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ロックバンドとロックスターが交差する夜

UNISON SQUARE GARDENとSUPER BEAVERが対バンをするということ

UNISON SQUARE GARDENとSUPER BEAVERが、もう一度、対バンをする。
 

先日、UNISON SQUARE GARDENの自主企画fun time HOLIDAY8の各ゲストバンドが発表された。
2020年4月7日、KT Zepp Yokohama、SUPER BEAVER。なんてことだ。
いや、予想ができなかったわけではない、けれど、これは夢か。
UNISON SQUARE GARDENが、SUPER BEAVERを呼んだ。
私が愛してやまないバンド同士の対バンが見られることになった。もう一度。
 

ユニゾンとビーバーがツーマンをするのは2度目。
前回はまだ昨年の話で、2019年5月23日、新潟LOTS。
SUPER BEAVERが、UNISON SQUARE GARDENを呼んだ。
 

このツーマンにはすごくロマンを感じてしまう。
それは、双方のバンドが大好きだから、ということももちろんある。
でも、それだけじゃない。

“もう一度”が決まった、ならば今こそこの思いをどこかの誰かに伝えたい。
大好きなロックバンドがいるひとに、音楽が大好きなひとに。
とりわけ、ビーバーをよく知らない、ユニゾンのファンに。ユニゾンをよく知らない、ビーバーのファンに。
 

UNISON SQUARE GARDENとSUPER BEAVERというバンドを愛してやまない私の話に少し耳を傾けてもらえないでしょうか。
 
 

UNISON SQUARE GARDENは2004年7月24日に結成した。
昨年は結成15周年のアニバーサリーイヤー、派手にやった。

一方SUPER BEAVERは2005年4月1日に結成。
今年が結成15周年のアニバーサリーイヤーだ、ついに全国ツアーにアリーナが組み込まれた。

どちらもとにかくライブがかっこいいバンドだ。
好きかどうかは置いておいて、ユニゾン/ビーバーのライブを実際にみて「かっこよくないね」っていえる人、います?

そして、彼らの事実としての共通点は、
<メンバーチェンジがなくここまで止まらずに続けてきたこと>だ。

正直な話、バンドのスタンスはまるで違う。

たとえば(今の)ユニゾンは煽ることは決してしない、自由に勝手に楽しんで、のスタンス。
ユニゾンのライブにおいて決まったコール&レスポンスなんてものはなく、
ここでクラップだ、ということも一切ない。あと、合唱もない。
(斎藤宏介の歌を聴きに来てるんじゃ!勢がめちゃくちゃに多いです。)

ビーバーといえば煽りもするし、お客さんとのコール&レスポンスがあってこそのライブをする。
両手を挙げて見せてくれと言われることもあるし、お決まりのクラップ、シンガロングも必ずある。

そんな一見真逆をいくバンドがツーマンをするとはどういうことなのか。
 
 

ユニゾンのほぼすべての作詞曲をする、Ba.田淵さんが昨年LiSAさんと対バンが決まった際、(USG公式)ブログでこんなことを言っていた。
(ユニゾン、とりわけ田淵さんとLiSAさんとの付き合いは長いが、昨年ようやく初めて対バンが実現した。)
 

「ユニゾンがロックバンドだとするならば、LiSAはまるでロックバンドではない。
逆にLiSAがロックスターだとするならば、ユニゾンはまるでロックスターではない。
言葉の意味の話ではない、音楽でやろうとしていることが真逆だからだ。
真逆なので、一緒にライブをやる歪さを僕があまり好ましくないと思っていた。」

「 真逆を行く二つのライブは、お互いに本気を尽くすことで初めて成立する。それを確かめにいく日だ。
見逃してもらうわけにはいかない。 」
 

何が言いたいかというと、SUPER BEAVERはLiSAと同じく圧倒的にロックスターだよな、っていうことだ。
(ビーバーの場合はロックバンドでもあるのだが、田淵さんのいうように言葉の意味の話ではないので。)

だから、このツーマンはお互いに本気を尽くすことで初めて成立するライブなんだと、強く思うのである。
それを確かめることこそが、ユニゾンとビーバーが同じステージに立つ理由なんじゃないか、と。
 

実際、昨年の新潟LOTSでのツーマンは双方がバチバチのライブを見せた。
きっとユニゾンファンにはこの日のセットリストだけでもそれが伝わるだろう。(以下、その日のユニゾンのセットリスト)

1.ライドオンタイム
2.Invisible Sensation
3.君の瞳に恋してない
4.流れ星を撃ち落せ
5.桜のあと(all quartets lead to the?)
6.ため息 shooting the MOON
7.シュガーソングとビターステップ
8.天国と地獄
9.春が来てぼくら

