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「パッション」を見た度平日の夜

石崎ひゅーいの音楽をさらに知りたくなった日

石崎ひゅーい「パッション」のファイナル公演に行ってきた。
12月3日、私は学校終わりにマイナビBLITZ赤坂まで行った。友達には、今日ライブがあるんだということを何度も話して、正直呆れられていたかもしれない。でも、それを口に出さずにはいられないくらいには、この日をとても楽しみにしていたのだ。
 会場に向かう電車の中で、私は期待と緊張でいっぱいになっていた。
 初めての自分の地元以外の場所でのライブだったこと。
 初めて1人で行くライブだったこと。
 初めて石崎ひゅーいのライブに行くということ。
 たくさんの未経験が積み重なっていて、ずっと落ち着かなかった。
今年進学して関東に住み始めたから、ライブ会場がどんな感じなのかよく分からない。今までは誰かとライブに行っていたから、どう行動していいか分からない。石崎ひゅーいのライブってどんな感じなんだろう?分からない。
電車の中で、私の頭の中は常にこんな感じだった。

ただ、この感情はライブが始まった途端に消え去ることになる。

開場して、恐る恐る中に入った私はとりあえず真ん中らへんに行った。ふとステージを見上げると、そこにはスタンドマイクがあった。
フリーズしてたと思う。なぜならそのスタンドマイクは、石崎ひゅーいがそこに来るということを示していたから。
びっくりするくらい近いと思った。しかも良く見える。
開演まで40分ぐらいあったので、適当にスマホを弄っていたが、正直それどころでは無かったし、見ていた情報なんてほとんど頭に入っていなかった。

19時、開演すると、バンドメンバーが次々とステージ上に現れた。最後に現れたのは勿論、石崎ひゅーい。
本当に感激した。まだ何も歌ってないというのに、とても感激していた。

〈誰かのためじゃないさ
ただ君のためだけに
不甲斐のない毎日を噛みしめているんだ
宝物になるように、笑ってまた会えるように
喜びも悲しみも贈るよ、涙として〉(Namida)

なんて綺麗な声だろう。こんなに優しく、けど聴く人の心にしっかりと訴えかけるような、そんな気がした。泣きそうだった。

私はまだ石崎ひゅーいを知って、好きになってからそれほど年月が経っていない。だから、まだ分からない曲もあった。でも、1つ1つの曲を全身全霊で歌うようなその姿に心を奪われ、1つ1つの曲が私の体の中に染み付いていった。

アップテンポの曲を、真っ直ぐに歌い上げる姿、バラードを、大事に大事に歌う姿。とてもかっこいいと思った。私は全ての神経を集中させて聴いていた。

〈不器用でへたくそな歌だけど君に届いたらいいな
大丈夫さ泣かないで安心しろよ僕がずっと守ってあげる

そうさそうさこの星に生まれた二人だから
明日も明後日も明々後日も手をつないで歩いていこう〉
(ガールフレンド)

〈1983バックパッカーズ
そこには何がある?
相変わらず僕は元気だよ
平和すぎてつまらないだけ〉(1983バックパッカーズ)

ガールフレンドも、1983バックパッカーズも、サビだけ知ってるくらいで、ほとんど知らなかった。そんな過去の自分に会いに行って教えてあげたいくらい、とても素敵な曲だと思った。繊細さだったり、陽気さだったり、いろんなものが曲の1つずつに詰め込まれていた。そして、こんな風に人に思わせることが出来るのは、本当に凄いことだし、才能だと思う。本当は全曲を引用して1つずつ感想を述べたいくらいだが、とても長くなって読んでもらえないかもしれないので、諦める。

最後から2曲目、「僕だけの楽園」を歌ったあと、もう一曲やります!という石崎ひゅーいの言葉に、会場は沸いた。

〈3329人を救えたはずの
僕らの歌はもう 届かないのかな
聞こえないのかい?
5月の自殺者達が笑ってる
山こえ 谷こえ あの緑の丘
裸足で駆けてく
あの青い空へ
吸い込まれてく
あの青い空へ
あの青い空へ〉

〈5月の自殺者達が泣いている
山こえ 谷こえ あの緑の丘
裸足で駆けてく
あの青い空へ
吸い込まれてく
あの青い空へ
あの青い空へ

僕になにができる
君になにができる
僕にナニができる
君になにができる!?〉(3329人)

3329人。この曲は知っていた。ライブ映像で、この曲を全身で歌う姿に画面の前で圧倒された。〈5月の自殺者達〉という決して軽くないフレーズを、ノリノリのバンドサウンドに乗せていたのがとても印象的だった。
ライブの最後の最後、3329人を歌う石崎ひゅーいはとてもかっこよかった。時々叫ぶような声を出し、一人一人に伝えようとしているように見えた。

ライブが終わってステージ上に誰もいなくなると、私は放心状態になっていた。
約1時間半、18曲。とてもたくさんの曲を届けてもらった。放心状態になったのは、楽しくて、感動して、本当に素敵な時間を過ごせたからだと思う。
ライブ会場に向かっていた電車の中で私の頭の中を駆け巡っていたあれも、もう消え去っていた。

石崎ひゅーいの一人一人に訴えかけるようなあの歌声。
音楽をとても楽しんでいるのがすぐに分かる歌い方。
聴く人を、見ている人を惹き付ける魅力に心奪われた。

あれから、私はギターで石崎ひゅーいの曲を弾くことが増えた。あんなふうに、感情を目一杯込めて歌う事と、楽しんで歌う事を両立させるにはまだ時間がかかるかもしれない。
でも、いつか、石崎ひゅーいのように歌ってみたいと思う。

そして、次のライブが開催されるそのときには、私はまたあの歌声を求めて会場に足を運ぶだろう。
その時にはきっと、今回より少ない緊張と、その分増えた期待をもっていると思う。

石崎ひゅーいさん、最高の「パッション」をありがとうございました。
そして、拙い文章だったかも知れませんが、読んでくださった方に、感謝致します。
 

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