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YOSHIKI降臨。KISS愛に溢れた最後の来日ライブをみた。

非日常的な驚きを伝え続けたKISS最後の降臨。地獄からの使者のROCKは完璧だった

〖END OF THE ROAD WORLD TOUR〗の東京ドーム公演は、Rockオヤジ、オヤジKISSファンの聖地と言っていい観客層だった。会場はKISSのTシャツに革ジャン、Gジャンを羽織ったROCKオヤジで溢れかえっていた。そこには、KISSファン同志の無言の会話が成立していたような気がする。「KISSでROCKにハマって、今もROCKを聴き続けているですよねぇ。僕もそうなんです」きっとそう感じた人は沢山いたと思う。
会場へ入ると、巨大なステージセット、花道の先には、小さめのステージ。そのステージにポール・スタンレーが飛ぶのだなと展開が読めてしまう。KISSは今日も変わらずKISSであり続けるであろうステージに期待が膨らむ。わかっていても熱狂させてしまう。しかし、ここにいる全てのファンが今日KISSに何を期待しているか知り尽くし、必ずそれ以上のライブをやりきる。それがKISSだ。The Rolling Stonesがライブで必ず「Satisfaction」を演奏するように、KISSは今日のライブでも爆音のハードロック、火を噴いて、血糊を吐き、宙を飛ぶのだ。
定刻過ぎにSEでLed ZeppelinのRock’n Rollが巨大な音で鳴り響き、開場が暗転。大歓声。ジーン・シモンズのお決まりのコール。オープニングは期待通り「Detroit Rock City」。これほど印象的でオープニングに相応しいイントロはない。これぞ世界を熱狂させるKISSのライブのオープニングである。完璧だ。最高だ
最後の来日に備えて、一通り、アルバムは聴いてきた。80年代以降のアルバムは、初めて聴いたアルバムもあった。KISSは高校生の頃から積極的なリスナーではなかったのは事実だ、KISSとの出会いは、某国営放送のヤング・ミュージック・ショーでのKISS初来日武道館ライブの放送。この放送を観た人でレベルに差があるにせよ、人生が変わった人は多いと思う。それほどインパクトのあるライブをKISSは魅せてくれた。KISSの最初に買ったアルバムはなぜかセカンドアルバム『地獄の叫び(Hotter Than Hell)』だった。TV放送された曲のうち 「Let Me Go Rock ‘N’ Roll」 1曲しか収録されていないこのアルバムをなぜ選んだのかは記憶は曖昧だ。個人的にはKISSのアルバムの中でも指折りの名盤だと思う。グルーヴが一番重く、ブリティッシュハードっぽい音で統一されている。
が、やはりKISSの代表作は、『地獄の狂獣 キッス・ライヴ ALIVE!』と『キッス・アライヴ2(KISS ALIVE II) 』の2枚のライブ盤だ。KISSを体験するにはライブアルバムだ。KISSのライブバンドの偉大さ、凄み、興奮、そして楽しさを体験するには、ライブ盤に限る。特に、『地獄の狂獣 キッス・ライヴ ALIVE!』はブリティッシュハードロックを感じさせるグルーヴとKISSのPOPさが絶妙にブレンドされている。レコード2枚目のA面「100,000 Years 」から「Black Diamond」への流れは、ゾクゾクするほどかっちょいい。因みにローリングストーン誌が選んだ音楽史上最高のライヴ・アルバム ベスト50でBruce Springsteenの『The “Live” 1975-1985』 、Grateful Deadの『Live/Dead』より上の堂々の6位にランキングされている。
ステージに戻ろう。「Detroit Rock City」のテクニカルではないが、印象的なツインリードギターソロ。僕にとってのツインリードギターと言えばこれしかない。続いて、ツインリードギターのイントロが鳴り響き「Shout It Out Loud」をぶち込んできた。ポールとジーンが代わる代わるリードボーカルをとる。サビのメロディが印象的なナンバー、次は「Deuce」。もう最初から名曲の嵐でぶっ飛ばしている。
80年代以降の数曲を演奏し、「War Machine」。最初のクライマックスはジーンの火炎放射だ。ここはあえて「Firehouse」が聴きたかったなぁ。が、ジーンのボーカルのヘヴィなグループは生来のハードロック好きにはたまらないぜ。「Calling Dr.Love」ギターリフとPOPなメロディ。これぞKISSだ
