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フジファブリックが僕に与えてくれたもの

15周年の最後の月

僕がフジファブリックの音楽に出会ったのは2016年の金木犀が香る頃。

当時高校生だった僕は最寄りの駅までまあまあ距離があるので毎朝母親に車で送ってもらっていた。
母親が車内で流していた音楽は、聴いたことがなかった。とにかく特徴がある声だった。ボーカルの声に特徴があるバンドはあまり好きになれないのだが、何故かこれだけは聴けた。
母親に誰の曲か聞くと、フジファブリックと答えた。
フジファブリック…。聞いたことがある。とあるアニメのOP曲をやってた気がする。
一瞬そう思っただけで、あまり興味は持たなかった。

しかし、いきなり
「タッタッタッ タラッタラッタッタッ」
この歌詞に耳を完全に持っていかれた。
サビの歌詞って一番大事じゃないの?
この曲を聴いたとき、すぐにそう思った。

「変な歌だな。」と思いながら車を降りた。

次の日、また車に乗るとその曲が流れた。
イントロのギターのリフだけで「あの変な歌かな?」
そんな予想さえできた。
もう一度聴いた。やっぱり変な歌だ。
しかしまた聴きたいと思ってしまう。
その曲の中毒になってしまい、他の曲も聴いてみようと思った。

「銀河」の次に好きになった曲は「虹」そして「Sugar!!」(シングル集を聴いていた)

Sugar!!はシングル集の中でも特に好きな歌だったかもしれない。
なぜならSugar!!という曲に出会った次の日から、よく母親に11をかけてくれと注文していたからだ。
独特なイントロ、メロディー、歌詞、全てにハマった。

「なんだか良い、なんとなく良い」って感じで言葉に上手く表しにくかったが、僕にフジファブリックを聴かせてきた母親に引かれるぐらい聴いていた。

2017年の年明け頃、塾へ行く途中、母親がまた違うCDを車内で再生していた。
最近発売されたCDとだけ言っていた。
これまた違う声。嫌いじゃない声。メロディーも好き。
今回ばかりは歌詞よりメロディーに惹かれた。

僕はまた、母親にこれは何というバンドかと聴くと、フジファブリックと答えてきた。
僕は一瞬、「???」となった。何故ならこの人たちの曲は僕の知ってるあの特徴的な声ではない、そういえばアニメのOP曲も特徴的な声ではなかったと思い返した。
どういうことなんだ、と聞くと、あの特徴的な声を持つ志村正彦という男はもうこの世にいないことを教えられた。
吃驚した。ショックという感情よりは亡くなっていたことにただただ固まってしまった。

それを聞いた瞬間、あの特徴的な声はライブで聴けないのか、と落ち込み、フジファブリックから少し離れてしまった。

2018年4月、僕はプロ野球が好きなので、野球中継を見てみると、聴き覚えのある声が。
「電光石火」という曲。最初は誰の曲か分からなかったが、それがフジファブリックと聞いて納得した。何故なら2回聴いただけで既に耳に残っているのだから。

2018年夏、ロッキンに行った。
僕の周りには、音楽好きな友達がいなかったので、僕より音楽に詳しい弟と行った。

弟と当日の計画を立てていると、フジファブリックが出ることを知った。
僕がフジファブリックにハマるきっかけとなった志村という男はもういないが、行きたいと思った。

当日。メインは某アイドル、次に楽しみだったのはフジファブリックだった。
某アイドルの出番が終わった。次はフジファブリックを聴きに行こう!
しかし僕はやってしまった。フジファブリックの出番寸前、暑さにやられ、日陰でぐったりしていた。
そのせいで1曲目と2曲目の前半部分は聴くことが出来なかった(1曲目は虹で2曲目は電光石火だった、悔しい)。
3曲目は初めて聴いた徒然モノクロームという曲。
サビ前の「徒然しちゃう」という歌詞が何よりも印象的だった。帰ったらすぐ聴いた。やはり良かった。
4曲目、聴いたことのあるギターのリフ、開始10秒後には
「メメメメメリケーン!」の曲だ!
そう思った。懐かしく感じて、盛り上がるはずの曲なのに涙が出そうになった。
そして5曲目、邦ロック好きなら誰でも知っているであろう、「若者のすべて」だった。やはり涙が出た。
そして最後の曲、当時は新曲として歌われた「手紙」という歌。
山内総一郎は地元に思いを寄せて書いたと仰っていたが、初めて聴いたときは志村に宛てた手紙の文章のように聞こえた。
自分でも吃驚した。数十分のライブで3回も涙を流すとは。

あの日から、僕の頭の中には常にフジファブリックがいる。
おそらく僕はこのバンドを未来永劫忘れることはない、そして離れることはないと思う。
「F」や「FAB LIST」を聴いたとき、そう感じた。

そして何よりも言いたいことがある。

「変わったのはボーカルだけである」

ということ。

志村の特徴的な声から山内の優しく透き通る声。

やはり、そればかりは別の物として捉えられても仕方がないと思う。

しかし、フジファブリック自体が変わったかと問われると、そうは思わない。

デビュー当時からのフジファブリックのリスナーなら、今のフジファブリックを聴くことが出来ないというのは分からないでもない。

ただ、今のフジファブリックを過小評価するのは違う。
そして、志村を必要以上に神格化するのもどうかと思う。

まとめると、志村山内金澤加藤の4人がいたフジファブリックと大切なフロントマンを失った後もフジファブリックとして活動を続けている3人の音楽を比較すること自体がお門違いだと感じる。

仮に志村が作るような曲を3人が作れないとしても、3人が作るような曲を志村は作れるのか。

ある日、たまたまTwitterでフジファブリックについて調べていると、現在のフジファブリックに対して心無い言葉を浴びせている者にショックを受けて、それ以来Twitterは開いていない。

今、フジファブリックが聴けるのは間違いなく山内金澤加藤が志村の思いを乗せてバンドを続けているからではないだろうか。
少なくとも僕がフジファブリックを好きになったのは、彼らが今でもバンドを続けてくれたおかげだ。

今年はデビュー15周年という特別な年。僕にとってもメンバーにとっても素敵な一年だったであろう。

志村と共に初めて出演したMステ、山内の夢でもあった大阪城ホールでのライブ。

これからもフジファブリックのライブは必ず行きたいと思うし、新曲が楽しみである。

いつかは
「星降る夜になったら」
「Water Lily Flower」
を生で聴きたい。

来年も彼らにとって素晴らしい一年になることを祈っています。

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