2794 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

一生、大森靖子

つらいとき救ってくれる音楽

普通になりたかった私が、大森靖子に出会って

 私はずっと、大森靖子を避けてきた。友達に勧められても街で流れていても、耳を塞いだ。

 「嫌だ、嫌だ、嫌だ、私はまだ、メンヘラじゃない」

 心の奥底から、うつ病になっていることもメンタルが弱いことも認めたくなくて、精神科まで避けた。だって、精神科に行かなければ、「うつ病です」と医者に診断されなければ普通でいられると思っていたから。

 大学1年生の私は、朝6時に起きて、片道2時間もかけて、第3志望にも満たないような大学に通っていた。満員電車で痴漢に遭わないかビビリながらガタンゴトンと揺られる。重い教科書を下げて、電車の揺れに左右されないように必死に踏ん張っていた。朝早く起きて、寝ぼけ眼で必死に作ったおにぎりが潰れるのも、毎日続くと慣れてしまう。

 私にとって、普通とは、”ひとつひとつ感情を殺していくこと”である。それでも普通になりたい。人権があるから。
 
 

 ―――ある日、大学で友達と呼べるかどうか分からない、そんな人たちにカラオケで、初めてこんなに心に刺さる音楽に出会った。

 私は明日もまた、6時に起きなきゃ間に合わない。そんな時、同じゼミなだけのひとに「カラオケ行こう」と言われた。いつもそう。言葉と思考は分離している。もちろん、口から出た言葉は「いいよ。楽しそう!」だった。断る理由がなかっただけなのに。私は、演じないと普通にはなれない。

 大学まで10分で着くところに住んでいるひとが羨ましかった。私は電車の乗り換え1本が命なのに、友達は学生寮から1分で着く。「寝坊したけど、1限に間に合ってまじラッキー」みたいなツイートをみるたびに、リアルで地団駄を踏んだ。6時に起きられずに、1本乗り過ごすだけで、遅刻になってしまうから、成績にだって影響する。

 それに、あの遅刻して入ったときの視線。つらくてしょうがなかった。親に何度、頼んでも「女の子が一人暮らしするなんて危ない。本当にしたいなら、自分で稼げるようになってからしなさい」の一点張り。

 正論は心に刺さりまくって、盾なんか作れない。正論には正論で返すしかない。でも、それに対抗できなくて、泣く泣く実家から通っていた。

 そして、コンビニでアルバイトも始めていた。自分でお金を稼げばいいと思ったから。愛想笑いで常連さんに勘違いされたり、コンビニの仕事は細々としたことが大量にあって覚えるのが大変だったし、何より社員さんが監視カメラをずっと見るようなひとだった。「ねぇ、監視カメラって従業員を監視するものなの?」そんな言葉は喉で止めて「すみません、以後気をつけます」と笑顔で受け止めることにしていた。

 私の耳に『私は面白い絶対面白いたぶん』が聴こえてきた。

 もう、精神的にいっぱいで、生きることがしんどかった。この状況でのカラオケ。正直、顔にお面のように笑顔を貼り付けているだけで、私は半分以上、こころが死んでいた。

 これが私が大森靖子を初めて聴いた時。

 しかし、第一印象は「なにこの変な曲」だ。

 だって、情緒不安定すぎて意味わかんない。理解できない。脳の処理速度が追いつかなくて、完全に強制シャットダウンした。

 だって、だって、だって、おかしいじゃん! 普通になりたい私に絶対普通を目指していない生命体が、目の前に現れちゃって、何のために生きてるのか分かんなくなった。いちばん最初はニート生活みたいな歌詞なんだよね。確かに。

 “絶対やめとけって正しかった友達未読104件”

 そして、わかんないって怒っている。

 “わかんないわかんないわかんないよ 興味がないなら見てんじゃねーよ”

 そうしたらね、この矛盾が出てくる。

 “超楽しい地獄をつくろう# 友達も彼氏もいらない”

 なのに、友達に数えられる。

 “超楽しい地獄に誘おう 友達に数えてあげるよ”

 最後は、こうやって終わる。

 “手をつないでMUSIC すてきな日曜日 太陽神さまがみてるよ
手をつないで暴力 画期的なにちべん 太陽神さまがくれるよ”

