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無防備でトゥーマッチ The 1975『仮定形に関する注釈』

9月になれば彼らは

2018年にリリースされたThe 1975の3rdアルバム『ネット上の人間関係についての簡単な調査』(原題は”Ą BRIEF INQUIRY INTO ONLINE RELATIONSHIPS”) は、とても素敵なアルバムだった。
僕はかなり気に入ってよく聴いていた。

そして昨年の2019年サマーソニック大阪、彼らのライヴを観る。
その日のトリはB’zだったが、僕のメインは彼らの前に登場するThe 1975。
とても期待していた。
待ちわびた観衆の目に現れた、ヴォーカルのマシュー・ヒーリーはちょっとフラフラ。
酔っぱらってるのか?
今時にしては破滅的な匂いを醸し出しながら、マシューは歌った。
クールに、そして実に情熱的に。

いや~、良かった!
すっかりファンになってしまった。
ラストの「The Sound」では思わずみんなと一緒にジャンプしてしまった。
なかなか50歳過ぎてから、いやもう30代後半からはとっくにそうだったが、ライヴでジャンプすることなんて一切なかった、
なのに。
 

そんなThe 1975の待望のニューアルバムがついにリリースされた。
もう全世界待望と言って間違いないだろう。
それほど今作は、世界中のロック・ファン、ポップ・ミュージック・ファンから大きな期待を持って待たれていた作品。
アルバムタイトルは『仮定形に関する注釈』と邦題はなっているが、原題は”Notes On A Conditional Form”。

グレタ・トゥーンベリのスピーチを挿入した「The 1975」から一転激しい「PEOPLE」が炸裂する。
激しいロック・チューンはこの曲だけ。
あとはエレクトロニックを用いた曲、アコースティックなもの、メロウなものなど前作以上にバラエティな内容だが、全体を通したイメージはマイルドでポップ。
サウンドやメロディだけだと、多幸感を覚えるほどである。
しかしそれだけではないのがThe 1975なる所以。
心地よいグルーヴに乗ったマシューのヴォーカルが、サマソニでフラフラになりながらも訴えてきた時と同じく、情熱的なソウルで迫ってくるのだ。
それもあまりに無防備に。
洗練されたサウンドとは打って変わって、トゥーマッチなほどだ。
それが僕を感激させる。
歌詞の内容はよく分かってないのだが、彼の主張に同意するとかしないとかではない、もっと原始的なヴァイヴのようなものに僕は同期し共感してしまう。

このアルバムは素晴らしい。
まだ2020年は半分も過ぎていないけど、今年のベストアルバム候補だ。
リリースされてからこんなに聴きまくるアルバムって久しぶりだな。
何時以来だろうか?

「Nothing Revealed / Everything Denied」~「Tonight (I Wish I Was Your Boy)」の流れには涙してしまう
 

彼らは今年の9月SUPER SONIC(スパソニ)での来日が決まっている。
SUMMERSONIC(サマソニ)の秋ヴァージョンともいえるこのフェス、今回はトリでの登場となる。
今から胸が躍る。
だが無事開催することが出来るんだろうか?
彼らは来日し、僕らはステージの前で彼らの音楽と対面できるのだろうか??
新型コロナウイルスで世界中の皆が大きなダメージを受けている現状。
僕自身も経済的な危機に直面している。
ウイルスに関する情報も、未だ定かでない部分が多い。
そしてまた、それ以外の大きな問題もいくつも起きている。
僕らの国だけでなく、他の国でもそう。
色んなものが一気に噴き出したかのように。
気分が滅入る。
そんな中彼らのニューアルバムは、失望や不安を内包しつつもポジティブな気持ちを感じさせてくれる(”ポジティブ=楽天的”ではない) 。
それでもまだ足りない、彼らのライヴでもっと感じたい。
力強く行動するには、まだポジティブなパワーが足りないのだ。
他力本願的ではあるけれど、
辛い局面で、何かの力を借りるのはそう悪いことではないはずだ。
9月無事スパソニが開催された時、世界の問題は少しでも改善されているのだろうか?
どういう心持ちで、僕は彼らの音楽と向かい合っているだろうか??
SUPERSONICが開催されることを、心から切望する!!

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