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会いにいこうぜ伝えて死のうぜ

ジャパニーズロックの救世主"ircle"というバンドについて

SEが鳴り、メンバーが出揃う。僅かな沈黙の後、ステージから放たれる爆音。
その瞬間、思考も心臓もその爆音に支配される。私はその瞬間がとても愛しかった。
 

大分県別府市で結成された4人組ロックバンド、ircle(アークル)。「ジャパニーズロックの救世主」というキャッチコピーで親しまれている。
 

彼らの魅力はやはり、結成から19年という間ライブハウスで培ってきた迫力のあるバンドサウンド。ベース/伊井宏介、ドラムス/ショウダケイトの自由でありながら息の合ったリズム隊に、仲道良のテクニカルなギター。(私は楽器には詳しくないが、仲道が片手でギターソロを弾くのをはじめて見た時は驚きのあまり幻覚かと思った。)そしてボーカル・ギターの河内健悟の全身全霊叫ぶような歌声。
これぞロックバンド!と言いたくなる、ヒリヒリとした熱いバンドサウンドは何度見てもシンプルにかっこいい。先輩後輩問わず、他のバンドマンからの支持が厚いのも頷ける。
 

しかし彼らの魅力は激しいバンドサウンドだけではない。ircleの音楽が紡ぐ言葉をひとつひとつ追っていくほどに、温かくて優しい言葉にいくつも出会う。
それは、「頑張れ」とか「負けるな」とかじゃなくて、頑張れなくてもいい、負けてもいい。今のあなたが、そのまま感じた気持ちで、そのままで生きていていいと歌っていてくれるのだと思う。

寂しい日は寂しいんだぜ
楽しい日は楽しいままでいんだぜ
苦しい日は頼りたくもなるよな
悲しい日は涙だって流せばいいよ
ー『桃源郷 ex.ニヒルガール』

どこ中だろうがヤク中だろうが笑ってる君は天使で
早いとこタンデムに乗せて連れ去りたいのさ
ー『狂走曲』
 

暗い夜にどうしようもなく苦しくて、涙が溢れる時がある。そんな時、頭の中に聞こえてくる言葉がある。「自ら闇に向かっていく必要はないよ」「たまには自分を褒めてあげて」ステージで語る河内健悟の声。
そんな優しい言葉たちにどれほど救われてきたか。馬鹿でも駄目でも、なんにもなくても失敗作でも、生きていていいんだと思えたことにどれほど救われてきたか。

「俺は死ぬまで歌い続ける、死んでも歌い続ける」と叫んでいた河内健悟の言葉たちは、あの日のライブからまた次のライブハウスで出会うまでのその間も、私の心を支え続けている。私が腐ったりしなければ、いつでもircleの音楽は私の体の中で爆音を鳴らし続けている。
 

愛してるなんて 言われる時は
自分はそれ程の自分でいようぜ
愛してるよって
愛すべきもの全部に本気で言えたらきっと
空の色すらも変わんだよ
ー『本当の事』

きっと私が、もっと上手に生きれていたら、彼らの音楽はこんなに心に刺さらなかったかもしれない。
それでも、ircleの音楽に救われた自分を愛してあげたい。次にライブハウスでircleと出会う時まで、私は私らしく、自信を持って生きていけるように。

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