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2017年8月9日

アサコ (21歳)

andymoriの優しい魔法

大好きなCDをかけてあの頃に帰ろう

andymoriー彼らの音楽を聴いていると、なんだか穏やかで、でも切なくて、泣きたくて、死にたくなる、けど少しだけ元気が出るようなわけのわからない気持ちになる。
 

私が彼らの音楽に出会ったのは高校2年生の時、たまたまYouTubeで再生したのがきっかけだ。たしか、Sunrise&SunsetのMVだったと思う。心地良いメロディーと歌声が印象に残った。しかしそれだけで特に深追いはせず、そのあとはほとんど彼らのことは忘れていた。
 

2年後、私は大学生になった。レンタルショップで他のバンドと一緒になんとなくandymoriのアルバムも借りた。久しぶりに彼らの音楽を聴いて、なんとも言えない気持ちになった。優しいけど切ない、自分の中の感情がたらい回しにされて、でも不思議と心地良い。なんだかおかしな気持ちになった。気がついたらandymoriの音楽に夢中になっていた。
 

どうして高校の時はハマらなかったのだろうか。あの時、2013年といえばandymoriが解散を発表していた年だ。色々あって実際に解散したのは1年後になったが、もしあの時ハマっていればラストライブには行けたのではないか。今さら悔やんでも遅いけど、彼らの音楽を生で聴けなかったのはとても悔やまれる。
 

「大好きなCDをかけて あの頃に帰ろう
まだ怖れも知らなかった 無邪気なあの頃に」
andymori「Peace」より(アルバム『革命』収録)
 

彼らの曲を聴いていると、もう戻れない懐かしい「あの頃」を思い出してしまう。10代の頃はそんな「あの頃」は私の中に存在していなかった。20代になってから、「10代」というもう戻れない時間の存在を知ってしまった。
 

会いたいけどもう会うことはきっとないあの子
すっかり連絡を取らなくなった友だち
死にたいと思いながら歩いた駅前の交差点
ドブのような川の橋の上から見た夜空
 

楽しかった思い出だけではない10代。
戻りたいか?と聞かれたら確実にNOと答えるだろう。決して強がりではない。だけど、イヤホンに耳を突っ込みandymoriの音楽に身を委ねる時、少しだけ「あの頃」の自分に優しくなれる。
 

もう戻れない、だけど少しだけ戻りたいと思っている懐かしいあの日々。そんな気持ちにさせるのはandymori自身が「もう戻れない」存在になってしまっているからなのだろうか、、一度でいいから彼らのライブを観たかった。
 

そんなことを考えながら今日も毎日は進んでいく。死にたくなるような日もあるし、後ろを振り返りたくなる日もある。そんな時、私はandymoriの音楽を聴く。一人でも独りじゃないことを知る。寂しくなったらおいでと教えてくれる。ちょっとだけ優しい気持ちになれる帰り道の魔法ーそれが私にとってのandymoriだ。

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