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2017年7月31日

いちこ (29歳)
58
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キュウソネコカミの音楽はBGMにならない

社会人ナンバーワン応援ソング

幼い頃から音楽を聴くのが好きだった。
昔はテレビで放送される音楽番組がいっぱいあり、そこから情報を得ていた。
高校生、大学生になってからは好きな音楽をMDに入れて何回も聴いた。好きな歌詞の一部をノートに書き写したりもした。
社会人になってからも通勤中に音楽は聞いていた。
しかし、日々の生活を繰り返すので精一杯になり、
昔みたいに音楽をしっかり聴く事がなくなっていた。
通勤中の無音が嫌だから、音をただ耳に流し込んでいる状態だった。

そんな、生活を送っていた中で、再び音楽をしっかり聴きたいバンドに出会えた。

それが、キュウソネコカミ(以下:キュウソ)だった。

数年前、あるラジオ番組でキュウソの存在を知り、レンタルショップで借りてきたCDをパソコンに入れ、音楽プレーヤーに移した。
この時点でキュウソの音楽は音楽プレーヤーの中にある数千曲の中の1つ出しかなく、通勤中の寂しい耳へのBGMとして流れている存在でしかなかった。
しかし、ある日、キュウソの音楽が私の心に鳴り響いた。
 

仕事が終わり深夜0時、帰宅の為に乗っていた電車の中で流れてきた音と歌い始めの言葉

「もう僕は限界で 何が正しいかわからない」
(2ndFullアルバム『大事なお知らせ』より/『シャチクズ』)

今、この状況に置かれている自分の気持ちをありのままに代弁してくれているこの曲の歌詞が耳に入りこんできた時、気づくと目を閉じていながらも涙が流れていた。

今まではBGM感覚で流れていた音楽がこの時は単純に流れ出さずに、体の中に巡り巡り、色んな想いを呼び起こし、久々に音楽を「聞く」のではなく「聴く」になり感情が生まれた。
 

この『シャチクズ』は私にとって社会人応援ソングナンバーワンだ。
社会に出て働き始めて感じる、あるあるがいっぱい散りばめられていて、とても苦しくなるがとても励まされる。
 

「算国社理必要ない 社会の歯車に」

学生の時、働き始めた時、誰もが一度はふとした瞬間に思うであろう事。
ストレートで飾り気もない分かりやすい歌詞が余計に、頭から離れなくさせる。
 

私の中の応援ソングのイメージでは「君の味方だよ」とか、「大丈夫!頑張ってね。応援しているよ!」とか、励ましの言葉が多い。
しかし、いちばんメインのサビの所に、この曲にはそういう言葉は一切出てこない。全体を通しても出てこない。
 

「お金無きゃ心病むし 誰も助けくれない/広がる社会の荒波に繰り出せ 泳げシャチクズ!」
 

サビの部分でこの歌詞を聴いた時、自分の奥の底に隠していた本音を歌われて
とても泣けてきたと同時に、モヤモヤしていた気持ちが消え失せていき、なんだか、笑えてきた。

働き始めてからより分かった、お金の大切さ。奇麗事では済まされない事がある事も知った。その時に感じたぐちゃぐちゃドロドロした感情を上手く吐き出せないでいた時に、この素直な気持ちが剥き出しになっている歌詞に、とても共感出来たと同時に、そう思っているのは自分だけじゃないんだと思えて、その思いが音楽として鳴り響いているのがなんだか嬉しかった。

そして、

「泳げシャチクズ!」

という歌詞にとても背中を押された。
普通なら「シャチクズ」という言葉の深い意味を考えると、良い気持ちにはならない。そうなりたくはない。けど、キュウソの本当の意味を残しつつも違う意味を持たせる言葉遊びにより「シャチクズ」という言葉に勇気をもらえた。

たった数行の言葉で、お前はまだまだそんなもんじゃないだろう?頑張れ!という、キュウソなりの熱血エールみたいなものを感じて、くよくよ悩んでいた気持ちが、よし!もっと頑張るぞ!という気持ちにさせてくれた。
 

この曲と出会えて数年、
まだまだ終わらない荒波の中で私は今日も、泳ぎ続ける。

途中、息継ぎ出来ず苦しくなったら、この曲を聴き、心を落ち着けて、再び荒波の中を泳ぎ続けていく。

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