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大晦日、魂の叫び、足掻き続ける少女達

欅坂46「不協和音」が突き立てた決意

世間には何となくこんな風潮がある。
みっともなく足掻くな。諦めを覚えろ。そんな事したって無駄。こんなものの何が良いのかと否定する声。
私はそれにNOと言いたい。

「誰か1人でも心を動かすことができれば、その時点で彼女達の勝ちだ」

2019年12月31日。
そのパフォーマンスは多くの人達に衝撃を与えた。
2年振りにテレビで披露された欅坂46「不協和音」。
2年前のリベンジ。そんな声が多くあった楽曲。

私はテレビの前で興奮していた。
あまりの衝撃で手が震え、あまりに落ち着かなくて思わず親友に助けを求めるように電話をかけたぐらいに。
私はひたすら親友に話し続けた。
あの少女達の視線の事、パフォーマンスの事、震えるように叫んでいた真ん中に立つ彼女の叫びの事。

当日まで、センターの平手友梨奈は少し不調気味という声が多かった。
そんなもの気にしなければ良いのだけれど、私も2年前の記憶があるから何となく不安だった。
今年は大丈夫だろうか、誰も無理して欲しくないと。

数日前、平手友梨奈は別番組でソロの楽曲の「角を曲がる」を披露していた。
パフォーマンスを終えたあとの表情が苦しくて、そして彼女自身の手書きの文字が訴えかけてくる楽曲の強さに、私は黙って唇を噛み締める事しか出来なかった。
平手友梨奈の不調の声を聞いて、私は何となく思ってしまったのだ。
「あぁ、この子は角を曲がるを引き摺っているんじゃないのか」
平手友梨奈が憑依型のパフォーマンスをする事は有名だ。
だから2年前の不協和音でも、そして単独ライブでの不協和音でも全てを振り絞ってしまうのが彼女だと思う。
だから心配だった。まだ帰って来れてないんじゃないか。

結果的に、そんな心配は吹き飛ばされた。
多分私以外にも心配していた人達は多かったと思う。
それを平手友梨奈は、いや、欅坂46は乗り越えた。
イヤモニが外れてしまうぐらいの全力パフォーマンス。
微かに笑みを浮かべているキャプテンの菅井友香。
強かった。強くなったと言う方が良いのだろうか?
ごめん、あなた達を信じきれていなくて。
そう謝りたくなるぐらいの迫力だった。

『僕は嫌だ』
2期生である田村保乃の叫び。卒業した長濱ねるから受け継いだ、彼女自身の叫び。
そしてセンターである平手友梨奈の、泣き出しそうな、助けてと叫ぶような震えた叫び。
その叫びを確かに受け取った。
大丈夫、届いてるよ。

イントロで拳を突き出し、そして真っ直ぐに前を見据えた平手友梨奈の力強い視線。
ラストで高らかに笑い、笑みを浮かべていた彼女はこう言っていたような気がする。
「負けない。私達は絶対に負けない。私達はたとえ倒れても立ち上がれる」
そう私達に宣言していたような気がした。

不協和音のパフォーマンスは賛否両論ある。
現に今回の披露後も、多くの「否」の意見があった。
アイドルがこんな事をするんじゃない。
こんなものアイドルじゃない。
強いのはセンターだけ。
何が凄いのか分からない。
少女達にこんな事をさせて何が楽しいのか。
あぁ言ってれば良い。あなた達はそう言ってれば良い。
否定したいならすれば良い。
ただ、どれだけ否定があったとしても、ここに心を動かされた人間がいる。
少女達の足掻きに心を奪われた人間がいる。
少女の叫びに涙を流す人間がいる。
私も負けないと決意を決めれる人間がいる。
背中を押されたと勇気を貰った人間がいる。
どれだけ多くの「NO」の声があったとしても、1人でも誰かが心を動けば、それは欅坂46の勝ちだ。
いや、否定の声ですら、彼女達のパフォーマンスを受け取った証になるのだから、それが彼女達が人の心を動かしている証明になるのだ。
そしてそれこそが、「不協和音」の世界を体現することになる。

あの「不協和音」は欅坂46の決意だったのだろう。
先の文章でも書いたように
「私達は負けない」
という彼女達の高らかな宣言。
それは欅坂46が立てた旗だ。
彼女達が守ろうとするもの、伝えたいと強く願う楽曲の世界。
あぁ、受け取ろう。私が見守れる限り、その決意を受け取ろう。受け止めよう。
そして私以外にもその旗の下に集まる人達はたくさんいる。

欅坂46というグループが今後どのような活動をするかは分からない。今後リリースされる9枚目のシングルがどのような形になるのかは分からない。
けれど、大晦日の夜の「不協和音」は、たとえこの後何があっても彼女達が進み続けられると証明したものになったはずだ。
きっとこれからも足掻くのだろう。叫び続けるのだろう。
私は欅坂46に心を動かされた1人の人間として、彼女達のこれからを楽しみにしている。

大丈夫、あなた達の想いはここにきちんと届いている。

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