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「記念撮影」の魔法

BUMP OF CHICKENツアー2019aurora arkを終えて

BUMP OF CHICKENのライブは、本編終了後、ベースのチャマによる記念撮影が行われる。そして、絶対疲れてるはずなのに、撮影から3時間後くらいには、チャマがTwitterにその写真をあげてくれる。「自分はきっとあの辺りにいたはず」くらいにしか分からないけど、BUMP OF CHICKENと、同じ場所、同じ時間を共有したことの証明みたいで、すごく嬉しい。

BUMP OF CHICKENのライブは、「それまでの嫌なことを全部忘れて全力で楽しむ」というよりも、「居心地の良い場所に遊びに来た」という感覚に近い。 いろんな気持ちを抱えてここに来たけど、笑ってもいいし、泣いてもいいし、歌ってもいいし、もちろん聴いてるだけでもいいよって言ってもらえる気がする。宇宙ごと抱き締めてくれる人たちが作り出す空間だから、すごくあたたかくて、優しくて、幸せに包まれた雰囲気になるのかなと思う。

ライブの中盤になると、ボーカルの藤くんが
「次の曲でもう半分か。寂しいな。」
なんてつぶやく。

“君は知っていた
僕も気付いていた
終わる魔法の中にいた事”

BUMP OF CHICKEN「記念撮影」

そのひとことに、この時間は終わる魔法の時間なんだという現実を突き付けられる。終わるのが寂しいのは私だけじゃないことを知って、余計に寂しくなる。

そんな魔法の時間のあとは、帰りの電車から、しばらくロスが続く。それはもう仕方のないことだけど、こんなロスになるくらいなら、行かない方がいいんじゃないかとまで思ったこともある。気持ちが追い付かないまま日常に戻り、日々をこなし、ふとした瞬間に寂しさに襲われ、通勤中にライブで聴いた曲を聴いては泣いてしまう。

そんなとき、チャマの記念撮影と「記念撮影」の曲がリンクして響いてくる。

“君は笑っていた
僕だってそうだった
終わる魔法の外に向けて
今僕がいる未来に向けて”

BUMP OF CHICKEN「記念撮影」より

ああ、あの時、私は確かに笑ってた。BUMP OF CHICKENの4人も笑ってた。他のリスナーさんだって、きっとそうだったと思う。

アンコールのあと、藤くんは「この時間は、君の明日やその先の日常と繋がっている。」ということを伝えてくれた。BUMP OF CHICKENのライブは、魔法の時間じゃなくて、日常のひとコマだということを、何度も何度も話してくれた。

そのことをより具体的に伝えるために、忘れても思い出せるように、チャマは写真を撮るのかなと思った。

そんなわけで、BUMP OF CHICKENのライブは、ライブ中だけじゃなくて、ライブ後にまで作用してくる。そんな感覚が、どうしようもなく寂しくて、どうしようもなく愛しい。

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