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宮本浩次『宮本、独歩。』より『ハレルヤ』について。

挑戦する姿から見えたもの

2020年3月4日に発売された『宮本、独歩。』。
1988年にデビューしたエレファントカシマシのフロントマン宮本浩次の初のソロアルバムである。その記念すべきアルバムの第一曲目が『ハレルヤ』。元々、ドラマのタイアップとして生まれた曲で、軽快なテンポと明るいメロディが特徴的である。ドラマのエンディングで流れる瞬間、ワクワクしながら、『どんな曲なのだろう。』と耳をそばだて聞いていた。
しかし、エンディング曲として流れている段階では、フルで流れるのではない為、配信されるその日を心待ちにしていた。
それから暫く経ち、2月13日に各音楽サイトから『ハレルヤ 』が配信され、次いでMVも配信されたのだ。
配信されたその日にMVを観たのだが、一言で言えば、『感動』した。MVを観るまではあくまでも、ドラマのイメージに沿った楽曲としてであって、『主人公は架空の人物』だったのだが、フルで聞いた瞬間に『ハレルヤ』の主人公は『自分』に変わったのだ。『この曲は自分の為に歌われてる曲なんじゃないか。』と錯覚しそうになった。
エレファントカシマシの曲といえば、殆どの楽曲の作詞・作曲を宮本さん自身が考え、多くのヒット曲を生み出し、沢山の人々を元気づけてきた。代表的なのは、2007年の34枚目のシングル『俺たちの明日』では、歌詞の冒頭から『さあ がんばろうぜ!』と歌う。
力強いパフォーマンスで、直接的なメッセージと共に『一緒に戦おう!』と言ってくれているイメージがある。
しかし、『ハレルヤ』を聞いた時、そのイメージがガラッと変わった。この曲は、挫けそうになってる人や、何かに挑戦しようとしてる人、生きていく中で様々な葛藤と向き合いながら、前に進む人々への賛美歌であり、エールの歌でもあると感じた。まさにその感覚が『自分の為に歌われてる』という錯覚を覚えさせたのだ。そして、エレファントカシマシとしての宮本さんが歌う『頑張ろう』という思いは、『俺たちがついてるから大丈夫だ!』と、聞いている人達の手を引いて、前を突っ走っているイメージに対し、ソロとしての宮本さんの『頑張ろう』は『もう、一人でも大丈夫。頑張れ。』と、そっと背中を押してくれるようなイメージに変わった。
エレファントカシマシとして、辛い時も、嬉しい時も30年以上、共に戦ってきた確固たるメンバーがいるからこそ、ソロとして新しい事に挑み、変化をしていく新しい宮本浩次としての幕開けに相応しいファンファーレでもある。
また、このMVはエレファントカシマシの昔からのファンでもある大根仁監督が手がけており、宮本さんが朝起きてから、食事をし、楽器を鳴らしながら曲を考え、着替えて屋上に上がり、朝日を浴びながら雨に打たれ、『please 高鳴る胸をかかえて そんな俺にもう一丁祝福あれ ハレルヤ』と高らかに歌うシーンがワンカットで撮られている。
更に、このMVのメイキング映像も公開されており、普段、映る事の無い数多くのスタッフが一つの作品の為に、一丸となっている姿が観られる。重い物を持ったり、走り回ったり、雨に濡れたりして、一人一人が自身の役目を全うし、陰ながら一生懸命支えている姿が想像出来る。

私が思うに、人間は大人になっていく程、何かに挑戦したり、次のステップに進む事を諦めてしまいがちだと思うのだが、この曲を聞けば、自分自身や頑張ってる人を鼓舞する事が出来ると思うし、夢や目標を持つ事に前向きな気持ちになれる。

そんな『ハレルヤ』のMVは本編、メイキング共に必見であり、繰り返し観ていられるエンドレスリピート間違い無しの作品である。

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