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2017年7月18日

ろーさ (25歳)

彼等の言葉と自分自身の恋愛について

想いをMy Hair is Badの曲に重ねて

 
 

彼等が奏でる音楽は、生々しい程のリアリティがある。
恋愛、学校、仕事、人間関係、家庭環境、過去、現在、未来
全ての物事に対しての喜びや悲しみ苦しみに真正面から向かい合っていたからこそ、現実味のある人間じみた泥臭い生臭い感情をまじまじと感じる。

生まれ育った土地や環境は違えど、同じ時代に生きている。そのため感性が近いのだろう。

《 18歳の目をしてた日々と 青いコーヒーと 冷えこんだ駅の灯り / 18歳よ 》
《 あの日見た花火の時 君は一体どんな顔をして いたんだっけか / 夏が過ぎてく》
《 みんなで撮ったバカな写真も 好きだった子の名前も / アフターアワー 》
《 春の校庭 雨の自転車 夏の終わりの草の匂い 髪の綺麗な君を見ていたこと 下駄箱、階段、秋の窓 机で書いた、冬の恋 / 教室とさよなら 》
共感とは違う、既視感というのだろうか彼等の生み出すワードに自分の思い出を重ねるということが容易にでき、それぞれのあの日を鮮明に思い出していた。
 

曲を聴き終えると小説を読了したような、映画を観終わったような、誰かの世界を覗き込み体感したような感覚になる。それが私がMy Hair is Badを好きな理由である。
 
 

2017年6月10日、My Hair is Badのライブを観た後、しばらく涙が止まらなかった。
彼等が本物のロックバンドであり続けようと人生をかけて覚悟を決めてそのステージにいること、一つ一つ着実に階段を駆け上がっていく姿は
夢が無い自分にとって、心に突き刺さって息を吸って吐くのが苦しくなった。

足を止めても、思考は止めるな。と椎木知仁氏は言った。
また彼は、大事な人と幸せになれとも言った。

ライブが終わってすぐに頭に浮かんだのは付き合っている人のことだった。
大事な人を大事にするとはどういうことなのかと自問自答していた時に、My Hair is Badに出会いこの日のライブを観ていた。
大事にしなくてはならないと強く思う気持ちとは裏腹に、7年間付き合って来たが結婚を踏み切れない彼に対して焦りと苛立ちを感じていた。
ふたりで考えた末、別れを選択した。

恋の終わりは呆気ない。
自分自身にとっては重大な環境の変化があったにもかかわらず、酷く落ち込むこともなければ相変わらず空は青いし、ご飯は美味しい。楽しい酒だって飲めるし冗談を言って笑える。
《 愛ゆえに 》のメロディーに乗せて、 彼は疲れてしまったんだ 私に疲れてしまったんだ なんて歌ったりもして他人事のように笑った。
強がりでも何でもなくただただいつも通りの普通の日常を過ごしていた。
彼にとって自分はどんな存在だったのだろうか、自分にとって彼はどんな存在だったのだろうか。
そもそも最初から互いにこの関係を願っていたのではないかと思う程だった。
その時初めてMy Hair is Badの歌詞に共感し、なぜかしっくりというか音楽が寄り添うというか妙な安心感を覚えた。
ファンの間では有名な話で、私は勉強不足だったのだがMy Hair is Badの歌詞を書いている椎木知仁氏も7年間付き合い別れた方がいるということを後に知った。
これが妙な安心感という不思議な感覚に繋がったのだろう。
 

別れる前から一緒にMy Hair is Badのライブを観にいく予定があったがそれを待たずに離れてしまった。
一緒にあの光景を観ていたら何か変わっていたのだろうか。
なんて考えてしまうのは、椎木知仁氏の言葉を借りないと、彼に何も伝えられないからだろう。
 

今のこの想いをMy Hair is Badの曲に重ねて、あんなことがあったよねって懐かしむ日が来るのだろうか。

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