 でも、確かに耳には残って、気になって気になってしょうがなかった。ただのメンヘラだと思っていた大森靖子に芯の強さを感じた。

 当時の私はいきものがかりとYUIぐらいしか聴いたことがなかったし、邦楽ロックなんてジャンルがあることすら知らなかった。まるで新世界。私の見ている世界と、友達の見ている世界は180度違うかった。

 家に帰って大森靖子と検索してみると、あのちゃんとコラボしている『勹″ッと<るSUMMER』が目に飛び込んできた。当時はあのちゃんも知らなかったけれど、あのちゃんの可愛さに釣られて聴くと、すっかり虜になってしまった。芯の強い女の子。可愛い女の子。いつでも全肯定してくれる強い女の子。それが大森靖子の印象になった。大森靖子はメンヘラじゃない。メンヘラを救ってくれる、超歌手なんだ。

 特にここの部分が気に入った。

 “物じゃないのよ肉なのよ”

 世の中には、私のことを物扱いする人がいる。特に、飲食店やコンビニでバイトをしていると、当たり前のように肉体労働と笑顔を両方求められる。要求が多い。そして、もちろん客質もあまり良くない。レジではお金を投げて払う人もいるし、こちらが「温めますか?」など、聞いても返事がないことが多い。そこで、「肉なの。生きてるの!」と叫んでしまうと、どうなることやら。そんな風に考えた。ロボットのようだと思っていた店員が、反逆したら、どんな反応をするのだろう。そんなことを妄想してバイトを乗り切ったこともある。

 一時期、LINEのひとことにして、ちょっと痛い人みたいになってしまった。しかも、友達みんなに幻滅されて、「メンヘラは無理」って彼氏に振られてしまった。これだけが原因かは分からないけれど。

 そんなことが立て続きに起こったので「生きるのって超楽しいーーー!」って叫んでやった。なんだか、どうでも良くなったよね。

 よく考えてみると、家ではいつもこんな感じ。だけど、取り繕った自分で生きなきゃいけなくて、窮屈だったのかもしれない。

 普通ってきっと、私と世間の理想が詰まっているものだ。今はそんな「普通」とか言っていて、中の上を求める理不尽になんで合わせなきゃいけないのか分からない。きっと、私が目指すべきところじゃない。
 

超歌手、大森靖子

 毎回、ライブで歌い方が全く違う。

 その場所でその時の感情で悲しみを金にして、怒りで花を咲かせる大森靖子がいる。私もそんな風になりたいな。

 同じような構成のライブ映像で説明する。

 まずは、2015年10月 「新宿」@中野サンプラザ。

 まるでお酒でも飲んでいるかのようで、ものすごく楽しそうに歌っている。それが現れているのか、歌も明るい曲という印象だ。

 言うならば、恋人の目の前で「好き」と連呼している甘える猫のような大森靖子。

 次に、2013年 TIF @Zepp Tokyo。

 こちらは、いちばん最初が「新宿」だ。
 

 かなり緊張して絶望しているのか、暗い曲という印象を受けなかったか? これが、超歌手・大森靖子の偉業だ。

 こちらは言うならば、「お願いだから別れないでよぉ」と懇願しているメンヘラ大森靖子。
 
  

 おなじ曲を歌っても、こんなに違うなんて、だからこそ、ライブに行く価値がある。大森靖子のライブに足を運んでみる価値があるのだ。

 そして、ライブに行くと好きが増してしまう。だって、大森靖子ってめちゃくちゃ目が合うから! 本当に! よく私は「あ、いま絶対私のこと見たかも~!」とか、舞い上がりがちなんですけれども、そんなレベルではありません。「ぎゃぁぁぁうわぁぁぁせいこちゃんが私をガン見してるぅぅぅ。家宝にします」こんな気持ちになります。
 

劇的JOY!ビフォーアフターの天才、大森靖子

 大森靖子がコラボしたアーティストやアイドル、全てを好きになってしまう現象がある。

これを私は、大森靖子の曲になぞらえて ” 劇的JOY!ビフォーアフター ” と呼んでいる。だって、かわいい千葉雄大はカッコよくなるし、ミスiDを受賞した女の子たちも皆んな魅力が最大限になっちゃう。

