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あなたの物語がきっと此処にある

米津玄師と温もり

私が米津玄師と出逢ったのはLemonからでした
当時私には20歳を超える愛犬がいました
彼女は唯一本当の私知っている
平気な顔してかなり無理をしている自分を。
私が落ち込んだ時、悲しい事があった時、どうしようもなくつらい時、嬉しい時も何時もそばに居てくれた
ちっとも強くなれず弱いままでいる私を心配してか目が見えなくなっても身体が自由に動けなくなっても懸命に生きている
それでも温かな陽だまりはどんどん小さくなっていく
私達はそんな温もりの中でずっと抱きしめ合っていた
その時耳にしたLemonは私の心にぐさりと刺さった
こみ上げる思いが取り留めなく涙に変わる
米津玄師は「あなたが死んで悲しいです」とずっと言ってるだけの曲になったと語っていたが決してそれだけでは無い
居なくなった後でも光だと歌っている
『あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ
そのすべてを愛してた あなたとともに』
『今でもあなたは私の光』
私の気持ちを綺麗な言葉と音楽で歌っている
それから私はこの曲を1年以上色褪せる事なく聞き続けることになった。
色々な事が落ち着いた時 この歌を彼の口から直接聞いてみたいそんな思いがどんどん募っていった

ただ1つの曲のために彼のコンサートに行きたい

一体彼はどんな人物なのだろう他にはどんな歌を歌っているのだろうと深く知りたくなった

Flowerwall
娘は自分の結婚式に使いたいと言っている曲
私が愛犬と小さな陽だまりで抱きしめ合っていたころ実は職場が倒産し無職になってしまった。シングルマザーで私立高校に進学予定の娘を抱え 私は途方に暮れる日々
私の前に立ちはだかった壁 
私にはずっと葛藤があった シングルマザーで仕事をしている以上愛犬の最後を見届けてやる事が難しい母に任せるしかない でも最後は私の胸の中に居させてやりたい
失業 そのおかげで大切な愛犬とかけがえのない時間を過ごす事ができた
もちろん高い壁ではあったけれどこの壁は私を守るためだった
まさにFlowerwallだった 

灰色と青
小学校の頃私には親友がいた
今でも鮮明に覚えている「私、人と話すのが苦手で友達がいないの」彼女はそう言って私に話しかけてきた 小学3年生の学校帰りの道  「え!?私も同じ」そこからはあっという間に仲良くなった
彼女の家は川の橋を挟んだ向こう側 その橋まで送っては別れを惜しみまた1時間ぐらい遊んでから別れる お互い姿が見えなくなるまでバイバーイと言いながら何度も振り返って手を振り合う
いつも一緒だった
中学生になった頃その子の家の噂話を母が聞いてきた お父さんは酒乱でお兄ちゃんは中学一番の不良 心配した母は私にあまり一緒にいないように言った 悲しかったどうして良いのか自分ではまだ判らなかった
彼女はその頃 不登校気味になっていった
だんだん私達は遠くなっていった
今でも思い出す どんな人生を送っているのか、元気でいてくれているだろうか
『もう一度出会えたらいいと強く思う』
『朝日が昇る前の欠けた月を 君もどこかで見ているかな』
最後に見かけたのは高校の帰りのバスの中
あなたは華やかに化粧して素敵な洋服を着ていた

メトロノーム
アルバイト先で知り合った彼氏
3年ぐらいお付き合いした
家にも連れて行って誰もが公認の中だった
誰にでも優し過ぎる彼に不満もあったが今思えば散々わがままを言い困らせた気がする
そして私が彼に別れを告げた 
それから2年を過ぎた頃、彼から突然電話がかかってきた「僕、もう大丈夫だから 結婚するんだ もらった手編みのセーター今もタンスの奥に」
ほんの15分ぐらいだったかな
私の心につっかえていたなにかが無くなった
本当に優しく誠実な彼だった
何故だろうこの曲を聞くと思い出すのは彼だ
『地球の裏側でいつか また出会えるかな』

ホープランド
私も米津さん同じように人と上手く関わっていけない
私の場合は人と上手に話が出来ず悩んで生きてきた。そのせいで上手くいかない事もたくさんある そして心にウソをついて笑ってきた『僕らは初めましてじゃない』この言葉に励まされる
この詩に共感する人の多さに自分だけではないとまた励まされる

これは私の物語だ
まだまだあげればキリがないほどある
米津さんが見ている景色とも違うしみんなが見ている景色とも違う
でも私のことを確かに歌っている

きっとあなたにもピッタリ合う歌がきっとあるはず
時には励まされ時には共感してくれる歌

同じ詩でもその時の自分の環境や気持ちでも受けとめ方が色々に変化する
選び抜かれた言葉や独特なメロディーで表現されている歌は奥の深さに想像力を掻き立てられる
また彼が過ごしてきた人生や経験してきた事実に重なり説得力があり背中を押してくれる
馬と鹿でも『痛みは消えないままでいい』と歌っている

痛みは温もりと近いと私は思う

だから彼は優しくそっと一対一で寄り添ってくれるように歌を歌うのだと思う 
彼の底根には忘れないでいる痛みがあるから
米津玄師のオフィシャルサイトのDIARYにある「隙間」の最後の言葉 「大丈夫 大丈夫 大丈夫」が私は大好きだ

さて 私の愛犬は本当にすごい
私が立ち止まってしまわないようにこんな素敵なものを結びつけて残していったのだから
お互い目に見えなくとも『きっと二人は 大丈夫さ』(眼福)

1人と1匹にしかわからない大事な思い出を身につけて私は彼のコンサートへ行く
私はそこで泣いてしまうでしょう
愛犬といる時のように 素の自分で

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