このライブで僕が一番感動したナンバーが演奏された。ジーンのベースのイントロ。もしかしてと期待が膨らみ、体中に鳥肌がたつ。「100,000 Years 」。このナンバーこそ僕にライブのダイナミズムを教えてくれたのだ。ポールのコールアンドレスポンスに続いて、2人の途中加入のメンバーの見せ所だ。エース・フレーリー以上にスペースマンになりきり、エースの印象的なフレーズを紡ぎ、再現するトミー・セイヤーのギターソロ、ピーター・クリスより相当ヘビーなビートを叩きつけるエリック・シンガーのドラム。KISSの演奏はパワーアップしている。KISSのメーキャップは、途中加入の2人を完璧にKISSのメンバーへと変身させてしまう発明なのかと今更気が付く。
「Cold Gin」、そして、きました「God Of Thunder」。後方の席の僕は、ジーンの顔のドアップのスクリーンに釘付けだ。ジーンが空中を飛ぶ、血糊まみれの顔で、ドスの効いたボーカルでヘビーなナンバーを歌う。クライマックスの連続。これぞライブバンドKISS。「Let Me Go, Rock ‘N’ Roll」も演奏する。うれしくなってしまう。
「Love Gun」でポールが宙を飛び、「I Was Made For Lovin’ You」で畳み掛ける。
ラストは「Black Diamond」。これしかない。静かなバラードで始まり、これでもかとドラマチックにひたすら盛り上がる。KISSだ。完璧なステージだ。何も変わらないけど完璧である。
アンコール。ラストはわかっているけど、その前に1曲何か演やるよな。なんだろう。
KISSが再登場。ポールがゲストがいるという。なんとX JAPANのYOSHIKIさんである。これはぶったまげた演出だ。いつのまにかピアノがセッティングされている。YOSHIKIさんのピアノで美しいバラード「Beth」奇跡の共演。驚きの連続だ。
さぁラストだ。身構えたら、ポールが再びYOSHIKIさんを招き入れる。うぉドラムセットに座っちゃたよ。奇跡の「Rock And Roll All Nite」。凄すぎた~。
KISSは今日も期待以上のKISSを魅せてくれた。僕は中学生のときに観たKISSのTV放送にショックを受け、結果、現在までROCKを聴き続けているROCKオヤジだ。それは、東京ドームに集まったファンも同じだ。KISSでROCKに魅せられてしまったのである。
基本的にはライブでは座って観ることを流儀にしている僕だが、KISSだけは、叫びまくってしまう。が、今回は「100,000 Years」を演奏した頃から、最後のKISSを目に焼き付けるようとステージに集中しようと、座り込んでしまった。KISSとの出会いで、ROCKが《非日常的》な《驚き》に満ち溢れていると知った。それを40年以上ROCKに求めてきた。
そんな巨大な存在のKISSのライブが最後であるのは時の流れだ。仕方がない。
〖END OF THE ROAD WORLD TOUR〗がアナウンスされたとき、KISSならまた復活するかもしれないと思った。それはそれでKISSらしい。プロレス的なギミックをROCKに持ち込んだKISSが、引退すると宣言したのは今回が初めてではないし、何度も引退しては復活するというのは非常にプロレス的であるし、それが、KISSなら納得してしまう。
が、ロッキング・オンに掲載された引退についてののジーン・シモンズのインタビューで、彼が、引退理由を肉体的な限界、KISSを演じきれないという非常に説得力のある回答をしていたので、さすがにKISSの復活はもうないであろう。ジーン・シモンズ、ポール・スタンレーという2人のフロントマンがKISSを演じきれなくなったら、KISSというバンドは終わるしかない。
KISSのライブバンドとしての歴史は終わるが、世界中を熱狂させるKISSである。ジーン・シモンズがそれを見逃すわけがない。KISSというブランドでこれから新しい物語を始めるのではないだろうか? 様々なROCKエンターテイメントのビジネスとしてのイノベーションを起こしてきたKISSである。引退後にKISSとして、新しいビジネスチャンス、エンターテイメントを開発し、引退したROCKバンドの在り方に新しい方法論を開発してくれることを期待したい。それはQueenのようにKISSとしての映画かもしれない。映画化されたら、僕はまたKISSを聴いて、ドヤ顔でKISSの最後のステージを観たぜと語っているだろうな。
今日のライブ最高だった。I Got The Best。
最高の素晴らしいライブをありがとうKISS 

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