 そして、寝る前の日課になったことがある。

 大森靖子の『劇的JOY!ビフォーアフター』を聴いてから、『みっくしゅじゅーちゅ』を聴くことだ。寝る前に流れ作業のようにセットして、「私も朝起きたら、黒宮れいちゃんみたいに変身できますように」とささやかな祈りをして、眠りに就く。若干不眠症だった私も、なぜか安心して眠ることができるのだ。わたしの絶対安眠ミュージック。

 例に漏れず、黒宮れいも大好きになっている。可愛すぎて無理。なんでこんなアイドルのアイドルみたいな顔してんの・・・・・・すごいアイドルゥゥゥ!(かれこれ5時間ほど書いているため、テンションがおかしくなってきました)
 

結婚をして一児の母でも、アーティストであり続ける大森靖子

 実は大森靖子は結婚をしている。しかも、かわいい子供がいるのよ。(それ専用のTwitterもあるよ!めちゃかわ!)

 この子がもう、日々の癒しで!!癒やされる!!!やばい!!!!(語彙力がログアウトしました)

結婚して、子供を産んで、最高に幸せなときに『ウェディング・ベル』のカバーを出した。まさにロックなアーティストであり続けたのだ。

 そう、あの『ウェディング・ベル』である。

 知らない人のために解説しておくと、元彼の結婚式でいちばん後ろに座らされて

 “くたばっちまえ アーメン”

と、言い続けるポップな歌。

 こんな感じで「くたばっちまえ アーメン」が3回も出てくる、非常に愉快な歌である。

 “おめでとう とても素敵な人ね
どうもありがとう招待状を
私のお祝いの言葉よ
くたばっちまえ アーメン”
(大森靖子/ウェディング・ベル)

 動画でも、血塗れのウエディングドレスを着て、踊り続けているカバーを超えて自分の曲にしてしまっている。天才。わたし、一生大森靖子について行くわ!!!!
 

 これを観た瞬間、そう思わずにはいられなかった。なぜ、こんなに自分の物にしてしまうのか。それが本物のアーティストってやつかぁぁぁ。すごい。どこかしら影響されてしまいそうなのに、大森靖子色に染め上げてしまう、凄味がある。
 
 

アイドルであり、ロックである、それが大森靖子

 大森靖子はいろんな顔を覗かせる。

 ある時はロックフェスに出て、ある時はアイドルフェスに出る。中でも私が好きな動画がある。TIF2013の大森靖子だ。(ちなみに「TIF2013」を知らない人のために、公式HPを引用したよ!)

【TIF とは】

“「TOKYO IDOL FESTIVAL(以下、TIF)」は、お台場、夏の風物詩となっている世界最大のアイドルフェスです。”

引用:TOKYO IDOL FESTIVAL 2019 公式サイト

毎回、歌い方が違うから、ついつい色んな動画を見てしまう。
 

最初は不安げに歌っていて、観客も惹きつけられていない感じがするのに、最後は大きな拍手に包まれている。そして、可愛く去って行く大森靖子。もう最高だよね!!!わたしは繰り返し再生する度に、「かわいい! 一生大森靖子!」と、思っています。
 

一生道重の大森靖子

そんな彼女。どこに原動力があるかというと、『モーニング娘。』の道重さゆみである。モーニング娘。と言えば、クオリティーの高いアイドルと認識しているのですが、その中でも、道重さゆみさんは最初は全然なにもできないアイドルでした。でも、今ではめっちゃ斉唱しているんですよねぇぇぇ!

ずっと大好きと言い続けた大森靖子は、2019年2月にコラボを果たしました。

 『絶対彼女 feat.道重さゆみ』

 『絶対彼女』を聴くと、「私も女の子として、可愛く生きてていいかもしれない」と思える。わたしは可愛い服が大好き。縷縷夢兎みたいな、女の子らしい服が着たくてしょうがない。でも、ピンクとリボンとフリルって可愛い女の子だけの特権、みたいなところがあるじゃないですか。私みたいな、大して可愛くない女が身につける物じゃないという認識があります。それに、20歳を超えて、可愛い服なんてばからしいって自分を客観的に見てしまうんです。考えに考えた末に、GUでカジュアルなランキング上位の服とかを買ってしまう。一ミリも「かわいい」とか「着たい」って思わなかったのに。私の人生は、いつもそんな感じで、考えすぎて、自分の好きなものを選べないんです。

