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新しい世界へ

摩天楼オペラのおかげで開いた世界

大失恋をした。振られたのである。
5年間にわたる片思いであった。
その人をあきらめなければいけない苦しさや、
20代という人生で最も華やか(だと考えられている)な時間を無駄にしてしまったという思いに駆られて本気で落ち込んだ。
どうしたら好きになってもらえた?、もっと早く見切りをつけていたら違う出会いがあったのかも、と考えても仕方ないことばかりが頭を支配していた。

新しい一歩を踏み出そうとしても、また同じ思いをするのではないかと考えると身がすくんで、身動きが取れない日々が続いた。

そんなある日、友人に勧められて摩天楼オペラのMurder Scopeを聴いた。

「自分がこんな馬鹿で救えないやつだってわかった」
「避けてく あなたを見れば どんなに夢見がちな私も かわいそうな自分に気づく」

まさに私のことかと思う歌詞に引き込まれると同時に、
ヴォーカル、苑さんの力強くて、少しだけ切ない、訴えかけるような美しい声に心を貫かれた。
片思いしていた頃の自分を思い出して胸がえぐられるように苦しくなる。
苦しくて、切なくて引きちぎられそうな気持ちになるが、悲しくてやりきれないというよりは、その曲に深くのめりこむ感覚が心地よかった。
もし、片思いがうまくいって私が幸せでらぶらぶな恋愛をしていたとしたらこの曲にこれほど惹かれただろうか。
きっと、「普通に好きな曲」ではあったと思う。
しかし、これほどまでに引き付けられなかったことだろう。
Murder Scopeのおかげで私にとってただ悲しい記憶だけでしかなかった思い出が、自分の持つ世界を膨らませてくれたことに気づいて少し報われた、と思った。

Murder Scopeを皮切りに、摩天楼オペラを聴いていると自分奮い立たせてくれる曲、自分が生きていることを実感する曲、切ない恋愛の曲から幸せな恋愛の曲までたくさんのメッセージを持つ曲たちと出会った。

切ない恋愛は十分すぎるほど味わった。
だから、いつか、摩天楼オペラの幸せな恋を歌う曲に思いっきり浸りたい。
そう思えるようになった。

摩天楼オペラは4/22に「Chronos」というミニアルバムを発売する。
男女の出会いから別れ、そしてその後を描いた作品であるという。
苑さんの躍動感があってクリアな美しい声、燿さんの地面を響かせるようなベースの重低音、彩雨さんのきらきらと曲を輝かせていくキーボードの音、JaYさんの鋭く切り込んでくるギター、響さんの豊かで激しいドラムで構築されたChronosの世界。
まだ私の体験したことのない世界がきっとChronosの中にはあるのだろう。
どんな世界だろうかと想像すると胸が躍る。
 

発売を楽しみにしながら私は今日も摩天楼オペラを聴くのである。

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