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無人島に持っていきたい一枚『ビーチ・ボーイズ・コンサート』

長年の恋人のような一枚

今回紹介するのはビーチ・ボーイズの『コンサート』

無人島に一枚持っていくとしたら、コレ。
 

なんだろう、長年の恋人みたいなアルバムですね。

ブライアン・ウィルソンがステージから身を引く前のアルバムであり、今聴くと今の僕の年齢より大分若かった彼らのパフォーマンスを聴いていると、母親が子供の初舞台を見守っている様な、未だ初々しく、傷つき易い彼らの舞台をみて、いたたまれなさを感じてしまう様な。

アメリカが、ビーチ・ボーイズが一番熱かった時代…
 

オリジナル曲よりカヴァーナンバーの方が盛り上がりが熱いし、彼らものってるのが判る。

否オープニングの『Fun Fun Fun』を演奏してる時より、カヴァー中心の中盤以降の盛り上がりが凄いのでそう感じるだけかな?

カヴァーの趣向も海の向こうから来たビートルズ、ストーンズとは明らかに違う。彼らの一つのルーツである、アメリカのコミカル調のナンバー。所謂ノベルティ物。
 

『レッツ・ゴー・トリッピン』の終盤の見事な(?)サックス。

『モンスター・マッシュ』『パパ・ウー・モウモウ』での度が過ぎた悪ふざけ。
 

相変わらずライブ盤ではマイクの魅力が炸裂だ。
 

終盤は逆に盛り上がりが過ぎて彼らの演奏が歓声にかき消されてしまう。
 

コレはブライアンがステージを嫌った理由の一つでもある。

飛行機移動も苦手だった様だが、元々ナーヴァスな人間なので、アーティスティックに音楽的充実を追求出来るスタジオ作業よりステージ巡りは苦痛だったのだろう。
 

映像で見ても観客に期待に応えようとぎこちなく笑いはするけど、どこか表情が硬く、弾け切っていない。確かにマイクとは正反対だ。
 

それでも、やはり本盤のベストナンバーに私は『In My Room』を挙げたい。

出来が気に入らないとスタジオブースから容赦なく怒鳴りつける暴漢父マリーが、この曲についてだけは珍しく文句を言わず『良い曲を書いたな』と褒めたそうだ。

コンサートは確かに聴いていて楽しいし、盛り上がりも凄いがその後の彼らの経緯も知るとやはりどこか感傷的になってしまう。

蒼く、未だドラッグやアルコールでしわがれていないブライアンの声が場内に響き渡る。バラードであるにも関わらず盛り上がりも凄い。
 

その様子を聴いていると、ビーチ・ボーイズのステージは確かに楽しい物だけれど、同時にこの頃から翳りを秘めていたのだなぁ、と。

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