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変わらない理想主義者

U2のさいたまスーパーアリーナの公演を見て

2019年12月4日で、さいたまスーパーアリーナで開催されたU2のライブを見ました。

最近ニュースで、U2は、ローリング・ストーンズを抜いて、過去10年で最もライブで収益があったアーティストとされていますが、その理由が分かる素晴らしいライブでした。

ステージセットと映像、選曲、ボーカル、演奏の一つ一つが完成されつくしていました。

最初の曲のラリーのドラムから始まる「Sunday Bloody Sunday」、「Where the Streets Have No Name」のイントロが流れ、赤いスクリーンに4人の並んだ姿が映るシーン、最後の「One」の後のスクリーンに映された日本の文字が日の丸に変わるなどこれしかないという演出が詰まっていました。

映画「フィラデルフィア」に、ブルース・スプリングスティーンの提供した曲が、アカデミー歌曲賞に輝きました。
その時に、ブルース・スプリングスティーンは、「音楽は、世界を変えることが出来ないが、人の心に影響を与えることが出来る」とスピーチしていました。

U2は、ブルース・スプリングスティーンと同じように、音楽により、人に影響を与えるということを愚直に実行して、世界規模の成功を収めた稀有なアーティストです。

1983年にレッド・ロックス野外劇場でのライブが収録された「Under A Blood Red Sky」の中の「Sunday Bloody Sunday」の中で、ボノは非暴力の象徴である白い旗を掲げて、「NO MORE」と何度も繰り返します。

そして、前回の13年前の日本公演でも、世界人権宣言を巨大なスクリーンに映し出すといった演出を行ないました。

今回は、開演前に、世界の詩の一節が、スクリーンに映されました。
日本ですと、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」、まどみちおの「どうしてだろうと」、萩原朔太郎の「小出新道」、松尾芭蕉の「秋の月光」、佐川ちかの「背部」、浮木の「小林一茶」、和泉式部、紫式部の詩がスクリーンに映し出されました。

また、UltraViolet (Light My Way)という曲では、HERSTORYと題して、世界で奮闘する勇気ある女性をスクリーンに映し出しました。

日本人では、以下の人たちが讃えらました。
市川房枝、石川優実、伊藤野枝、出田節子、小川葉子、大江千束、紫式部、草間彌生、田部井淳子、川久保玲、福田敬子、伊藤詩織、キャシー松井、緒方貞子、小野洋子、佐々木禎子(敬称略)
その後に、「人は全員が平等になるまで誰も平等ではない」というメッセージが送られました。

その次の「Love Is Bigger Than Anything In Its Way」という曲では、日本語で、「愛は行手を遮る全てを凌駕する」と字幕で、観客にメッセージを伝えました。
スクリーンに映された歌詞は、この歌詞だけです。U2が特に伝えたかったメッセージだと思います。

今回のU2のライブでも、音楽により、人に影響を与えるという理想に貫かれていました。

U2を中学1年生の時に、ラジオで流れていた「I Still Haven’t Found What I’m Looking For」を聞いて、すぐにアルバム「Joshua Tree」を購入し以来、ずっとU2を聞き続け、もう30年以上聞き続けています。

今後、U2がどんな理想にむかって、終わりなき旅を続けるのかが楽しみです。

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