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閉ざされたあの場所で

ハンブレッダーズの、私たちの、当たり前だった居場所

2月26日、新型コロナウイルス感染拡大防止のためのイベント自粛要請が発令され、もう3ヶ月が経つ。
最初はこんなことになるとは思っていなかったのは誰でも同じであろう。

つまらない日常生活の中に希望を見出す、日々の鬱憤を発散する、そんなことができるライブハウスが大好きな人は少なくないだろう。
この要請によって、いや、新型コロナウイルスによってそんな日常は今は送れなくなってしまった。
誰しもがいつ終わるかもわからないこの状況への不安を抱えながら生活する日々を送っている。

数多くのアーティストたちが、ライブの中止や延期を申し訳なさそうに発表していく様子に心が痛んだ。誰も悪くないのに、誰かがなんとかできたわけじゃないのに。
そんな心が痛くなるようなアーティストからの発信ばかりの中で、4月1日、ハンブレッダーズから「21時にMVを公開します。」の発表。
心が躍るようなことも少なくなってしまった自粛生活の中で、久しぶりにワクワクしながら待った。

ハンブレッダーズ『ライブハウスで会おうぜ』

ハンブレッダーズがライブハウスへ捧げるラブソングが解禁された。
この曲は、つまらない自粛生活の中で、紛れもなく私の光となった。

流行当初には「ライブハウス感染」などと心ない言葉がニュースやSNSで流れ、ライブハウスは悪くない!!となんの根拠もなく咎めたくなるような情報が出回っていた。
そのように目の敵にされていようと、やっぱり私はライブハウスが好きだ。タイトルだけでまずそう思わせられた。

MVを再生してみると、そこではライブハウスへ繋がる道、手書きの歌詞、そしてライブハウスで演奏するハンブレッダーズの姿があった。
なんだかそれだけで涙が流れた。

この曲の歌詞を追っていくごとに、たくさんのことを考えさせられた。それについて私は語りたい。以下の「」内は全てハンブレッダーズの『ライブハウスで会おうぜ』の歌詞から引用させていただきます。

曲の冒頭では、初めてライブハウスに行った時のことを鮮明に思い出させられた。初めて身を投じてみた場所で、何もわからずに周りが全て自分の知らないもので怖くなったけども、始まってしまえばアーティストが生で奏でる音に拳をあげて、その音にのって、自分が自分じゃないのではと思うほど盛り上がれた、生まれて初めて感情を剥き出しにできたようなあの時を思い出した。
当初ライブハウスに一緒に行ける友達などいなかった自分が、冷めやらぬ興奮と耳鳴りを連れながら1人帰路を歩いた夜も思い出した。
何度も通うに連れて、同じ音楽を信じる仲間ができ、観客としての私たちですら当たり前に居場所だと思っていた。そんな場所に今は行くことができないのは、きっと私たちよりもステージに立つ彼らの方が辛いであろう。。
また心が痛んだ。そんな中でも新しい作品をこんなスピード感で発信してくれた彼らは強いなと思った。

「死ぬ間際の走馬灯になりそうな夜がいくつも重なった」
ライブハウスで大好きなアーティストの奏でる生の音と、観客の熱気と、共に過ごした夜はいつも記憶が鮮明に残っている。
あのアーティストのあのライブが、あのアーティストたちの対バンのライブが、、そんな夜に優劣はつけれなかった。きっと自分の走馬灯に彼らのライブも残るのだろう。いや、絶対に残る。

そしてサビではど直球に「ライブハウスで会おうぜ」と。
絶対に会いたい。またあの愛おしい空間で、絶対に。
今は我慢することしかできないけども、この時間が終われば、この状況が打破されれば、きっとエンターテインメントは多くの人々の溜まってきた感情によって大きく輝くのだろう。
そんな瞬間を心から待っている。

「涙を流したってここじゃきっとバレないさ」
もしかしたら、私たちがあの場所で流した涙は、本当は彼らにはバレていたのかな?ハッとさせられた。
ハンブレッダーズが誰よりも味方でいてくれたような気分になった。ありがとう。

間奏ではライブハウスへ続く道やライブハウスの映像が流れていた。関西でライブハウスに通っている人ならきっと見覚えがあるのだろう。この時ばかりは自分が関東に住んでいることをかなり悔しく思った。
彼らにゆかりあるたくさんのライブハウスで撮影されているところから、彼らがたくさんの人に愛されていること、ライブハウスに「愛と平和」があることは確信できる。

「ヘッドフォンの外にも宇宙があったんだ」
このたった1行で鳥肌が止まらなくなった。
ハンブレッダーズのDAY DREAM BEATでは
“ヘッドフォンの中は宇宙”
と歌っているのだ。
きっとこのDAY DREAM BEATで描かれた主人公が、ライブハウスに初めて行った時のことを描いている曲なんだろう。ここで気付かされた。
彼らは2月に『ユースレスマシン』で、メジャーデビューを果たした。活動する範囲がそれによって変わろうとも、彼らの良いところは変わらない。遊び心があって、過去から繋がってきて今の彼らがいる。
本当に、心からカッコいいと思った。
自称スクールカーストの最底辺から、今に至るまで、ネバーエンディング思春期を掲げて私たちに音楽を届けてくれる。そんな彼らがとてつもなくカッコよかった。

彼らにライブハウスで会える日がまた来る頃には、私はバレない涙を流してしまうだろう。
死ぬ間際の走馬灯になるような夜をまた過ごせるだろう。
そんな日を心待ちにして、今日も私は音楽を聴いている。ライブが無い日々でも、彼らの音楽が、大好きなアーティストの奏でる音楽が、鳴り止まぬように。

「僕たちの音楽よこのまま鳴り止まないで」

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