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最強のリズム隊ジョン・エントウィッスルとキース・ムーンを聴こう

ザ・フー名盤『四重人格』の「ザ・リアル・ミー」で史上最高のリズム隊の最高のグルーヴを堪能しよう

いつもいつも考えすぎなのである。なので、かる~く書く。
洋楽、邦楽(だいたいこの言葉を使うのがおじさんである)のコンサートに行って、いつも思うのはロックスター、ポップスターというのは痩せていないとだめだということである。

という俺は、腹がでている。他は痩身なので、想像通りのカッコ悪い体型である。

CHICがオープニングアクトをするので、苦手だが観に行ったDuran DuranのSimon Le Bonも一見痩せているのだが、自分の体形を知り尽くしている僕からみると、微妙な腹回りである。これは、自分がそういう体型じゃないとわからない微妙さだ。ベースでファンキーなグルーヴを聴かせて、唸ってしまったJohn Taylorとは対照的だった。

ロックスターは痩せていなければならない。なぜ、The Rolling Stonesが今でもあれほど格好いいかといえば、痩せているからだ。Mick Jagger。ちょっとX脚で、顔が大きく、小柄(と言われているが真偽は知らない)だが、見事に痩せている。世界中探してもあれほど走り回る76歳はいないであろう。契約書に体重制限があるというThe Rolling Stones。ビジネスマン、フロントマン、そしてロック、ロックスターを知り尽くしたさすがMick Jaggerである。頷ける。
Keith Richardsは、痩せているのか、放蕩であーなってしまったのが、わからないし、だいたい、ステージでギターを弾いているのか、右手で下から弦をはじき、ポーズをとっている時間のほうが長いかもしれない。が、honkytonk womanのイントロを親指だけで、軽く弾くだけで、もう痺れてしまう。やっぱり、あのなんともいえない〖間〗だよな・・・だら~とならない。粘っこくなるんだよな。Keith Richards1人ならイントロを延々やって、絵になりそうだけど、その〖間〗ばかりになりそうなところにCharlie Wattsのドラムが絡むと唯一無二のグルーヴなんだよな。

グルーヴ=バンドマジック

である。

3大ギタリスト(Jeff Beck、Eric Clapton、Jimmy Page)+Jimi Hendrixを神と崇めて、洋楽を聴いていた俺はギターばかり聴いていた。本当は、数年前に2回観たライブで趣向の異なる音楽を聴かせて狂喜乱舞させ、全く年齢を感じさせない体型とプレイ、そして服装が80年代かと突っ込みたくなる、タンクトップ、ベストにダボダボのズボン(パンツではない)が異様に似合ってしまう最高のギタリストJeff Beckについて書こうとしたのだが気が変わった。こういうパターンが多い。
最後に、Princeのベースも担当した、超クールなルックスでファンキーなベースを聴かせるRhonda Smithがベースを担当していることもJeff Beckのステージをまたよくしている。スターはルックスも大切である。

さて、グルーヴ=バンドマジックである。前述のThe Rolling Stonesもそうであるが、ギタリストとドラマーがグルーヴを作るのはLed Zeppelinも同じである。Led Zeppelinの場合、そこにスーパーベーシストのJohn Paul Jonesの渋いプレイも見逃せない。こんなスーパープレイヤーに囲まれて、自分の声も楽器のように聴こえてしまうRobert Plantは嫌気がさすのもわかる気もするが、いつまでもいじけてないでくれよと思う。もう諦めたから、2007年の奇跡の復活ライブで我慢する

ロックバンド、それは、やはりグルーヴである。ギターのスーパープレイとハイトーンボーカルに聴き耳をたてていた僕がグルーヴに意識的になったのは、John Bonhamの不幸な死からである。『最終楽章 (コーダ)』(Coda)。圧巻のJohn Bonhamのプレイ満載であるが、ハイライトは「Bonzo’s Montreux」である。ここからドラムばかり聴くようになってしまった。今、大音量で聴いてみた。凄い。しかし、ちょっとアンプが弱いな・・・W数大きいタイプに買い替えよう・・・なんて、考えていたら、娘に[うるさい]と怒られた・・・猫の額の家しか買えないんだから仕方がないだろう。と心の中で呟く。

最高のグルーヴを聴かせるバンドというのは迷うが、最高のグルーヴの1曲と言えば絞りやすい。Led Zeppelinの「Kashmir」かThe Whoの「The Real Me」。Led Zeppelinは熱くなりそうなので、The Whoの「The Real Me」を今日は書くことにする。

70年代に僕はライブなど観たことがなかったし、超田舎に住み、ほぼ初めて県外に出て、東京には高校の修学旅行で行き、そのときに東京から京都への移動で新幹線に生まれて初めて乗ったという田舎者である。まさか自分が東京に住むなんてことは想像もしたことがなかった。地方の国立大学に進学かなぁとぼんやり考えていた。なので、一生観ることができないであろう、洋楽のライブといのには本当に憧れていた。この文章を書こうと思ったきっかけは、自分の好きなアルバム、影響を受けたアルバムをイメージしたら、ライブアルバムばかりだったからだ。

