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誰か彼の腕を引いてやってはくれまいか

どうしても怖くて聞けないMUCCの曲があった

どうしても怖くて聞けないMUCCの曲があった。
「朽木の塔」という曲。
2004年に発売されたアルバム「朽木の灯」に収録されている曲で、誤解を恐れずに書くと、どうしてこのような歌詞の曲がこの世に存在するんだと驚愕した。これはまるで私刑のようだとも思った。だからこの曲の存在を初めて知った4年前から先日まで怖くてずっと聞けずにいた。
現に「朽木の塔」は2006年の武道館で封印されたという。その後2017年、MUCC結成20周年の武道館で久々に披露され、ミヤの言葉を借りるとそこで浄化された。
私は「朽木の塔」が発表されてから封印に至ったその当時のMUCCのことを知らない。だからここでその浄化された曲のことをあれこれ詮索して書くのは野暮だと思う。寝た子を起こすようで気が引ける。
だけど先日、ずっと聞くのを避け続けてきたこの「朽木の塔」をついに聞いた。自分の感覚だと何の心の準備もしてないうちに半ば強制的に聞かされた。
それは5月6日水曜日のことだった。MUCCが毎週水曜日に行っている「MUCC YouTubeスペシャルプレミア公開」でのことだった。
この日公開されたのは当日のYUKKEのTwitterによると2003年の恵比寿ガーデンホールのライブ映像と2004年の日比谷野外大音楽堂「騒乱秋興」のライブ映像だった。私は知らなかった。この野音のライブで「朽木の塔」が演奏されたことを。そして始まってしまった、「朽木の塔」が。当然初聞き。何の心の準備もしていない。メンバーが精神を削って演奏しているのが分かる。そして終わった。
見終わったあとしばらく呆けてしまった。逹瑯が何かを叫んでいた…違う、哭いていた…違う、咆哮していた…これも違う。どれも違う。形容する言葉が見つからない。逹瑯が何を叫んでいたかももう思い出せないのに、その声と白い腕が脳裏に焼きついて離れない。不思議な感覚。
そしてその後私は実際に過呼吸を起こして倒れてしまった。
お願いだ、誰か彼の白い腕を引いてやってはくれまいか。そして彼に伝えてくれないか。あなたは木偶ではない。人間だと。
けれどあのときの逹瑯の白い腕を引いてやれるのはきっと今の逹瑯しかいない。

ちなみに2017年の武道館のライブは映像作品化されていない。見てみたい気持ちはある。でもメンバーが「朽木の塔」はその武道館で浄化されたと言うならわざわざ寝た子を起こすような真似はしなくていいのかもしれないとも思う。むしろそこで浄化されたからこそ今こうして過去の「朽木の塔」のライブ映像を公開してくれたのかもしれないとも思った。

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