3911 件掲載中 月間賞毎月10日発表
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

赤色の優しい夜

マヒトゥ・ザ・ピーポー 生配信ライブ にじのほし16 “one” を観て

いったいどうなっているのだろう?
このひとは、いったいどこまでわたしの記憶を知っているのだろう?
いったいどうしてわたしの心の引き出しにしまってあったキレイなものを再び目の前にあらわしてくれるのだろう?

あのうつくしいコ。
 

いつかの夏の赤色
悲しい兄妹の鎮魂歌を歌うから
わたしは赤い服を着ていった
緑の海に咲く花を見た秘密の朝
連れて帰っためのうはあの日の証
セピア色した夕暮れ 向日葵の下で
赤いランドセルの双子がつぶやいた
「地球が滅びたら、あのカレーの匂いも、なくなっちゃうのかなあ。」
夜の森のピクニック 赤いペディキュア
赤い糸が張りめぐらされた巨大な子宮のなか
 

夏を無駄にしたくないblueな沈黙に
子守歌さえうまくうたえなかったことを悲しむわたしを
冷んやりした丸い月が見てた。
 

出会った季節 古びた本屋
はじめて呼ばれた名前 静かなやさしい声
森の色したワンピース 雨に濡れたミントの味 水玉の空にかかった虹
無数の赤いランプと鏡だらけの不思議の国
炎の悪魔が透けた栞 刺繍のブローチ
赤ちゃんのおててのような葉のかさなりをゆっくりと見上げるあのコの横顔
 
 

赤色と緑色が再び邂逅し
青色の地球を見た
 

マヒトゥ・ザ・ピーポー
いったい君は何者?
「人間」だよ 人間…
 

やっぱりアナタもあのコと同じで夏が大好きなんだね。アナタを知ったのはつい最近だけど、アナタが書いた小説『銀河で一番静かな革命』を読んで、楽曲を聴いてきて…まだ聴けてない曲もたくさんあるけれど…そう感じてた。
『言いたいだけのVOID』とか、『八月のメフィストと』なんて、最高だよね。あのPV。GEZANの。

『めのう』っていう曲が、あのコを通り抜けてさらに記憶の向こうの福島につながっていたことも、はじめて知って、泣いた。わたしは福島に住んでいたんだよ。

泣いた。
泣いた。
こんなライブは初めてだったよ。

「懐かしい未来」の匂いがした、わたしの手は iPhone X をにぎり、その液晶画面の向こうから。

すこしまだ乱れている、揺れている。

1時間半とは思えない
旅をしてきたような感覚。

あの世とこの世の境目みたいな
赤い夜は優しくて 優しくて
揺れるキャンドルの炎と
マヒトさんの土の匂いや風が
幻想的にとけあって
人のぬくもりにホッとして
涙が出た。

黒い闇に浮かび上がるろうそくの炎は
キャンドル・ジュンさんの手によって灯され
マヒトさんをとり囲むように
赤い夕陽のように
赤い血液のように
ひとの体温のように
懐かしいあたたかさであふれていた。

それは、「ネイティブ・ピープル」たちの
原初の祈りのようでもあり…
 

もうすこし、
身体をあたえられた人間っていうやつを、
切れば赤い血の出る動物を、
獰猛で優しい獣を、
生きてみよう、

あのコとまた会えるだろうか…?
 
 

すこし前のこと
夏の海の香りをのせて、
あのコはふわりと風のように目の前にあらわれ、
風のように、ふわりと行ってしまった。

あれは夢…?

もう会えなくなったひとは
死んでしまったひとと同じ

だけどわたしは待っている
 
 

「もうあえない人にもう一度会うためにタイムマシーンをつくるよ」(『待夢』)

    待夢 待夢 僕にだけ…

    タイム タイム …

マヒトさんの優しくて切なさをおびたうたが、声が、ギターが、
カラダじゅうに溶けて、わたしはうたになり、たゆたっていた。
 

八月で待ち合わせする…?
 

あのコの赤いアンティークビーズのアンクレット
糸が切れて 夏の空に散らばって
ブランコみたいに風にのり 赤い花になる

そんなイメージを描いてる

この静かな
ひとりの
孤独な時間で。
 

編む。編もう。わたしはこの両の手を使って
まだ動くこの手で この指で
真夏に咲くドロップみたいな赤い花を編んで
アンクレットにするんだ。
足首が赤い花で可愛くなる。
それは祝福。それは祈り。
その足で、海に行き、砂のうえ裸足になって、
波と遊ぶんだ。
水はキラキラしていて、
わたしはきっと笑ってるだろう。
たとえひとりだとしても。

や、もしかしたら、
外国から来た男の子が
「キミはポエティックだね。」
とかなんとか、声をかけてくれるかもしれない。

あきれる? 年齢を考えろ? ナンパだろ?ソレ。痛すぎる妄想ー

違うよ 偶然の出会い シンクロニシティ 必然の奇跡ってヤツだよ
 

共有できるものがないのがあたり前田のクラッカー
共有できるものがあったってことが奇跡だったんだよ
 

そんな宝石を
世界から受け取った贈り物を大事に持って
ときどき取り出して眺めて
「ダイヤモンドよりキレーー。」
って眩しがる 笑う 幸せになる

そんな人生があったって、いいよね?
ねえ、マヒトくん。

いや、撤回。
許可なんていらない 誰にも

それがわたしだと
決める。
わたしが、決める。

いま、そう決めた。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい