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『hope』に託した希望

マカロニえんぴつニューアルバムより

春になり就職の関係で、一人暮らしが始まった。
住み慣れた街を出て、新幹線で行くような遠い街でしばらく過ごすことになったのは前からわかっていたけど、いざその生活が始まるとたまらなく寂しかった。
僕はこういった寂しさとか悲しさとかを音楽に頼ることがよくある。
今回もその寂しさを埋めるため聴き漁ってはみたけれどどうもしっくり来ない。どれも「頑張れ!応援してるぞ!」って曲しかない。
いや違うんだよ。応援して欲しい訳じゃなく寄り添って欲しいんだよ。

あ、そういえばマカロニえんぴつが新しいアルバム出し、YouTubeでMVもあげてたということを思い出した。
それは表題曲にもなっていた『hope』だ。
hope。希望だったり、期待だったり、なんだか前向きな感じがするなあと思った。今の気分には最悪だ。
しかし食わず嫌いになってもダメだと思い、思い切って聴いてみた。

イントロやMVは柔らかな陽射しが差し込んでいる風景が感じられた。やっぱり前向きな感じなのか。
と思っていたが、
〈大事なときに居ないよね
なんだか、なんかなあ〉
と歌詞がきた。
あれ?歌詞はそんなに前向きじゃない?なんか鬱屈したような気だるさというか、どう考えても明るくキラキラしてるようには感じられなかった。

その後も
〈泣きたいときに泣けばいいさ
会いたい夜に会えりゃいいよ
そんな簡単にしないでよね
こわくないこともないのです〉
と続いた。
冒頭に書いたように、応援してくる言葉を完全に否定している。求めていたのはこれだった。つい前のめりになり聴いていた。
不安になり泣いしまうそうになることが何度もあった。家族や友達や恋人に会いたくなる夜も何度もあった。
でもここで踏ん張らないとこれから先もっと不安が訪れると思い我慢した。代弁してくれているようだった。

もしかしてこの歌は未来に希望があるというのではなく、希望に縋っているのではないかと思った。
確かに一人暮らしをする前までは、なんとかなるだったり前向きに考えていた。
いや、本音を言うとそうなりたかったから、強がっていた。
そう考えると、思うようになってくれと未来に希望を託していたのかもしれない。

余談だが、僕には彼女がいる。最近付き合い始めたばかりで、愛おしくてたまらなかった。
その彼女と離れることになってしまい悲しみに打ちひしがれていた。
最後に遊んで別れる時、たまらなく悲しかった。ずっと離れたくなかった。愛おしくてたまらなかった。けれどもキッパリ別れを告げることが出来ず、中途半端に手を振って帰ってしまった。

〈弱さだけを握りしめて居たいのだ
僕らはまだまだ それぞれだけれどね
それでも、それでも
君が好きだ 君が好きだ〉
ドンピシャだった。
中途半端な気持ちや彼女のことになるとタジタジになるそんな弱さを君は許して好きになってくれた。そんな君とずっと手を繋いでいたかった。

別れの季節に別れを告げなかったのは、君と一緒になる未来を描いていたからなのだろうか。
そんな簡単にしてしまってはいけないよね。わかっていたけど。
君を考えているほど想いが積み重なる。
そんな今がいいのかもしれない。
未来に希望を託して、縋っていてもいいじゃないか。

物理的な距離=気持ちの距離ではない。会えないから不安になるけど、その分信頼も強くなる。
ちょっと肩の荷がなくなった気がする。
hope。希望かあ。なんかいいかも。
こんなことを思えるのは
〈たぶん、今がちょうど幸せ〉
なのかも。

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