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ライブハウスで余力を残してはいけない

locofrank・Tatsuya脱退に思う

2019年12月9日17時、locofrankのドラム・Tatsuyaの脱退が突然発表された。
驚きましたね。こんなことが起こるなんて予想だにしてなかった。
本人の口から真相が語られる日は来るのか来ないのかわからないけど、個人的な感想だけは書き綴っておこうと思う。
 

「今の自分の中で気持ち的に追いつかない部分があり、精神的にも限界を感じメンバーとも話し合いを重ね、今回の答えとなりました(Tatsuya)」

これを読んで俺が思ったのは、「Tatsuya本人の幸せとは何か?」ということを3人で考えた結果なんだろうな、ということだ。
バンドを「職業」としてやっていく、しかも21年という長い間続けることの難しさ、これは同じことをやった人間しかわからない。
もちろんそれと同じくらい楽しいこともあっただろうけど、続ける難しさ、辞める難しさ、様々な難しさがそこにはきっとあったのではないか。
もう若さで突っ走れる時期もとっくに過ぎてるし、肉体的な疲労や精神的疲労、アラフォーにもなれば心も体も疲労度を増していく。
そして残りの人生、ある程度見通しも立ってくる頃だ。
例えばサラリーマンであれば自分がどの地位まで行けるのか、そして収入はどうなるのか…等々若いころには見えなかったものが見えてきてしまう時期なのだ。
 

そしてライフスタイルの変化。
独身であれば例えば自分の老後のこと、家族を持てば自分のことだけではなく家族の生活のことも考えなければいけなくなる。
そこに親の介護など負担はどんどんのしかかってくる。
諸々いろんな事情があるのだ。
辞める理由はきっと一つではない。
 

脱退発表後のlocofrankのライブを見に行ってないからどんな雰囲気なのはわからないけど、きっといつもと変わらない、ように見せてるはずだ。
同じ「脱退」というと、2018年12月6日の新木場スタジオコースト、Ken Yokoyamaのドラマー、まっちゃんが脱退発表後のライブを思い出す。
あのライブは独特の雰囲気だった。
辞める人間には声援が飛ぶし、残るメンバーはバツが悪そうに見えた。
いつもと変わらないように見えて、大きく違うライブだった。
 

横山健は、かつてコラムでこう語っている。

「『まっちゃんと出るのがイヤ』なのではなく『辞めていくメンバーと』ツアーを周るのがイヤなのだ。だってオレ達は『仲良しこよし』でやっているわけじゃない。大の男達が『真剣に』やっているのだ」
 

あのライブはきっとファンにもメンバーにも必要な時間だった。
心の整理をするためには無くてはならない時間だった。
でも、なんていうんだろう、思い出すとやっぱりあのライブは独特のライブだったって思いがすごく強い。
唯一無二のライブと言ってはそれまでなんだけど、あまり体験したくないような、ほろ苦いライブだった。
 

もちろんKen Yokoyamaとlocofrankは違う。
バンドとしての生い立ちもキャリアも違うし、ましてlocofrankはメンバーチェンジもなくずっと同じメンバーでやってきたバンドだ。
もっと色んな思いが渦巻いているだろう、メンバーも、そしてもちろんファンも。
 

脱退までのカウントダウンとなる今後のライブは一体どんな感じなんだろう。
2人と1人、別々の方向を向いてる時間も今は出てきてるはずだ。
そんなことを想像するだけで悲しくなってくる。
好きなことをやってるだけでは立ち行かなる時期、アラフォー世代ならよくわかるはずだ。
「辞めたいのに辞めれない。でももう限界だ。でもどうしよう、生活もあるし辞めたらどうなるんだろう…」
こんなこと、正直よくあることじゃないか。
locofrankの3人とは世代が近いだけに、辞める側にも残る側にもいろんな感情が芽生えることは想像に難くない。
 

「なんで辞めちゃうんだよ!」そう言うのは簡単だけど、もう俺はそういう歳でもない。
だから、「今までお疲れ様。俺はその決断を尊重する」そうやってカッコつけていたいなあ。
ただただお別れの時間を作ってくれたことに、locofrankの3人に感謝したい。
 

生きてれば、これからもこういうことは起こるだろう。
だからこそ、目の前のライブを全力で楽しまなければならない。
何が起きても後悔しないように。
ライブハウスで余力を残すことはもう止めにしよう、改めてそう思った。

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