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Mrs. GREEN APPLEが教えてくれた「生き方」

クダリを聴いて、これからについて思った話

私はAttitudeのアルバムの中で、この曲を1番楽しみにしていた。

大森元貴が、「当時と今の感情」で綴ったという歌詞がとても気になっていた。

再生ボタンを押す。すると、助けを求めるような、誰かの辛い声が聴こえてきたのだ。
 

瞳はいつからか 嘘が見えて
汚れた世の中の仕組みも嫌ってほど見えて
声が届かないと知ったのはいつだろう
知らない誰かにも嫌われたくなんかないと思ったのは
いつからだろう
(クダリ/Mrs. GREEN APPLE)
 

そういえば自分も学生生活を通してこんな想いをした事があるな。嘘まみれの世の中。汚れてる人たち。声は届かない。嫌われたくない。

開始数秒でこんなに切ない気持ちになるとは。

そして次の瞬間、私は大森元貴が貫く信念のようなものを確信した。
 

嘘をつくのも 在る時から疲れて
哀しいのも寂しいのも 私だけで良いのさ
何にも負けないその貴方の笑顔が
悲しみで溢れる事が無いように
(クダリ/Mrs. GREEN APPLE)
 

この人はいつもそうだ。自分が犠牲になって、誰かの笑顔を守ろうとする。

でも結局だめなんだ。それが他の曲にも表れている。
 

でも貴方の微笑みだけじゃ
救われない世界が心底嫌いになりそうだ
(我逢人/Mrs. GREEN APPLE)
 

全部全部 私が悪いから
解ってるから。気づいているから。
ごめんね 全部は背負いきれないや
(月とアネモネ/Mrs. GREEN APPLE)
 

笑顔を守ったところで腐りきった世の中は変わらない。自己犠牲にも限界があって背負いきれない。でも、彼は笑顔を、美しい太陽を守ろうとする。信念。

そうして、彼の「当時」の感情を知る。
 

どうやって生きていけばいいのだろう
結局は気遣いさせては
虚しさの海に落としてしまって どうしようか
背伸びが得意になり 繕うのなんかは朝飯前
でも心のどっかで 見つけてほしいんだろうな
(クダリ/Mrs. GREEN APPLE)
 

このような感情は、かなりの共感を呼んだ。しかし、ひとつだけしっかり考えなくてはならない。

「虚しさの海」とはなんなのか。何を落としてしまったのか。

私は悩んだ。そして、こう考える。

「虚しさの海」とは、この世の中の暗い、深い部分。人間の弱さや悲しさが詰まっている部分。そこに、大森元貴にとって「大切なもの」、つまり「笑顔」を落としてしまったのだ。自分のせいで。

自分が笑顔を守ろうとして海に落としてしまう。なんて辛い世の中なんだろう。

学生の私はここまでで、完全に、この曲と自分を重ね合わせた。

「心のどっかで見つけてほしいんだろうな」。私も。

天気のいい、落ち着いた日に聴きたくなるような間奏。穏やかだ。私の視界はもうぼやけていた。
 

大人になっても わからないものです
汚れた世の中の仕組みに嫌ってほど慣れて
声が届かないと諦めたのはいつだろう
悲しみで溢れる事が無いように
(クダリ/Mrs. GREEN APPLE)
 

ここからは彼の「今」だ。

私はもうすぐ卒業する。将来への淡い期待、少しの喜びを胸に。そう思っていた。

完全に否定された。

大人になっても汚れた世の中は変わらないし、声は届かないまま。

そしてここでは、自分が「悲しみで溢れることがないように」、諦めている。人の笑顔を守るどころか、自分の弱さに諦めを抱いているように感じた。
 

どうやって息を吸えばいいのだろう
結局は気遣いさせては
私という海を泳がせてしまって どうしようか
背伸びが出来なくなり 目を擦って埋める足りない価値
でも心のどっかで 助けてほしいんだろうな
(クダリ/Mrs. GREEN APPLE)
 

こんな窮屈な世の中の、どこでどうやって息を吸えばいいのか。背伸びも出来なくなる。そして、日本人独特の集団主義。周りに価値を合わせなくてはならないのか。そんなことに揉まれる日々。私は自分の将来が気になって仕方なくなった。

そしてまただ。「私という海」とはなんなのか。何を泳がせてしまったのか。

ここでは、自分自身が「海」を創り出してしまって、周りに悪影響を及ぼしてしまったという感じがする。そんなの辛すぎる。

「でも心のどっかで 助けてほしいんだろうな」
そう思うのが普通だろう。しかし大森元貴は、これも人間の弱さと捉える。
 

助けてほしいの 温めてほしいの
その感情がさ 私の弱さだ
(嘘じゃないよ/Mrs. GREEN APPLE)
 

結局この世の中はいつになっても汚れ腐っていて、生きにくい。そう分かっていてもみんな分かりきっていない。自分の弱さを認められないが故に。そして、その壁を乗り越えられない人たちが追い込まれ、自殺、いじめ、不登校などの問題に繋がる。これが現代社会ではないか。たとえ、笑顔を守ろうとする人がいても、そんなのは微力であって、ほとんど役に立つことはない。
 

貴女に刺さった棘を食べて
哀しいのも寂しいのも 私だけで良いのさ
何にも負けないその貴方の笑顔が
悲しみで溢れることが無いように
(クダリ/Mrs. GREEN APPLE)
 

彼は最後にこう結んで、曲を静かに終わらせた。普通に聴いてみれば切なく悲しい最後なのだが、私はこの人が伝えたいことを感じ取れた気がする。

漢字に注目してほしい。「貴女」と「貴方」が使い分けされているのだ。

そう、愛する人の存在だ。

愛する人と、苦しみ、辛さを分け合って生きていくのだ。そうすれば、世の中の人達、貴方達も、幸せになれる。
 

どうか温かいモノを忘れないように生きて
(WaLL FloWeR/Mrs. GREEN APPLE)
 

生きづらいこの日々達が続けばな
(月とアネモネ/Mrs. GREEN APPLE)
 

たくさんの曲にこのような歌詞が散らばっているように、この世の仕組みにうんざりして、人生を終わらせてはいけない。

温かさを見つけて、支え合い、癒し合い、助け合い。時には辛いだろう。でも分け合う。そんな日々は生きにくいかもしれないが、1番の幸せなのだ。そんな日々を送れることに感謝しなくてはならない。
 
 

生きる意味を問う人がいる。これでもう分かっただろう。
 
 

私はこれからも、Mrs. GREEN APPLEに、大森元貴に、寄り添って生きていこうと思う。

世の中の仕組みから、それに対する気持ちの持ちようまでもを曲で届けてくれるこの人達と。
 
 
 
 
 

最後に、「クダリ」とはどんな意味なのだろう。

件?下り?降り?

大森元貴にとっては、「クダリ」なのだろう。

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