誰も話題にしないであろうPeter Framptonの『Frampton Comes Alive!』は大好きである。去年引退したんだよなぁ・・・観てないのに。残念だ。『Frampton Comes Alive!』を再現した『Fca! 35 Tour -An Evening With Peter Frampton』は再現部分だけ1年に1回ぐらい観ているかもしれない。今から観よう。やっぱり最高だ。幸せな気分になれる。

その70年代中期に最強のライブバンド“だったらしい”のがThe Rolling Stonesではなく、Led ZeppelinとThe Who。しかし、この両バンドとも1974年、1975年ごろのステージの映像が少ない。1980年ぐらいの映像はあるが、1974年、1975年の映像が観たいんだよなぁ・・・特に1974年のThe Whoの映像が観たい。1975年の映像は『Live in Texas 75』で発売されたが、1973年後半からの『Quadrophenia』の映像がない。途中で頓挫したそうだが、どうしても観たい。Pete Townshendあるだろう。出してくれ。(Led Zeppelinは『Physical Graffiti』、『Presence』の時の映像が正式に発売されていない・・・Robert Plantの声は衰えがあったろうけど、John Bonhamのプレイはこの頃が頂点だと思うんだよなぁ)

で、グルーヴの話である。グルーヴをお前が解説するなという感じだが、やはり基本的には、ドラム、ベースが作り、ギターリフが絡む。そして、ギターとボーカルがメロディを奏でる。が、この役割を全く逆にしたバンドがある。

そうThe Whoである。

The Whoは、殆どのナンバーのソングライター、ギタリストのPete Townshendがリズムギターに徹し、ベースのJohn EntwistleとドラムのKeith Moonがリード楽器になっている。10代の頃は、音が薄っぺらいので、音の隙間が目立つ(Queenと真逆。The Rolling Stonesもその傾向がある。日本人であるので、重い布団を重ねないと僕も安心できない人だったのだろう。今、羽毛布団で軽いのだが、いつの間に羽毛布団をつかっているんだろう)。その音の隙間が物足りなかった時期がある。それでも高校生の時には、2枚組LP の「ザ・ストーリー・オブ・ザ・フー」を持っていたから、聴いてはいたんだろう。このCDはないからポリドールの独自編集だったのかな・・・わからない。ラストの「Won’t Get Fooled Again」ばかり聴いていたから、やはりハードロック少年だったのは間違いない。『Quadrophenia』はまだ出る前の編集盤なのかな。ライナーノーツも覚えてないからあまり聴いていないことはたしかだ。

Pete Townshendはライブでは素晴らしく、そして味のあるギターソロも弾く非常に上手いギタリストである。かつ、有名なジャンプ、代名詞のウインドミル奏法、そしてフィードバック奏法にギターの破壊という派手なパフォーマンスをする。ボーカルのRoger Daltreyは金髪をなびかせ、ブンブンとマイクコードを振り回す派手なパフォーマンスを繰り広げ、そして圧倒的なボーカルを聴かせる。ステージ上の主役だ

しかし、演奏の主役は、後ろに控える、ベースのJohn EntwistleとドラムのKeith Moonである。スタジオ録音のレコードで聴くと更にその役割ははっきりしている。The Whoサウンドの特徴であるリードベース、リードドラム。

この頂点が、1971年『Who’s Next』と1973年 『Quadrophenia』だ。この2枚のアルバムの2人の演奏は凄すぎる。『Who’s Next』は、「Baba O’Riley」、「Won’t Get Fooled Again」で早すぎるテクノと言えるシンセサイザーとの共演をする。この2曲のライブ映像は多数あるので、観ることが出来る。注目はKeith Moonのヘッドフォンだ。ステージは4人で当時は常に演奏していたから、シンセの音は、テープなのだろう。そのクリック音に合わせて、見事な演奏をする。ただ自由奔放に演奏しているのではないのだ。リズムキープがしっかりできているのである。

この2人ベースJohn EntwistleとドラムKeith Moonの最高の演奏を聴けるのが1973年 の『Quadrophenia』だ。そしてアルバム2曲目の「The Real Me」と断言したい。このナンバーのベースJohn Entwistle、ドラムKeith Moonの演奏は凄まじい。
スタジオ録音でのベース、ドラムの演奏としては、ロック史上最高ではないだろうか。張り合っているとしか思えないが、2人にしかだせないグルーヴである。Pete Townshendのギターが、後ろのほうでなっていて、ホーンセクションが絡むが、ベースとドラムが異常に大きく前にでてきている。特に、1分36秒ぐらいから、Roger Daltreyのボーカルにベース、ドラムだけの演奏は圧巻である。ギターはいらないんじゃないかと思えてしまう。そこまでわかりきって、天才ソングライター、プロデューサーであるPete Townshendは音作りをしたのだろう。

