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宮本浩次はソロでも戦いつづける

エレファントカシマシと宮本浩次のソロに境界線はあるのか

宮本浩次がソロを始めたとき。

正確には椎名林檎とのコラボレーション『獣ゆく細道』が発表された時だが、「とうとうこの日が来た」とうなだれた。
宮本は過去のインタビューでも臆することなく「ソロがしたい」と語っていたのだが、そう言っているだけで実際にはしないだろうと思っていた。

“エレファントカシマシを差し置いて宮本がソロをするはずがない”

なぜかそう信じて疑わなかった。
そのため、宮本の活躍にも心素直に喜ぶことができず、“宮本はいつエレカシに帰ってくるのか…”“エレカシのライブは…新曲は…”といつも心のどこかで思っていた。
次から次へと発表される宮本の活躍ぶりに気持ちが付いて行かない。
雑誌で何の戸惑いも悩みもない、“エレカシの宮本”から解放された喜びの中にいるような宮本の言葉を見るにつけ、なおさら私は苦しんだ。
インタビュアーもこぞって宮本のソロを称賛する。

いや、もちろん宮本は素晴らしい。
それは私もよく分かっている。
一般的に見れば私の感覚が間違っている。
素直に宮本のソロを応援できない私はファン失格なのではないか…
その歌はエレファントカシマシでは本当に唄えないのか…

ダメ押しだったのは、映画『宮本から君へ』の主題歌を宮本浩次ソロ名義で担当すると発表された時だ。
エレファントカシマシの宮本にインスパイアされ描かれた漫画ではなかったのか。
それが宮本浩次ソロ名義での楽曲では何か違うのではないか?
エレファントカシマシの楽曲提供ではないことにひどく落胆した。
 

『Do you remember?』の音源がラジオで解禁されても、ミュージックビデオが公開されても、一切耳に入れないようにした。
大好きなアーティストの新曲を聞けない・聞きたくない。
そんな状況がひどく辛かった。
それでもどこかに宮本の本心が読み取れるのではないかと、わずかな希望をもって雑誌にインタビューが掲載されるたび、一生懸命読んだ。

そんな折、ある一つの雑誌で宮本がこれまでとは違うニュアンスで自分のソロについて語っているものがあった。
【宮本浩次】というものを短期間でどう見せられるかを、醜態をさらしながら猛省しながら進んでいるという。
 

“宮本浩次は戦っている”
 

バンドから解放されて、音楽を楽しむために、自由に好きなことをするためにソロをしていると思っていた。
しかし、ここでも宮本は戦っていた。
そしてどこまでも冷静に現状を見つめている宮本浩次がいた。

私の心が氷解していくのを感じた。

ちょうどその頃、宮本が生放送のテレビで『Do you remember?』を歌った。
たった一人で。
本当に一人で。
 

エレファントカシマシと宮本浩次のソロは分断されたものではない。
そう感じた。

宮本浩次のソロ名義の歌を、私はしばらく聞けずにいた。
だがそれ以来、まだ数少ないソロの楽曲を愛おしく感じ、毎日何度も何度も聞いている。

来春の初ソロツアーも発表され、いずれ発売されるであろうアルバムについても意欲的に語っている。

その成功を願い、素直に応援したい。

いまはそう思っている。

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