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chelmicoというPlayer

気がついたらchelmicoを聴かなくなっていた

chelmico、”いいな”と思う。レイチェルとまみこ、合わせてchelmico、に私は確かに夢中だった。

chelもmicoも飾らない性格で、美人だし、でもラップが(当たり前だけど)本格的で、それを主として活動してるから、もうめちゃくちゃ好きだ。それなのに、リスナーとの距離感がすごく近いように感じるし、いつまでもカッコいいお姉ちゃんでいてくれる気がする。

あと、chelとmicoはとても仲が良い。micoはお笑い好きのイメージ。そしてお笑い芸人からも好かれている。chelはツイッターが面白い。これは悔しい。

そんな私的には美人・面白い・音楽センス神 の3コンボを兼ね備えている大好きなchelmicoだが、私はchelmicoを聴く機会が何故か減っていた。

そもそも私がchelmicoを知るきっかけとなったのは実はchelmicoのmicoである。ソロ名義で発表した鈴木真海子「Contact TOSHIKI  HAYASHI(%C)remix」という曲のPVがlute(という洒落たアーチストの映像を沢山出すYoutubeチャンネル)に載っていたことで彼女を知った。公開当時私は女子校に通っていた小生意気な高校生で、luteを聴き漁る自分に酔っていたのかもしれないが、luteが大学受験という二度と経験したくないこの世の地獄を申し訳程度に癒してくれていたのも事実だ。通学途中によく聴いていた。当時の私は同級生とはうまくやってきたつもりではあるものの、昼休みに毎日同じ人とご飯食べなければいけない文化はかなり辛かった。女子校生活の全てが最悪だった訳ではないが、成人式に顔を出す予定はない。楽しかった思い出は先輩と放課後に駄弁っていたことくらいだ。その先輩とは部活の先輩後輩の関係だったが、活動内容が緩い部活だったので、部活中に色んなことを話したし、普通に仲も良かった。先輩は、私より顔が可愛いし、細いし、勉強もできて、歌が上手くて、私服がオシャレだから休日会うとびっくりする、でも多分私より足は遅いし、私に変な呼び名つけてくるし、変だから同級の先輩からイジられてるし、、でも人の悪口は絶対に言わない、良い人だった。あと、M-1でジャルジャルをすごい推してた。後輩である私の大学受験が終わってから何度か会ったが、多分去年の冬で最後だ。今年の先輩の誕生日、LINEを送るのを忘れた。でも多分LINE送ったら普通に「おう!」か「ほい!」か「よっ!!」か分からないけど多分変な返信が返ってくる。

なんかその本当に良い人で、敵作らなくて、全肯定する暖かさが、今ではchelmicoを写したような人だったなと思う。私がchelmicoに触れる時に感じるハンパない距離感の近さの正体だった。それと同時に、人との馴れ合いが苦手な私の悪い癖から、chelmicoに先輩というリアルの人の姿を重ねて、chelmicoにも一定の距離感を作りあげてしまっていた。それで突然聴かなくなったのだ。

chelmicoは売れてきている。少なくとも爽健美茶やAppleとのタイアップ前から知っていた身としてはメジャーになることに寂しくなったり、良い印象を持たなかったりするが、chelmicoは今現在はまだ変わらずにいてくれている。むしろ、露出が増えたことでよりchelmico自身の素が沢山垣間見えるようになった気がする。

chelmicoの音楽のオリジナリティは私にとって格別だ。普通、好きなアーティストの作品を聴くと壮大さ又は親密さに関わらず、共感ポイントがあるだろう。chelmicoの曲もchelmicoが主人公であると言うイメージが強いが、私に共感させる気がないと言っても過言ではない。あくまでも私にとってchelmicoは自分ではない他人であり、優しくても100%の同情を与えてくれる人ではない。

 例えば「Love Is Over」 はchelmicoの結成当初の定番曲であるが、この曲に登場する子の”あっさり恋人と別れる感じ”、私には到底理解できない。「君がひとつうなずけばもーバイバイ」とchelmicoは言うが、多分私は来来来世でも出来ない。何故そんなに人として器が広いのか。

あと「ずるいね」は本来ならばファンが選ぶ隠れ名曲的な立ち位置にいるはず(PVあるけどね)が、多くのタイアップ曲を押さえてSpotifyのchelmicoの再生回数で一位になっていた。「ずるいね」は私も大好きな曲だが、やはり自分も経験があるというより、知り合いの年上のお姉さんの失恋話を聴いて感傷的になるという感覚に近い。あれだけニコニコで平和なchelmicoがしっとりと歌うのは、アーティストであるという前提であっても物凄いギャップだ。

私がこの前友人とシーシャ屋に行った時もたまたま「ずるいね」がBGMとしてかかっていた。あのメロウな雰囲気の中でのラップは最高で、私のニコチン中毒を後押しするかのように完璧なシチュエーション、chelmicoに”ずるいね”と思った。

「爽健美茶のラップ」で「いろんなことが あるけれど 私は 今日も 生きていく」と言う歌詞があるが、その一見重たい歌詞をキャッチーなメロディで明るく歌うchelmicoは大正義だ。いつかchelの方の生い立ちをネットで読んだことがあるが、今日まで人一倍苦労が多かったということがわかる。あのポジティブさからは想定つかないが、”いろんなことがある”と言う、当たり前だけど気づき辛い、大切なことを一番よく理解して歌っているように見えた。

そういえば先輩も卒業してから1ヶ月後くらいに学校に遊びに来てくれたことがあった時、今好きな歌手とかいますか、と聞いたら、最近ジャズにハマってる!と返ってきた。私は大学2年の今まさにジャズを聴き始めたところだ。もうこの先の人生で先輩より、chelmicoより、大人である日は来ないと確信している。だからこそ私はchelmicoの音楽を通してこれからも”いろんなこと”を知るのだろう。自分を卑下しているわけではないが、chelmicoみたいになりたいと思うんだ。それで美人で面白くて音楽がカッコ良いchelmicoに嫉妬しても、chelmicoは私に最大限の暖かさをくれるし、私はその暖かさに素直になってしまう。多分、それをこれからも3ヶ月に1度ペースで繰り返す。本当はもっとずっと聴いていたいけど、その日が来るのはまだ全然先の話なんだろう。
 
  
 
  
 
  
 
  

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