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aurora ark の旅の続き

BUMP OF CHICKENの音楽と歩んできたこと

「俺のバンド、かっこいいだろ!?」

こんなセリフを聞くこと、言われることを誰が予想しただろう。

2019年11月4日、ツアー最終公演の東京ドーム。
私は母と2人でこの公演に参加した。
東京駅で合流したときから、互いにグッズを身に着け、まるでお祭りムードの東京ドーム周辺で開場までの時間を過ごした。

私は今回のツアーでは、ありがたいことに初日の埼玉と折り返しの大阪にも行くことができた。
初日と中盤でもメンバーの雰囲気と会場の雰囲気、演出に変化があったため、
千秋楽はどうなるのだろうかと想像を膨らませ、ネタバレにならない程度に母親にも夢中でライブの話をした。
母もまたバンプのライブに何度か参加し、ラジオも聞いている為(私が聞かせているというのに近いが..)、メンバー同士の雰囲気だったりライブの感じだったり想像できることは大いにあるため、2人でわくわくがとまらなかった。
早くあの空間に行きたいという気持ちと、始まりを心待ちにするこの時間がずっと続けばいいのにという気持ちが高まりすぎていた。

会場に入り、そわそわしながら開演を待ち…そして、暗転。
オープニングのaurora arcと共に流れるイエローナイフの映像。
こちらに手を振るメンバーに手を振り返す。
それと交差して流れるバックステージの円陣の映像。
藤くんがギターを掲げ曲がスタート。
ついにツアーの最終公演が始まった。

何度かバンプのライブには参加しているが、ツアーファイナルに参加するのは今回が初めて。
ラストだけ、寂しいのだろうな…と予想していたのだが、
曲中のところどころで、MCの端々で、メンバーからもちょっと切ない感じが見て取れた。
特に藤くんは「寂しい」というのを声に出して何度か呟いていた。

印象強く残っていることは、いくつかある。
リボンで「強くなれた 弱くなれた」という歌詞の部分を
メンバー4人で向き合って「強くなれた 強くなれた」と2回繰り返したこと。
望遠のマーチで「今日歌う歌は全部お前のために生まれてきたんだ、お前のことすごい近くに感じるよ、俺の音もすごい近くにいるだろ?」と曲間で語りかけていたこと。
rayで「生きるのは最高だ」と写し出されたスクリーン。
ベイビーアイラブユーだぜのコール&レスポンス。
流れ星の正体の最初と最後でスクリーンに流れた流れ星。

全てに心が震えた。
バンプと共に過ごして15年ほど。
15年前にはユグドラシルが発売。
収録曲である車輪の唄が聴けたこと。
orbital periodの時にメンバーが28歳で、公転周期の話をインタビューで読んだのをよく覚えている。
そんな私が今年28歳。勝手になんだか特別な年。
大阪ではその収録曲であるプラネタリウムが聴けた。

こんなにも信じられる音楽がそばに居続けてくれたことは本当に奇跡だと思う。
学生の頃、気持ちがぐしゃぐしゃになった時もそこにバンプの音楽があった。
社会人になって、しんどいと思う瞬間が何度もあったが、いつもそこにはバンプの音楽があった。
不思議なことに、最近の楽曲が過去の自分の気持ちを肯定したり励ましてくれたり、力になってくれるということがある。
あの時の自分に歌ってくれているような錯覚になる。
もちろん今の自分にも響くのだが、過去のある瞬間の自分に語り掛けてくれているような歌詞が、曲がある。
このツアー中にも何度もそれはあった。

アンコールも終わり、締めのMCの最後の最後…
「こんなに喋るならもう1曲歌えばいいよな?バンドのかっこいいところ見せてやるよ」と
再びギターを持ち始まったスノースマイル。
既にはけていた3人も再びステージの上へ。
そしてワンコーラス目のサビの直後、

「俺のバンドかっこいいだろ?」

私の拙い記憶では、手を広げてこのセリフを言っていたような気がする。
この時、きっと会場全員が同じ思いだったはずだ。

かっこいいよ、そんなの分かってるよ。
最高だよ。
そんなセリフをいま言っちゃうくらい、メンバーのことが誇りなんだね。
メンバーもリスナーもこの空間全てが愛おしいよ。

そんなスノースマイルもラストサビ…だけどそこで終わらなかった。
ラジオで藤くんが言うには「くしゃみのように歌い始めてしまった」花の名。
リスナー以上に驚いたのはきっとメンバーだしスタッフさんだろう。
あの時のあの空間でしか鳴らすことができない花の名。

藤くんは、
「俺の歌は、俺たちの音楽は、お前のことを絶対に一人にしないから」と言った。
「勝手にお前のそばにいるから」と言った。
ああ、そうか、そういうことか。
だから私は今日まで生きてこられたんだ。
無理に私を鼓舞するわけでもなく、頑張れよと言うわけでもなく、
バンプの曲はいつも私のそばにいるのだ。
時にはちょっと先から私のことを見守り、時には肩を組んで横に並び、時には前を向く私の背中を押してくれる。
私が勝手にずっと聴いてきたと思っていたら、バンプも勝手にそばにいてくれたということみたいだ。
私だけでなく、リスナーみんながバンプを信じているのと同じくらい(メンバーはきっとそれ以上と言うかもしれない)バンプもリスナーを信じてくれている。
そういう関係を築けてきたことが嬉しい。

ライブが終わって、メンバーも袖に捌けて、照明がついて、
隣の母親と顔を見合わせたら、お互いに顔がぐしゃぐしゃだった。

このライブの余韻、aurora arkの余韻から、1か月以上経った今も抜け出せないでいる。
だけどそれは、このライブの記憶に縋り付いているというよりは、
このライブがあったからこそ「色々あるけどまた今日も頑張っていこう」という気持ちになれる。

いつだってバンプの音楽は私の、私たちのそばに居続けてくれる。

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