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あの日のコミックバンド

四星球が今現時点で最強のライブバンドである

昨年末開催されたCOUNTDOWN JAPAN 19/20。1番大きいステージEARTHステージの年越しアクトはキュウソネコカミが務め、直後の大トリは打首獄門同好会が務めた。
どちらのバンドも歌詞が特徴的で面白いバンドだ。
またこのフェスには、バックドロップシンデレラやヤバイTシャツ屋さんなど、歌詞の面白さが特徴的なバンドが数多く出演した。
それらのバンドを「コミックバンド」と呼ぶ(ヤバTはあるライブのMCで「コミックバンドじゃなくてメロコアバンド」と明言しているが)
サザンオールスターズやザ・ドリフターズもコミックバンドの部類に入ることがある。

そんなコミックバンドの中でも曲だけでなく、ライブも面白くしてしまう現時点で最強のコミックバンドがいる。

四星球というコミックバンドだ。

彼らは自らをコミックバンドと名乗り、ライブではダンボールの小道具を駆使しお笑い芸人顔負けのネタを展開していく。
2018年のCDJでは、MOONステージの年越しアクトを務め、「年明け数分前に銀テープ発射」「年越ししたくないと駄々こねる」「それを説得するフェスのえらい人」など、文字だけでは伝わらない面白いバンドだ。

今回のCDJでは3日目のGALAXYステージトリを務め、ここでもネタを盛り込んできた。

ギターまさやんの実家と中継を繋いだり、中継が乱れてEARTHステージの様子が映ると思いきや、アースノーマットが映されたり、さらにはまさやんの実父が若返ってステージに現れたりと手数が多い。
終わるまでには、四星球を知らなかった人も笑顔どころか爆笑させて帰る恐ろしいバンドだ。

ただ、この四星球のライブの魅力はお笑い的な面白さだけではない。
ボーカルの康雄のMCだ。

1番印象的だったのが、この年のROCK IN JAPAN FES.でのステージ。その日の出演はBUMP OF CHICKENの真裏のLAKEステージのトリだった。
しかし康雄はそれをネタにして天体観測のカバーをやっていたり、甥っ子をこのフェスに招待したがBUMPを見に行っていることをMCで話すなど笑いを誘っていた。
しかし、ただ笑えるというだけでは終わらずにこんなことを話した
「ROCK IN JAPANに出ると毎回、ステージが大きくなっている。それは嬉しいことなんだけど、コミックバンドである以上、そんなありきたりなストーリーに乗っかっていいのかと思うし、僕らはステージの大きさに興味はない。
だから僕らのストーリーじゃなくて、ここにいるみんなのストーリーにしてください。そのみんなのストーリーで、GRASS STAGEまで一緒に行きましょう」
それは自分たちが立ちたいからそう言えるのではなく、信じてあの時間、四星球を見に来てくれた人たちへ間違っていなかったことを証明したいがための発言だったと思える。

これ以外にも10-FEETが主催する京都大作戦では、「40歳になるまでには10-FEETのひとつ前をやります!」と宣言したり、今回のCDJでは「ここまで来たら(GALAXYステージ)EARTHステージへの出演は夢ではなく欲です!」と言ってのけた。
とてつもない野心家である。

ただ、先に書いた通り、これらは四星球を信じて来た人たちが間違っていなかったことを証明したいがために出た発言である。

私もCDJ19/20の3日目へ参加したが、開催前にいろんな人に「誰がその日出るの?」と聞かれ「見ないけどサカナクション出るよ」と答えてきた。
ほとんどの人は「なんで?もったいなくない?」と言ってきた。
まあ確かにライブチケットの当選倍率や金額的なことを考えれば多くの人はサカナクションを選ぶだろう。
私もサカナクションは好きなバンドも一つでもあるし、実際は行く前日まではどちらを見るか迷っていた。
ただあの日、四星球が始まるまで「四星球がどんなライブをやるんだろう」「あのネタぶっ込んでくるかな」といろいろ想像していたのと共に、「絶対楽しませてくれる」という多大なる信頼を四星球に寄せていた。
それは今まで四星球が僕らを肯定して楽しませてくれたからだ。

あの日コミックバンド四星球を見に行ってよかった。四星球を信じてよかった。

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