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「それでも」と彼らが歌い続けてくれる限り

LUNKHEADという名のヒーローへ

「音楽に救われたことがある」と言ったら、もしかすると「何それダサい」と言われるかもしれない。堂々とこんな言葉を発するには少し勇気がいる。
でも、今日わたしは勇気を出して、声に出して叫びたい。わたしは『LUNKHEAD』というバンドの音楽に救われてきた。
 

彼らの音楽に出会ったのは14年前。某レンタルショップで、1stアルバム『地図』を手にしたのがきっかけだった。元々ロックが好きだったものの、その時はLUNKHEADという名前も実際の音源も聞いたことがなくて、たまたま「ジャケットがかっこいい」という理由で手に取っただけだった。

初めて聴いた彼らの音楽は、衝撃的だった。衝撃的以上だったかもしれない。曲がかっこいいのもそうだったけど、歌詞がまるで刃物のように真っ直ぐ深く心に突き刺さった。

 誰の心にも触れないで
 透明なように生きることが
 怖くない日なんてなかったよ
 迷わない日なんてなかったよ
 「白い声」

 綺麗になど生きていけない事に気づいた夜の
 僕は君の目にどんな風に映るだろうか
 「白濁」

自分の心を見透かされているようだった。
昔から臆病で不器用だったわたしは、誰の心にも触れない方がいいとずっと思って生きてきた。周りはうまいこと生きてるように見える一方で自分はそうはなれない。違和感ばかりが大きくなり、ただ虚しさを募らせるだけだった。
その虚しさを肯定してくれたのがLUNKHEADだった。

虚しさを埋めてくれたわけじゃない。ただ、自分が感じていた感情は他の誰かも抱えているものなんだと気付かせてくれたことが嬉しかった。白い声の歌詞にある「僕だけじゃなかったってほっとしたんだ」というフレーズを聴いた時の衝撃は、今でもはっきりと覚えている。
 

その頃からずっと聴き続けている彼らの曲。
昔は自分に対しての劣等感や孤独が渦巻く度に聴いていたけど、大人になってからは聴きたいと思うタイミングが変わってきた。守りたいものができた。それが一番の理由だと思う。

今でも劣等感が消えたわけじゃないけれど、守っていくべきものができた時点でそんな甘えたことは言ってられなくなった。無力なら力をつけなければいけない。悩んでも進まなければいけない。そういった時に彼らの曲を聴くことが増えていった。自分にはできないことだと思っていたけど、すべてを抱えて生きることへの覚悟を教えてくれたのもLUNKHEADだった。
 

LUNKHEADの歌詞の中でも、特に好きなフレーズがある。「それでも」という言葉だ。「だけど」でもなく「でも」でもなく、「それでも」。その言葉には反抗心のような力強さを感じる。LUNKHEADがこれまでたくさんの苦難や困難を経験してきたこと。その度に傷だらけになりながらも進み続けたこと。そのすべてがこの「それでも」につながっているんじゃないかと個人的には思っている。

 不安で怖くて 足がすくんで
 それでも前を向くことが
 本当の強さだと僕は心から思うから
 「三月」

 きっとどれくらい溺れて壊れて傷ついて
 それでも消せやしないちっぽけな僕達の心
 「こころ」

 誰もいない 心細い
 逃げ出したい 獣道
 それでももう 今さらもう
 帰り道なんかない
 「アルピニスタ」

 それでも心が消せないなら
 いっそもう諦める事を諦めてしまうように
 「いきているから」

 それでも
 今もこの胸に突き刺さるあの言葉だけで
 この体は生かされている
 「MAGIC SPELL」

わたしにとって『LUNKHEAD』という存在は、唯一無二のヒーローでありお守りなのだ。悲しみと向き合う勇気をくれる。臆病な自分の背中を蹴飛ばしてくれる。泣いても悔やんでも、不器用でも無力でも、それでも生きていけと前を向かせてくれる。

わたしはそんな彼らの音楽にずっと支えられ、救われてきた。
 

3月12日、LUNKHEAD20周年を締め括るツアーファイナルを観るために東京へ行く。その日は仕事の予定だったが、いろんな意味で大切なファイナルの光景をどうしても直接目に焼き付けたかった。
今回のツアーはすでに2回観に行っているけど、回を増すごとにライブの濃密さと熱量を更新し続けている気がする。”ALL TIME SUPER TOUR”というツアータイトルのとおり、その熱量にはLUNKHEADのすべてが詰まっている。

メンバーの、ファンの、ありとあらゆる想いを含んだライブのあの空気に触れて、今回自分の想いを初めて文章にしようと思い立った。
拙い言葉ばかりだけど、伝えたいことはたったひとつ。
 

LUNKHEADへ。今まで音楽を続けてきてくれて、本当にありがとう。LUNKHEADの音楽のおかげで、わたしは今泣いて笑って生きることができています。

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