 でも、可愛い服が着たい。気分が上がるから。そんな気持ちを常に持っているんですね。私の切実な気持ちを満たしてくれる。最高。

 だから、ずっと聴き続けちゃうんですね。沼だな。底なし沼!!(※最大限にコンテンツを褒めています)

そして、大森靖子はアイドルになった
 昔から彼女の夢は「アイドルになること」だった。

 こんな『IDOL SONG』まで作ってしまうぐらいに大森靖子はアイドルオタクなのだ。特に、先ほど書いた道重さゆみの大ファン。そんな彼女だからこそ、「アイドルになりたい」と思うのは必然かもしれない。

 それでも、ここまで超歌手として成功していたら、アイドルになる夢を諦めてしまうものだ。少なくとも、私は諦めて歌手に専念する。私にとって、大森靖子は憧れの存在だ。次々と夢を叶えているから。普通は夢があっても諦めてしまう。だが、大森靖子は諦めなかった。

 なんと、自分でアイドルグループを創ってしまった!

 それが、ZOCである!!!(私のnoteで書きすぎていつも読んでくれている方は、また?と思っているかもしれません。申し訳ありません)

【ZOCとは】

”ZOCとは”Zone of Control”の略、ウォー・シミュレーションゲームやシミュレーションロールプレイングゲームで用いられるゲーム用語です。簡単にいえば、ゲームにおける「支配領域」の概念のことです。そこに、常に提唱している「孤独を孤立させない」の意味を持たせ、このユニットにおける「ZOC」とは”Zone Out of Control”とし、孤立しない崇高な孤独が共生する場所と定義します。”

引用:ZOC 公式サイト

そして、大森靖子はプロデューサーではない。

やはり、ライブ映像で魅力がいちばん伝わるかと思うので、興味がある人はこれを観てください!!!
 

 これが素晴らしくて素晴らしくて、本当にどうしようかと思う。書かなきゃいけないのに語彙力がなくなってしまう・・・・・・! どこぞのアイドルみたいに口パクをしない。下手でも一生懸命歌っている。そんなところが好き。そして、批判されても跳ね返すぐらい成長してしまう。こんなに最高なアイドルがいるか? 

 ちなみに、推しは戦慄かなのちゃんで、この子がまた、ファビュラスなんです。洋風ドール! 顔が良い! そして、元少年院という異色の経歴でみーーーんな注目しちゃう。もちろん中身もしっかりしている。ちまたのモテる女と言えば、「えー♡わかんなぁい♡♡♡」とか、知ってるくせに言ってしまう女だが(これがめちゃくちゃ腹が立つ)、かなのちゃんは違う。自分の意見を持っていて、芯がブレない。こんなに可愛い顔をしているのに、そんなに賢いと応援せざるを得ないよね・・・・・・! 尊い。好き。最高。一生応援する。

 と、これ以上、書いてしまうと、かなのちゃんの記事になってしまうので、大森靖子のはなしに戻ることにしよう。
 

私も劇的JOY!ビフォーアフターできたかな

 大森靖子が自己肯定感を爆上げしてくれる。メンヘラなんかじゃない。ファンが私みたいなメンヘラが聴き続けてしまうのは、「可愛いを前提」に「芯を強く褒めてくれる」からだ。

 私はずっと、大森靖子を避けてきた。大森靖子を聴くとポロポロと誰にも見せられなかったはずの涙が溢れてきて、精神科にも足を運べるようになった。大森靖子を聴くようになったからメンヘラになったんじゃない。私は元からメンヘラで、大森靖子が弱さを認める勇気をくれた。

 いじめられた悲しみ、家族に愛されなかった悲しみ、私が「作家になる」と言ったときバカにした全てのものを金にしてやる。

 こうして書いていると時々、金で私を買おうとする人がいる。でも、それは違う。1,000兆円出されても私はなびかない。人々が物を買うときに統一したいからと作られた金で、私の価値を決めるな。お前が決めるな。自分の価値は自分で決めるから。ブランドも地位も金もいらない、私は自由にネガティブを売って暮らしていくんだ。

 そうしたら、私の中にはポジティブなものしか残らない。それを好きなことをするための労力に使いたいの。これが私の生き様。貫いて死んでやるから首を長くして待ってろ。

(ちょっと煽るようなことを言ってしまって、本当にごめんなさい)

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい