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オーロラの方舟の出港と、その旅の終わりを見届けて

BUMP OF CHICKEN 東京ドーム公演は、その場にいた全員の「愛」で溢れていた

私がBUMP OF CHICKENというバンドの存在を知り、曲を聴き始めてから10年以上。
BUMPを知るきっかけになったのは音楽好きの母が持っていた3rdアルバム「jupiter」。自分自身でCDを集め始める事になるのはその数年後、当時多感な中学生で毎日心を殺していた私に音楽を通して救いの手を差し伸べてくれたのはBUMPの音楽だった。

今回のLiveTour aurora ark、私は初日と最終日に行かせていただきました。勿論、音楽好きでBUMP好きな母親と。
初日の埼玉メットライフドーム公演は、公演終了後母と顔を合わせて「これは他のライブも行かないとだね……」とチケット申込みを決めざるを得ないくらいのライブの熱量だった。
個人の感想としては、初日なのにfinalのような盛り上がりだったように思う。
きっと私の行ってない会場でも全公演観客はこう感じたのだろう。「凄かった!!!!でもあれ?今日最終日だったかな?」
ツアーが終わった今だから分かるのは、BUMP OF CHICKENはその場にいる観客1人1人と向き合い「1対大人数」ではなく「1対1」が大人数という考えを大事にしているバンドであるということだ。
だからこそ全力で音楽を届けてくれる、寄り添ってくれる、楽しい事ばかりじゃない日常で生活していく勇気が無い私達の背中を推してくれるんだ。
ツアーの何回目だとか場所とか関係なく毎公演が最初で最後のその日だけのライブだなんて贅沢すぎるのではないだろうか。私は幸せ者だ。

最終日、運良くチケットを手に入れた私と母はツアーファイナルである東京ドームに足を踏み入れた。
正直驚いた。こんなにも温かい拍手と大歓声に包まれたライブの始まりを私は今まで知らなかった。長い旅をしてきた方舟の帰りを大勢の観客が東京ドームという大舞台で待っていたんだ。私だって待っていた。
オープニング、オーロラの映像と手を振るメンバーの映像を見るのは2回目なのに1回目とは見方が変わり涙が出そうになった。
 

「シリウス」をライブで聴くのは東京ドームが始めてだった。1曲目の「Aurora」は4ヶ月のツアーで強く美しく立派に成長したし、「虹を待つ人」「天体観測」はBUMPのライブに欠かせないエース的存在で安心感が凄い。その3曲の後の「シリウス」は今のBUMPだから鳴らせる最新のロックで、きっとそう遠くない未来でもっと進化するだろう期待のルーキーのように感じた。未来のツアーが楽しみで仕方がない。

「約束だよ 必ず いつの日かまた会おう」
かつて毎日心を殺していた中学生の私が歌詞の美しさに心を奪われた曲「車輪の唄」。ボーカルの藤原さんはこの日どんな気持ちで歌ったのだろう、メンバーはどんな気持ちで演奏してくれていただろうと期待してしまう。とても心の余裕を感じる演奏だった。

今日まで沢山の曲を世に出してきたBUMPはここ数年で曲の振り幅が大分広くなった。リリース当時は戸惑いもあったけれどもライブという一大イベントで盛り上がるには最高とも言える「Butterfly」は今回のツアーaurora arkでとんでもない進化を遂げたと思う。
「みんなで踊ろうぜ!」
この曲は、毎日一生懸命に生きて心をすり減らしている私達を大歓迎してくれた。右手で輝くPIXMOBは色んな色に変わって綺麗だったし、これでもかってくらい手を挙げて跳ねた。

近年のツアーで感じていたのだけど、ボーカルの藤原さんは前よりものびのびと歌うようになったと思う。
バンドメンバーに背中を預けられるようになった安心感だろうか。4人で演奏するのを楽しそうに誇らしそうにしている藤原さんの姿と嬉しそうなメンバーはとても良かったし会場の雰囲気がより暖かいものになっていた。そんな彼らの「リボン」はBUMP OF CHICKENの今までの歩みと誇りの象徴だった。

「望遠のマーチ」「GO」「Spica」「ray」の流れからの「新世界」、BUMP OF CHICKENの新境地とも言えるこの楽曲は愛で溢れていた。
「君と会った時 僕の今日までが意味を貰ったよ」
この曲を作詞した藤原さんからメンバーへ、ファンへ、関係者へのバンド最大のラブソングではないだろうか。私がBUMP OF CHICKENというバンドに対して思っている気持ちもこの1フレーズと同じようなことである。ベイビーアイラブユーだぜ、きっと全BUMPファンが思ってる、こっちの台詞だぜと。
ツアーを終えて「新世界」の歌詞で好きになった文がある。「今が輝くのは きっと そういう仕掛け」
今息をしている事は当たり前じゃなく奇跡。音楽が届いてるのも奇跡。ライブに行けたことも奇跡。BUMP OF CHICKENというバンドは昔も今日も「イマ」を精一杯生きている。だから当たり前じゃない事の尊さに気づいて優しくなれるんだ、私もそうでありたい。

本編最後の曲、流れ星の正体「太陽が忘れた路地裏に 心を殺した教室の窓に 逃げ込んだ毛布の内側に 全ての力で輝け 流れ星」
あの時の私も今の私も救われた、会場にいた他の人達もきっとそうだと思う。東京ドームで見た流れ星の輝きはきっと忘れない、本当に魔法のような夜だった。

アンコールの詳細は省きますが、これだけは言わせて欲しい。花の名はロックだ。BUMP OF CHICKENは最高にロックなバンドだ。

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