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フジファブリックの優しさに包まれて

優しさに感謝をこめて

こんなに地に足ついたクリスマスは初めてだ。
志村さんの存在がそうさせるんだ。

私のこの一年は確実にフジファブリックで染められた。
私はマメな方でもなく、先延ばしにしてしまう癖があるが、フジファブリックの曲をイヤホンガンガンで聴きながらなら、冷たい水にさらされながらの皿洗いだって簡単にできた。外出の際もイヤホンは必須になった。母が買ってる音楽配信サイトの月額ポイントはほとんど私がフジファブリックに費やすこととなった。母がパッション・フルーツのメロディーを覚えてしまうほど、食事の際にもフジファブリックをかけた。父は娘の流行についていこうと流れる曲のアーティストについて聞いてくるが、最近では「これもフジファブリックか?」
「そうだよ」
という父と私の間でお決まりの会話ができた。
こんなにも私の生活の中にフジファブリックがいる。
正直私もびっくりしている。狂信的なくらいはまって大丈夫だろうか、なんてちょっと不安を感じなくもない。

フジファブリックは本当に優しいバンドだと思う。

「半分の事で良いから 君を教えておくれ
  些細な事で良いから まずはそこから始めよう」
(「夜明けのBEAT」)

前奏とかすごい疾走感ですごく前のめりで、一見尖って見えるのに、虚をつかれて泣きそうになってしまう。
こんなこと言ってくれる人っているのかな。
実際に言ってくれる人はなかなかいないと思う。だからこそ音楽にのせて私に、色々な人に、届けてくれた彼の優しさに目が潤んだ。

「さよならだけが人生だったとしても
部屋の匂いのようにいつか慣れていく
変わってくことは誰の仕業でもないから
変わらない街でもずっと笑っていてほしい」
(「手紙」)

この曲は山内さんが故郷を想って書いたものではあるが、私は”母”をなくした母にこの曲を聴いてもらいたいと思った。祖母が亡くなってから、数年は経っている。その間に何回も墓参りだってしている。けれどやっぱりいつになっても恋しい。母は今どんな想いを抱いているのか。なかなか聞けない。祖母は母にとって帰れる場所を用意してくれてる人だったと思う。今もそうかもしれない。だから、この「手紙」という曲が故郷の手紙であるとともに、故郷で待ってくれてる人を思う手紙でもあって、母に聴いてもらいたいと思った。
私はなんともなしにしれっとこの曲を流した。
最初はなんとなく母から反応はないものかと伺ってみたけど、特に何もなく、こちらから聞くでもなく、過ごした。そのうち、この曲が鳴っていても私は緊張しなくなった。母の様子を伺わなくなった。それだけ、この曲は馴染んでいった。

ある日、私が録画したフジファブリック出演の番組を見ていた時、母も一緒にテレビの前にいた。
彼らは「手紙」を演奏していた。
母は「この曲いい曲だよね」
と言った。
「だよね〜」
と私もそのまま返したが、内心では母が何をどう感じたのか気になっていた。
まだ語るには年月が浅くて、ぶり返してしまうかもしれない、別れの悲しみを私はまだ聞けない。
ただ「この曲いい曲だよね」と言った母の心に少しでもこの曲が寄り添ってくれていたのなら、本当に感謝したい。

フジファブリックの曲は優しい。
優しさに感謝してます。

これからも穏やかでいいから、私がフジファブリックを聴き続けられますように。
きっと多くの人の心に染みるフジファブリックの歌が多くの人の人生に届きますように。

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