて
  あなたはどうなの どうしたいの”

  自分を振り返っている中で”まごころ”の歌詞とリンクした。
  自分の人生。
  だからこそ自分で決断するしかないし、起こること全ての受け取り方は自分次第。
  それ以上でもそれ以下でもない。

  これら一連の出来事全てが間違ってなかったのだと、経験できて良かったのだと、歌詞を噛み締めながら心からそう思えた。
 
 
 

  そして、もう1つ。
  この日に感じたことがある。

「めちゃくちゃかっこよかった!!!」
  テンションが上がってそう何度も口にする友達に対して「そうでしょ!!!」と同じくテンション高めに返す自分がいた。

「友達に誘われていろんなバンドのライブ行くけど、その中で1番良かった!」
「{あなた}って言ってくれるのが良かった!」
「もっと予習してくれば良かった…。」
「絶対また誘って!!!」

  そんな風に言ってくれた。
だから「絶対また一緒に行こう!」と約束した。
  これがとてつもなく嬉しかった。
 

  今まで割と1人でライブハウスに足を運ぶことが多かった。
  特に、そのバンドをあまり知らない友達を誘うのはなんだか気が引けてあまりしてこなかった。
  それに、好きなバンドのライブに行けて、その空間に自分が居られるだけで幸せだと、そう思っていた。

  でも、自分が好きだと思うライブを誰かと一緒に観て、ライブ後に共有し合う。
それがこんなにも嬉しいなんて。
久々の感情に興奮が冷めやらなかった。
 
 

  誰かと気持ちを共有できる。
日々の生活の中で最低限大事にしたいことを守りながら生きているつもりが、そんな当たり前のことさえ忘れていた。

  歳を重ねるごとに大事にしてきたものを見落としていくような感覚があるし、情報過多なこの時代に飲まれていくようにも感じる。

  SNSで簡単に繋がることができる今だけれど、やっぱり大事なことは直接交わし合う言葉であったり行動であったり気持ちであったり、そういった類のものなのだと改めて感じた。
 

  ”ああ 僕の歓びとは 僕だけの歓びのはずが
  あなたまで歓んでいる今日で”
 (嬉しい涙)
 

  {私}がいて、{あなた}がいて、だから共有し合える。
分かち合える。
だから、嬉しいことは倍嬉しく感じる。

  その事が改めて痛いほどよくわかったからこそ、この曲を歌ってくれたことがなんだか嬉しくて、ライブ後も幸せな余韻にしばらく浸っていた。
 
 
 
 

  目の前の{あなた}に向けて全力で届けてくれるビーバーに出会えたからこそ気付けたこと。
 

  全力で届けてくれる{あなた}と向き合うことは自然と{自分}と向き合うことになるんだということ。
  全力で届けてくれる{あなた}と向き合うことで{自分}を受け入れられるようになったこと。
  全力で届けてくれる{あなた}と向き合うことで新たな自分に出会えたり、大切なことを思い出せたこと。
  {あなた}と繋がれることはかけがえのないことなのだということ。
  {あなた}がきっかけで共有できることはこんなにも嬉しいんだということ。
  そして、ただ単にライブを楽しむために行ってるつもりだったけど、そうじゃないんだということ。

  ”今 予感のする方へ
  会いたい自分がいる方へ”
 (予感)

  ビーバーのライブがいつの間にか”会いたい自分”に会いに行く場所になっているんだと気付いた。
  {あなた}と向き合うことで、鏡合わせのようにその時の自分と向き合って、見つめ直して、また進んでいくことができる。
  自分にとっては必要不可欠な居場所なんだと。
 
 
 

  結成15年目。
  その間その手を差し出してくれてありがとう。
  差し出し続けてくれてありがとう。

  もしなんて言い出したらキリがないけど、
メジャーデビュー後上手くいかなかった時にそこで終わっていたら…。
インディーズでの再スタート後に活動が止まっていたら…。
  私はビーバーとは出会えてなかったかもしれない。
例え音源との出会いはあったとしてもこうしてライブハウスで会うことはなかったかもしれない。

  自分たちの音楽とは何なのか。
  自問自答を繰り返す中で見つけたのがきっと全力で{あなた}に向けて歌い、届けるということ。
  ”君”と綴っていた歌詞が”あなた”へと変わったこともきっとその表れ。
  でも、シンプルなようで実際とても難しいこと。
  それでも立ち止まることなく、自分たちの音楽を、あなたたちではなくて{あなた}に向けて歌い続けて、ここまで歩んできたビーバーに感謝の気持ちしかない。
  本当にありがとう。
 
 

  この日、1番最後のぶーやんの言葉は
『あなた自身に大きな拍手を!(そんなもんか!?と言わんばかりに)あなたにだぞ!』だった。

  ライブハウス中に響き渡った拍手の音。
それはそれは大きくて、温かくて、歓喜に満ちた音だった。
  私もその音の一部を担っていたと思うと誇らしい。
 
 
  この時みたいにまた自分自身に大きな拍手を送れるように、日々を生きて、そしてまたライブハウスに戻ってきたい。
 

“会いたい自分に”会うために。
“会いたいあなたに”会うために。

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