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私の憧れ

チャットモンチーが駆け抜けた日々に感謝を込めて

私がチャットモンチーに出会ったのは、高校生の頃。『風吹けば恋』を初めて聞いた時、まるで自分の気持ちを代弁するかのような歌詞に驚き、なぜかとても心惹かれ、その日の放課後には書店でチャット関連の音楽雑誌を読み漁っていました。
記事で語られている3人の発言は、明るい楽曲や可愛らしい見た目からは想像もできないほど、なかなか骨太で、そこがまた私にはストライクで、その日のうちに、私はチャットのファンになりました。

高校生の頃の私は、心のどこかで「男の子と対等でいたい」と思っていて、でもそんな事、周りの誰にも言えなくて。
そんな私にとって、可愛らしい見た目ながら、確かなポリシー・揺るぎない尊厳を持ちながら、男社会(に思える)のバンド界に闘いを挑んで、一時代を築いていくチャットの姿は痛快で、爽快で。自分の夢や未来を乗せた船が航海していくのを見守っているようで、それはもう憧れでした。

それから何年も経ち、20代半ばになった私は、女性の人生に待ち受ける変化の波の多さに圧倒され、そんな波の前で女性は無力だなぁと嘆きたくさえなっていました。

高校生の頃にチャットからもらったガソリンのおかげで、10代から20代前半までは突っ走ってこれたのが、20代半ばになってそうもいかなくなり、迷いかけていた頃、偶然チャットの姿が目に留まりました。

そこにいたのは、あの頃憧れていた“とにかくかっこいい3人“ではなく、何ならあの頃のガッチガチの鎧や無敵感は一切なく、でもなぜか“揺るぎない強さ“が滲み出ている2人でした。柔らかく穏やかに笑っている2人から感じるのは、どんな変化も乗り越えてきた自信と、これからのどんな変化も受け止め乗り越えられるであろうどっしり感でした。

恥ずかしながら、高校時代あんなにも憧れ、支えてもらったはずのチャットからいつの間にか離れ、何年もの月日が経っていました。

私がチャットから離れ、がむしゃらに当時もらったガソリンだけで突っ走っていた間に、チャットは私の想像を超える様々な変化に直面し、しかしその度にその変化を真正面から受け止め、そこから見える景色を楽しみながら、飛び越えていってた事を、後追いで知りました。その姿は柔軟で、軽やかで。機嫌よく、幾度も訪れる変化の波を飛び越え、変身していく姿に、「女性や、女性に限らず人生って、こうやって生きていくんだよ?」なんて教えられている気がして。無力だなんて嘆いている自分が馬鹿らしくなって、嘆く暇があれば進む術を探そうと思わせてくれました。

そんな2人がチャットの歴史を完結させるというニュースが飛び込んできた時、もちろんショックはありましたが、それ以上に「やっぱりどこまでもかっこいいなぁ。」と思いました。

幾度もの変化を飛び越え、揺るぎない強さを手にした彼女達が、自分達の手で自らの物語に終止符を打つのは、至極当然のことだなぁと思いました。他の誰かや、いつか訪れる新たな変化の波によって終わらせられるのではなく、自分達で終わらせる。「どんな変化があったって、環境が変わっていったって、選び取っていくのは自分。人生の舵取りはいつも自分。他の人や物になんて舵取りさせないよ?」なんて、2人が笑いながら言ってるようで、そう教えられているようで。

そうして私はまたチャットに教えられ、新たなガソリンを注入してもらい、そしてやっぱり憧れずにはいられない。

私が感じた事なんて全部ただの想像で、「全然違うよ〜(笑)」なんて3人に笑われそうな気もしますが、それでも良いと思います。それくらい、私にとってチャットとの出会いは特別で、たくさんの物をもらったので。

いつの時代を切り取っても、そして最後の最後までも、かっこいい姿を見せてくれてありがとう。私の憧れであり続けてくれて、ありがとう。
これからも、皆さんからもらった物を糧に頑張っていきます。これからも、皆さんが残してくれた宝物達を、大切に聞き続けます。
本当にお疲れ様でした!

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