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岡崎体育2代目OT正式襲名?

2020.1.24 【別冊カドカワ×昭和音楽大学×A.C.P.C.楽演祭 Vol.5】をかみ締めた夜

ソロミュージシャン『OT』と言えば、誰を思い浮かべるだろう? 私なら同世代の奥田民生とお気に入りの岡崎体育しか、考えられない。そのダブルOTによる『一夜限りのOT対決ライブ』があると聞き、鼻息も荒くチケットを手に入れた。
 

「エンターテインメントとエデュケーションが融合した音楽の楽しさを学び、体感できるライブイベント」として、昭和音楽大学で開催される【楽演祭】。今年は1月9日に第4回目、1月24日に第5回目が行われた。
ライブ前には同大学在校生を対象に【デジタル音楽とアナログ音楽】に関する講義があり、モチロン講師はダブルOTが務めるわけで。かなり貴重なので聴講したかったが特別参加枠には申し込まず、ライブに全神経を集中することに。

※このレポートは岡崎体育に重点を置いた内容ですので、あしからず※
 

2代目OTこと岡崎体育のライブ参戦は個人的には約7ヶ月ぶり。彼にとって新年初ライブしかも音大のイベントってことで“なんだか妙なテンション”だったような? 司会者に「それでは岡崎体育さんです」と品良く紹介された後に、下手(しもて)からフツーに歩いて本人登場。
鬼デカい音で『Open』が鳴り出すと「あけましておめでとうございまーす!」とお行儀良く新年挨拶なんかしながら、ラップをたたみ掛けボルテージを上げるという荒技。いきなりそんなだから、岡崎体育に免疫ない前列の(彼曰くニット率が高い)音大生は“蛇に睨まれたカエル状態”、である。

その勢いのまま「R.S.P」で、自分とジャンケンしようと観客に持ちかける。アレを知ってる人達は待ち構え、アレを知らない人も説明を聞くうちに、ナンダなんだと湧き始め・・・さっきまで棒立ちや座ってた人が、たまらず次々立ち上がる。「パーを出したヤツ、お!ど!れ!」の号令で、一気に客の心をワシヅカミ。ヨーロッパ調の上品なホールが、巨大ダンスフロアに変わったのをこの目で見た。

続く「体育の日のままでいいやん」でマイクを向けると、歌詞に素直に呼応するまでに客が急成長(笑)。会場じゅうが一体となり、熱気で汗ばむほどに。「Call on」では、会場三分割で客にフリを指示するかと思いきや、ワンブロックだけ“放置”するという“いじり”までやってのけた。その頃には私の隣で腕組み仁王立ちだった民生ファンも「やらんのかい!」と突っ込みするほど、みんなが岡崎体育の一挙一動に夢中に。
コール・アンド・レスポンスでも『音大生』を意識した技で惹きつける。やたら長くて速すぎて聴き取れない英語のフレーズ、細かすぎるナナナの復唱やハンドクラップの無茶ぶりで、「岡崎体育の予習してないんですか?」「音大生やろ!」と挑発。

挙げ句、「僕は勝手にバラードを唄って心を落ち着けます」と今度は全員を放置したまま『Voice Of Heart2』をCHEMISTRYばりにムーディに唄い始め、途中から心の声が彼にダメ出しをする流れへ。これがこの日のお客さんには大ウケで心の声が毒を吐く度、どっと笑いが湧く。
真面目にメロウなラブソングも唄えるポテンシャルがありながら、彼がこうして“自虐ネタ”に走るのは照れ隠しだと思う。しかしこの日は耳のいい音大生が主な相手。「岡崎体育って、デキるんだ」と、驚かれたに違いない。
会場があたたかい空気に包まれた頃。「僕が皆さんと同じ年頃に作った曲です」と、丁寧に唄った『鴨川等間隔』。「やっぱこの歌一番好きやな」と唄い終わって微笑んだその想い、お客さんにちゃんと伝わったと思う。

やっと“岡崎体育”の世界に馴染んだと思ったら、「あと2曲です」と名残惜しいお知らせが。会場に響く「え~!」の声に応え、“お約束”「どっちのえ~?」のレクチャーにも成功。最後はブチ上げ曲『XXL』から、岡崎体育の真骨頂とも言える『The Abyss』でトランスへと誘い、観客がひとつになったまま2代目OTのフィナーレ。
 

打って変わって、元祖OTこと奥田民生がブルージーな空間を作り上げ、熟練した技で観客を魅了した後は、お待ちかねの“OT競演”がアンコールで実現! だがしかし、期待に胸膨らむ観客を前に「僕達あまり仲が良くないので別々にします」と岡崎体育だけ登場し、ざわつく会場。
相棒のてっくん(パペット)と『FRIENDS』が始まってしばらくすると、奥田民生が登場。しかも彼の片手にもパペットが!! いかにも突貫で作られたソレ(もじゃもじゃ頭にサングラス)は、元祖OTのその場の思いつきで、おっくん?ろっくん?と命名された。

更に観客がざわついたのは、誰もが元祖OTと思っていた人の口から「岡崎体育が2代目で、自分は3代目OTソウルを襲名」という信じられない事実が告げられたこと!
ならば初代OTはと皆が不安がる中、彼の口から咄嗟に出たのは、まさかまさかの「桶狭間の戦い」!! “人じゃない”モノからかなり昔に始まってたという衝撃的な発言に、会場の興奮も最高潮に達した(笑)。

そんな“かなりいい加減”な“OT襲名”の裏側を知れたのも貴重だったが、シメのダブルOTによる「イージュー★ライダー」は、激レアな1曲となった。この日のテーマであるデジタル音楽(岡崎体育)とアナログ音楽(奥田民生)の個性が融合し、素晴らしいハーモニーを奏で、この日限りのダブルOTライブにふさわしい幕が下りた。
 

「僕が家で作った曲を聴いてくれる人がいて、頷いたり唄ってくれたり踊ってくれたりするのが幸せです!」
自分の番が終わった時、岡崎体育がとても真面目な顔で大事そうに発した言葉。これは、夢を持ち音楽を学ぶ生徒への彼なりの激励だと思うが、正式に事務所と契約した『プロの道を歩き始めた岡崎体育』として、新しい年の自身に向けた“言霊”にも聞こえた。
2月11日(火)には、昨年のさいたまスーパーアリーナ以来となるワンマンライブ『OKAZAKI ROCK FESTIVAL2020』を行う。残念ながらその日の彼の“幸せ”を私は見届けることができないが・・・【楽演祭】での“手応え”を景気づけに、当日を存分に楽しんでほしい。

・・・にしても、『桶狭間の戦い』が岡崎体育の師匠だったとは! 次は桶狭間先輩、岡崎体育、奥田民生で日本三大奇襲ライブをぜひ!!(笑)

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