この4人による「The Real Me」のライブの音源、映像がないのである。複雑な音作りのアルバムのため、『Who’s Next』で経験済みのテープとの融合を図ったが、上手くいかなかった、なので、ステージは途中で頓挫してしまう。その後、オリジナルメンバーで演奏されることはなく、その再演は2000年代以降のテクノロジーと大所帯のサポートメンバーで実現までまつことになる。ベースJohn Entwistle、ドラムKeith Moonの2人は既に鬼籍の人である。
名曲「The Real Me」はKeith Moonが急逝したあとドラマーにKenney Jonesが正式に加入してからのライブ映像はある。Kenney JonesはSmall Faces、Facesに在籍した上手いドラマーである。しかし、やはり、ハードロック的な音には合わなかったのかもしれない。迫力に欠けると思う。そもそもKeith Moonと同じ超絶プレイを求めるほうが間違っているだろう。Keith Moonは誰もが憧れる偉大なドラマーなのだから。

色々異論はあるだろうし、一般の評価とも異なる部分もあると思うが、The Whoの数々の名盤『My Generation』、『Tommy』、『Who’s Next 』、そして、最強のライブアルバム『Live At Leeds』を入れても、『Quadrophenia』がThe Whoの中で最高傑作だと言い切ってしまいたい

Pete Townshendのロックへの想いを最も具現化したアルバムであると思うし、コンセプト、音も優れている

Pete Townshendのインタビュー(ごめんなさい両方とも出所不明です)
『ロックンロールは、別に俺たちを苦悩から解放してもくれないし逃避させてもくれない。ただ、悩んだまま躍らせるんだ』
『Quadrophenia』インタビュー
「ロックは俺たちのものではなく、ジャケットのガキのもので、このガキが本当のヒーローということを証明したアルバムだ」
(Joe Strummer が言いそうな発言だ)

最後に「The Real Me」の歌詞を引用する

「The Real Me」(作Pete Townshend 抜粋)
Can you see the real me preacher

Can you see the real me doctor
Can you see the real me mother
Can you see the real me

誰にもわかってもらえない、誰からも理解されない、誰も理解しようとしてくれない、イキガッテいるしかいことしかできない、青少年の孤独で悲痛な叫びだ・・・
そんなどこにでもいる少年にPete Townshendは、今は、ただ、悩んだまま躍るんだ。悩める青少年にそっと寄り添う。答えが見つかるその日まで踊れ。

ライブバンドとして鍛え上げ、スタジオアルバムで誰よりも先進的なことに取り組み、The Beatlesなきあとライブ、音楽性をもTOPに立ったThe Who。その円熟期に制作された『Quadrophenia』は肉体性と知性が最高の状態で一致した奇跡的なアルバムだ。

最も知的なハードロックバンドと言われた、The Whoの音楽を体現しているのがアルバム『Quadrophenia』であり、ギリギリの臨界点で肉体と知性が奇跡的な融合をはたした名曲が「The Real Me」である。
「The Real Me」の演奏は、本当に凄まじい。ここまで書いてきて、グルーヴ、音を言葉にすることの難しさがわかってしまった。あとは皆さん聴いてみてくださいというしかない。

「The Real Me」のカバーもあるようだが、辛口だが、止めたほうがいいかなぁ・・・ちょっと苦しいと思う・・・
The Whoは『Quadrophenia』の再現ツアー以来、度々「The Real Me」を取り上げている。Pete Townshendが満足する音に仕上がったのだろう
最後のツアーでThe Whoが来日するようなことがあったら、John Entwistle、Keith Moonはいないが、(アコースティックギターかもしれないが)Pete Townshendのジャンプ、ウインドミル奏法、年齢不詳と言ってしまいたいぐらい若々しいRoger Daltreyのブンブンとマイクコードを振り回す派手なパフォーマンスと衰え知らずのボーカルをPete Townshendが認める英国の大勢の凄腕ミュージシャンの演奏で聴きたい。

追伸
音楽文で書いていた方がいらっしゃったが、Rushの偉大なドラマーNeil Peartが逝去した。音楽性はThe Whoと音楽性は異なるが、Neil Peart の360度囲まれた要塞のようなドラムセットから繰り出される手数が多く、重く正確無比な超絶テクニックをもった偉大なドラミングは凄かった。同時に知的な偉大な作詞家であった。John Entwistleに強く影響を受けていると思う強烈なGeddy Leeのベース、同時にキーボードも操ってしまい、超人的なハイトーンボーカルを繰り出す。陽気に凄技を繰り出すAlex Lifesonのギター。
人力ハイテクバンドが少なくなっていく現在、Rush観てみたかった。
残念です

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