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2017年8月8日

ひより (21歳)
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わたしと音楽

back numberとの出会い

わたしは音楽が好きだ。
きっと物心ついた時には、音楽は耳にしているのだけれど、ただ音楽を垂れ流しているだけで歌詞を見て真剣に聞くということはなかった。歌詞をきちんと読み取って、その情景が思い浮かぶのはback numberが初めてだった。
今回は『幸せ』『黒い猫の歌』『光の街』の3曲からわたし自身が抱いた気持ちや、経験になぞってback numberから教わることを書いていこうと思う。

わたしとback numberの出会いはCDショップでたまたま耳にした『春を歌にして』という曲。当時、中学生だったわたしは歌詞の意味を深く読み取ることはせず、ただ単純に「このメロディ綺麗だな、この人の声好きだな。」と思ったことを今でも覚えている。今までにも、この曲いいなと思う曲はあったが、なんとなく聞き流しているだけでそこまで深く考えたことは無かった。
そんなわたしが初めて歌詞を”言葉”として聞き入れる日が来る。

高校生の時、好きな人がいた。
だけど、好きな人には好きな子がいた。どうにかして振り向いて欲しくて共通の話題で話しかけてみたり、好きな人が好きだと言っていた曲を聞いてみたり。結局、その恋は実らず、好きな人は好きな女の子と付き合うことになった。好きな人から付き合うことになったと伝えられた時、おめでとうと言ったけど、心からの祝福ができなかった。あのことの幸せを願えない自分って嫌だなって思った。好きな人の幸せを素直に願えない気持ちはどうしたらいいのか?と悩んでいる時に、ふとイヤホンから聞こえてきたのは『幸せ』という曲だった。歌いだしから最後まで好きな人を想う気持ちが痛いほど伝わるこの曲は、当時の私にとってもすごく刺さる歌詞だった。特にわたしが好きな歌詞の一部がある。

《こんなに好きになる前に / どこかで手は打てなかったのかな / 私が選んで望んで恋したんだから / 叶わなくても気持ちが伝えられなくても / こんな気持ちになれた事を大切にしたい / 本当だよ》

好きにならなければよかった。そう思うこともあるけど好きになったのは私だし、好きになったことは大切にしたい。こうゆう事なのではないだろうか。好きにならなければ辛くて苦しい思いもしなくていい。だけど、好きになったから初めてその人のことをちゃんと知ろうと考える。無駄なことなんてないのだと教えてくれた大切な曲。この曲を聴いたから好きだった人にちゃんと心からの「おめでとう」を伝えることが出来た。そう、back numberが、歌が、わたしの背中を押してくれたのだ。

何気なく聞いていた曲がある日突然、ふとした時に、自分にとって大切な歌になり、何かのきっかけになるのだと思った。back numberは恋愛の曲が多いが、それだけではない。

『黒い猫の歌』では、「自分らしさ」を教えてくれる。わたし自身、「自分らしさってなんだろう?」って考えていた時期があったが答えは見つからないままだった。しかし、この曲がリリースされ、歌詞をしっかり読み取った時に答えが出た気がした。

《自分らしさなんてきっと / 思いついたり流されたり / 探し続けて歩いたその / 足跡の話だから》

《本当の自分はここにいるんだ / 今までにこれからを重ねて /赤も黄色も青も全部 / 混ぜて僕だけの色を》

わたしはこれが答えなのではないかと思う。自分が歩んできた過去、そしてこれから描く未来、そのものが自分らしさなのだと。例えそれが綺麗な色じゃなくても、自分に変わりはないし、自分の代わりはいない。肯定してくれた気がした。そして、自分を見失わないようにしてくれる道しるべになる歌だと。そんな力強いメッセージ性を感じる。

そして、日常の幸せを描いた『光の街』
当たり前のことが実は一番幸せだったりするということを教えてくれた。

《思い出は時間をかけて美しくなってゆくけど / 今見えるこの景色もこれはこれで》

《コンビニのくじで当たったアイスを食べながら / 自分で買うのより美味しいね別に同じだろ /文句を言うならあげないよとにらんでいる / 君から僕は大切なものをもういくつももらったよ》

清水依与吏自身も光の街のセルフライナーノーツで言っているが、誕生日やクリスマスなどカレンダーに載っている記念日も確かに特別だし大事だ。しかし、後になって思い出すのは何気ない1日のなんでもない場面だと。

何気ない1日を切り取れば、幸せだと感じることも多いのではないだろうか。小さな幸せが積み重なって大きな幸せになっていくように、なんでもない1日でも、後から大切な日だったなと気付かされる日は多いと思う。
ここでは恋人との日常のことが書かれているが、家族や友人との毎日の繋がりも同じことが言えると思う。
もちろん、人それぞれに大切な記念日があって、何気なく過ぎていく毎日もある。その中で切り取られる1枚はどこにでもあるような、そんな毎日。考えたことがなかった訳では無いが、この歌を聴いて改めて「ああ、そうだな。」と思った。幸せは自分がどれほど周りとの繋がりを持ち、繋がりを作ってきたかということにも影響しているのではないだろうか。

back numberの作詞作曲は全てボーカルギターの清水依与吏が手がけている。わたしは、今まで誰も表現出来なかった気持ちを、歌にして言葉にして清水依与吏が届けてくれているのだと思っている。「そうそう!これを言いたかったんだよ!」と、あっという間に共感してしまい、その表現や歌詞の書き方に惹き付けられる。難しい言葉を使わず、私たちも日常の会話で使う言葉を使っているから聞きやすいのかもしれない。私たちの半径1m以内に収まるありふれたことをテーマに作られている曲たちだからこそ、寄り添ってくれていると感じ、幅広い世代からも支持されているのだろう。
そして、歌詞を深く読み取ることができるから、その時その時で自分の気持ちや状況にリンクする曲が違ったり、新しい捉え方ができるのが面白いところではないだろうか。これは清水依与吏にしかできない事だと思う。
そして、目の前で「こっちだよ」と手を差し伸べてくれるだけではなく、時には横に並んで少しだけ、背中をポンッと押してくれる。

何回も何十回もback numberの曲に支えられ、救われた。これからも支えられ、救われることが何回もあると思う。その度わたしはback numberに出会えて良かったと思う。見つけることが出来て良かったと思う。
どんなことでもきっかけを与えてくれるback numberはわたしにとっては、もうなくてはならない存在で、太陽のように暖かい光を照らしてくれる存在だ。

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