普段から呼ばれたイベントであろうとMCをほぼしないユニゾンは、この日もビーバーとの関係を語ったりすることはなく、

「SUPER BEAVERはバンドを続けるうえでライブをすることが一番大事だということを証明し続けているバンドです。今日もこのあと、当たり前にかっこいいライブをすると思います。SUPER BEAVER、呼んでくれてありがとうございました。UNISON SQUARE GARDENでした。」

と、最後にそれだけを残した。
そしてそのまま「ラスト!」と、春が来てぼくらでこのライブを締め、「次はSUPER BEAVERですっ!」とやりきった表情で去っていった。
私はそんなユニゾンの姿に、ビーバーに対する思いを感じて静かに涙した。
 

そして登場したSUPER BEAVER。
お立ち台に立つ渋谷さんが一言目に発したのは、

「先輩にご紹介に預かりましたが、今日も当たり前にかっこいいライブをしにきました、SUPER BEAVERです。」

本当にユニゾンとビーバーが同じステージに立つという事実を目の前にすると、私にとってはあまりに感慨深くて、胸が熱くなった。

「俺らは今年で15年目なんだけど、ユニゾンはずっと先輩で。10年以上続けていると、いなくなるバンドももちろんいるし、正直…首根っこ掴んだぞ!って先輩もいる。けど、ユニゾンはずっと変わらず先輩で。追いつけなくて。でもずっと一緒にやりたかった。それで今回お願いしたら、快くOKしてくれました。」

「UNISON SQUARE GARDENとはずっと一緒にやりたいと思ってたから、幸せです。でもそれ以上に、このツーマンをあなたに見てもらえたことがすごく幸せです。ありがとう。」

渋谷さんのMCに涙が止まらなかった。
私はこれまで圧倒的な、強いビーバーばかりを見てきた。
先輩に対してこんな思いを抱くビーバーの側面を見たのは初めてだった。
しかもその存在がUNISON SQUARE GARDENだなんて。

私の方こそ、こんなに素晴らしいツーマンを見られて幸せだった。
ありがとうの気持ちでいっぱいだった。
 

2018年、ユニゾンを観に行ったLIVE HOLICで、ビーバーに出会った。
その日、ビーバーのメンバーたちがSNSでユニゾンをこぞって褒めたたえていた。
(同じ楽屋でも、ビーバーがユニゾンに対して賞賛していたようで、このことはのちに田淵さんが雑誌でも触れていた。)
あのときだってひどく感動した。
私がその日かっこいい!と衝撃を受けたバンドが、私がずっと大好きなバンドをかっこいい!と言っていたことに。
 
 

ビーバーもユニゾンも、強い信念をもって対バン相手を呼んでいる。
それはきっと、双方のファンならわかっていると思う。

ユニゾンのファンへ。ビーバーは自分たちが本気でかっこいいと思ったバンドしか呼ばない、強いと思えるバンドしか呼ばないバンドだ。

ビーバーのファンへ。ユニゾンは仲がいいからなんていう理由で絶対に対バンをしない。今こそ、というタイミングでしかそのバンドを呼ばないバンドだ。
 
 

「大3かな?この時期に下北沢でライブやったね。あの時確かSUPER BEAVERいたんだよね。」*1
 

「ユニゾン、昔アルバムのメッセージくれたんだよね。」*2
 

知り合ったのは10年以上前。
互いに15年自分たちの道を確かに歩んできた結果、ようやく交差する瞬間が、きた。
 

「一つのことを長く続けていくことは難しいことで、それが正解とも限らない。でも続けているといいこともあるよってことを僕たちが示していけたら」

2019年のLIVE HOLICで聞いた、斎藤さんのこんな言葉が浮かんだ。

私にとっては、互いに続けてきたからこそ実現した対バンであると思えて仕方ないから、だからこのツーマンにロマンを感じてしまうのである。
 

2020年4月7日は必ず奇跡の夜になる。
 

「僕がいて あなたがいて」(オリオンをなぞる)と歌うUNISON SQUARE GARDENと、「あなたがいて 僕がいて」(美しい日)と歌うSUPER BEAVER。
 

ロックバンドとロックスターが交わる瞬間を、

見逃すわけにはいかないのだ。
 
 
 
 

*1 2019年1月機材車ラジオより、はたちを振り返るトーク
→このライブは、2007年12月31日の下北沢 CLUB251 での”2007 251 ALL STAR SPECIAL”だと思われる。
ユニゾン、ビーバーのほかに12バンドが出演。(今でもよく名前を聞くバンドはこの2バンドのみだった。)
この当時はユニゾンは”神に背く”をやっていたらしい。(のちにカウンターアイデンティティとなった曲)

*2 友の会MOVIEにて
→2012年7月、ビーバーが自主レーベルを立ち上げ、リリースをしたアルバム<未来の始めかた>の際の話だと思われる。 リリースに際し、親交のあるアーティストから寄せられたコメントのなかにユニゾンからとして斎藤さんからのものがあった。

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