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ミリオンヒット

「平成」 を振り返って

「平成」という時代を「音楽」というカテゴリーで振り返ると「ミリオンヒット」「配信」という2つの言葉が思い浮かぶ。平成の10年間は、ZARD CHAGE and ASKA B’z Mr.Children スピッツ 安室奈美恵 浜崎あゆみ 宇多田ヒカル GLAY L’Arc〜en〜Cielなどのアーティストが次々と優れた楽曲を生み出した。その楽曲は、100万枚以上を売り上げ、「ミリオンヒット」となった。「時代を彩った」と言われるのも決して過言ではない。CDアルバムの年間販売枚数は平成10年に過去最高の数字になった。世の中は不況で明るくはなかったのだろうが、音楽業界はその時代、今よりも活気があったのではないだろうか。
しかし、翌年から販売枚数は減少に転じ、「CD不況」と呼ばれるようになり久しくなった。
2000年代に入ると、インターネットが一般に普及し始め、CDをわざわざお店で購入しなくてもサイトで音源だけを購入することができる「音楽配信」が誕生した。さらに時代が進むと音楽を聴く方法が多様化した。SNSという新たな媒体が現れた。聴きたい楽曲はYouTubeで聴けば良い、「CD」が売れないのは当然であるかもしれない。
この文章を読んでいる方には誤解しないでほしいのだが、僕は「配信」や、「インターネット」が駄目で「CD」を良い、と結論づけたい訳ではないし、また、「配信」が幅をきかしているので、売れるはずの「CD」が売れなく「ミリオンヒット」が生まれない、とも考えていない。
「CD」の販売枚数が右肩下がりの時期に「配信」が登場した。なので「配信」が悪者にされるのだろう。でも実際には先ほども書いたように「CD」の年間販売枚数は減少してきている。シングルミリオンセラーの年間作品は2000年を境に急激に減少している。よって「配信」が現れたので「CD」が売れないという因果関係は適切ではないと考えている。
僕の考えは、「CD」が売れなく「ミリオンヒット」が生まれない理由は共通していて、それはアーティストが生み出す楽曲が、人々に与える力が不足しているのではないか、単純に「売れる曲=良い曲」が無いので「CD」が売れず、「ミリオンヒット」も生まれないのではないかと考えている。媒体の問題ではなく、中身の問題である。なので、現在でも「売れる曲=良い曲」が制作され、発表されたら、「ミリオンヒット」も可能なのではないかと考えている。*補足の説明を書くと「良い曲」が売れるとは限らない。しかし、「売れる曲」は「良い曲」である。なので「売れる曲=良い曲」とここでは表記している。
では、なぜ「売れる曲=良い曲」が生まれなくなった理由を一度考えてみると、その1番の理由は、「売れる曲=良い曲」が出し尽くされてしまったので、生まれないのではないか という考えに行き着く。「売れる曲=良い曲」を制作したアーティストには、インスピレーションに幼少期に耳にした音楽、昭和の時代の音楽から得ていた物が多かったのではなかろうか。楽曲を制作する時、アーティスト自身が影響を受けていて、それをヒントにして、生み出されたのではないのだろうか。昭和の音楽が平成の音楽を生み出した元になった。例えると、「昭和の時代の楽曲」という栄養が豊富な土壌から「平成の名曲」というさまざまな花が咲いたのではないのだろうか。そこにはもちろん、才能ある優れたアーティストたちの取り組みが不可欠ではあるが。
しかし、栄養は有限である。地力がなくなった土壌では豊かな作物が育たないように「売れる曲=良い曲」が出し尽くされてしまった。なので「ミリオンヒット」が生まれづらくなってしまった。生まれたとしても、数は少なく、かつての方が多かった。
アーティストたちにとって、自分たちが制作した作品が、かつてのように売れない状況は苦しい事ではないか。そして、リスナーにとっては(特に年若いリスナーにとっては)自分の世代には「売れる曲=良い曲」が少なくて先行する世代には、イントロを聴いただけで曲名が言える楽曲が沢山ある事は、少々寂しい事ではないかと思う。
では、再び「売れる曲=良い曲」が制作されて、リスナーがCDやら、配信で、盛んに聴かれるにはどうすれば良いか、と考えていくと、今一度、日本の大衆音楽の変遷を辿ってみる必要があるのではないか、との考えに行き着く。どのような作曲家、作詞家がどんな楽曲を制作し、そして、大衆に受け入れられていったのか、それを一度試みる中で、ヒントが見つかるのではないのだろうか。
僕は今、日本の大衆音楽は停滞期だと考えている。今のままではいけない。とても難しい事だと思うが真っ白な物を真っ黒にするくらいの事をしないといけない。
仮に、アーティストたちが「売れる曲=良い曲」を生み出す事ができたなら、音楽業界は再び活気に満ちるのではないだろうか、それはまた、リスナーの日常生活を豊かにする事に繋がる。
最後にもう一度書くと、アーティストが制作した楽曲が「売れる曲=良い曲」なのであれば、必ず売れる。今の時代でも「ミリオンヒット」を生み出すことは可能である。そして、いつか、「令和」の時代を振り返る時、彩り豊かな名曲が数多く、耳にする事を願っている。
 
 

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