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2017年7月19日

れな (26歳)

私なりのCHANGE the WORLD

BiSが世界を変える

2017年の初夏、私は仕事で挫折をした。

2016年がまだ始まったばかりの頃、私はOLを辞めやりたかった仕事で働きはじめた。簡単に言ってしまえば飲食店なのだが、私は少しでも関わったお客様に「このお店を選んでくれた以上楽しい時間を過ごしてほしい」「少しでも日々の疲れを忘れさせることができたら」と思い仕事にやりがいを感じていた。
飲食店といえどこのような思考になったのはお客様との距離が近いお店だったことや、私がライブに行くことが好きなのに理由があった。
私がライブに行ったとき「楽しかった」「また行きたい!」と思う感情を、歌や楽器で表現できない私は食や接客で挑戦してみたかった。

しかし、現実には売上における悩みや超過労働で当初の目的を見失いキャパオーバー寸前のところまで陥った。

私が仕事を辞めるまで、ずっと落ち込んでいたときに聞いていたのがBiSやその他女性アイドルだった。
映画『モテキ』に、ももいろクローバーの『走れ!』を聞いている主人公に先輩が言う「弱っているときのアイドルソングは麻薬」というセリフがあるがまさしくその通りだと思う。

昔は落ち込むと自分の気持ちを代弁してくれているかのようなsyrup16gなどの暗い歌詞の曲を好んでよく聞いていた。しかし学生の時と違い、仕事で体力を使い果していると暗い曲を聞いて受け止める元気もないことに気づいた。
疲れていても次の日にはまた仕事に行かなくてはいけない、無理をしてでも前を向かなくては、仕事に行かなくては生活ができなくなるのである。
そして無理やりにでも背中を押してくれたのがBiSの『CHANGE the WORLD』だった。

“絶対に 君を救うんだって
信じてなきゃ 何にも始まらないんだ
笑われたっていい
どうなったっていい
絶対に世界変えるんだ”

彼女たちは繰り返し繰り返し「世界を変える」と歌っている。
これは『CHANGE the WORLD』に限った話ではなく、2014年に解散した旧BiSの代表曲でもある『レリビ』でも歌われている。
『レリビ』は旧BiSの2011年発売の1stアルバムには既に収録されている。
レリビは全英詞だが”follow us to the world will be change.”と歌われており、BiSの「世界を変える」という一貫した姿勢は解散した旧BiSのときから、そしてリーダーのプー・ルイ以外メンバーを改め2016年に再結成された新しいBiSでも変わらぬ姿勢を貫いている。

旧BiSに関しては後追いだが、BiSを好きになり新旧問わず様々なインタビューを読んだ。アイドルとは思えぬ破天荒な行いで注目を浴びるなど、奇抜なものが目立ったがそれもすべて「世界を変える」ためだった。
アイドルの世界、そしてBiSを取り巻く世界を彼女たちは自分たちの手で実際に変えていき、地下アイドルと同じステージから始まった旧BiSは横浜アリーナで解散したのだった。

そんなBiSが今は英詞ではなく、日本語で「世界を変える」と『CHANGE the WORLD』では歌っている。
日本語で歌うようになったのもきっと、彼女たちを取り巻く世界が変わったことに基づくのだろう。

BiSの世界は確実に変わっている。私はどうだろうか。今では仕事を辞めるという選択肢も、目標を見失ったそのときの世界を変えるための手段だったのだと今では前向きに受け止めることができている。
結果的に諦めることになってしまったが、目標を見失っては行きたい世界へ行くこともできない。

少なくもどん底にいた私はBiSの音楽に救われた。
私はまだ新たなやりたい仕事を見つけられていないが、BiSの音楽があればこんなくすぶっている自分の世界を変えられるのではないかと本気で思ってしまうのだ。

“絶対に世界変えようね”

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