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カネコアヤノはパクチーである。

ジェンダーレスが進む現代を生きる「女性」ロックシンガー

パクチー。別名「カメムシ草」と呼ばれるほどに強い香りをもつ、セリ科の一年草。その独特な香り故に、最初は敬遠する人も多いのだが、いつしか他では味わえないあの独特な香りの虜になり、それなしの料理では満足できなくなる。そんな不思議な葉っぱ。
上の文の「パクチー」を「カネコアヤノ」、「香り」を「歌声」といった具合に適切な言葉に置き換えていけば、これはそのまま、カネコアヤノの魅力を表す文へと早変わりする。
彼女の音楽を初めて聴いた人は、着飾らない、素材そのままのような歌声に驚かずはいられないだろう。張り上げるようなロングトーンが強く耳に残る、一度聴いたら忘れられないほどにクセのある不思議な歌声だ。中には、従来の女性らしい歌い方から大きく離れた彼女の声に、違和感を覚える人もいるのかもしれない。
しかし、そもそも「女性らしい」とは何なのだろうか。
江戸時代の女子教訓書『女大学』では、女性は「子どものときは父兄に従い、結婚したら夫に従い、夫が死に老いたら子に従う」ものとされている。そんなふうに、一歩引いて男性を立て、おしとやかに振る舞うのが「女性らしい」ということなのだろうか。だが、「男女参画社会基本法」、「男女雇用機会均等法」といった法令が施行され、男女平等が推し進められている現代では、そういった考え方は既に時代遅れとなっていると言わざるを得ないだろう。使い古された女性観に女性が押し込まれる時代はとうの昔に終わったのだ。それを象徴しているのがカネコアヤノであり、彼女の歌声なのではないだろうか。
数年前、パクチーは「料理の付け合せにすぎない」という固定観念をぶち壊し、爆発的ブームを巻き起こした。そんなパクチーと同じ魅力を持っているカネコアヤノならば、既存の女性観をぶち壊し、パクチーと同等、あるいはそれ以上の一大ムーブメントを巻き起こしてくれるだろう。

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