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THE BACK HORN「瑠璃色のキャンバス」に描かれた約束

瑠璃色のキャンバスに描くTHE BACK HORNと銀河遊牧民の新たな旅

「闇夜をそっと照らし出す歌」

コロナ自粛で生まれた闇を、突然一条の光が照らしたのは2020年6月10日だった。

THE BACK HORNのファンクラブ「銀河遊牧民」会員宛に発売が告知され一部解禁となった新曲「瑠璃色のキャンバス」。

TOUR延期、再延期、数々の夏のイベントの中止を受けて落胆した日々を送り、それぞれの日常を彷徨っていた銀河遊牧民たる我々の目の前に現れた希望のキャンバス。

少し時間を戻すと、THE BACK HORNの苦難は2020年初頭から、正確には2019年末から続いていた。

THE BACK HORNの核を担うVo山田将司の喉の不調である。

先日発売された雑誌インタビューで赤裸々に本人の言葉で語られているが、ここ数年ファンが抱えていた一抹の不安を本人が認めた形でもあった。

そこで語られた苦悩は察するに余りある、「生きようと歌おうと苦しむ1人の人間」の正直な姿だった。

最新作であり傑作となった「カルペ・ディエム」に伴うTOURは延期され、山田は手術に踏み切った。

世間はちょうどコロナ過での公演中止や延期が相次いで発表される事態となり、山田が手術を終えてリハビリに入った事でTHE BACK HORNも活動を止めた。

Gの菅波栄純はSNSを多用し、Drの松田晋二はラジオ中心に、Bの岡峰光舟も先日イベントに参加して元気な姿を見せた。

リハビリを終えた山田もラジオに復帰したり、自らの喉の好調をアピールするかのように面白いアイデアでSNSを賑わせてくれた。

そして、2021年に延期されたTOURの元々の日程に合わせたyoutubeでのLIVE配信企画。

既発のLIVEDVDや特典DVDでのLIVE動画を日程に合わせての配信「KYO-MEI MOVIE TOUR」では配信時に多くのファンがそれぞれの居場所で一緒に盛り上がるというまさに「孤独を繋げる」現象が起きている。

そして、新曲の発表。

思い返せば2011年の東日本大震災の際にTHE BACK HORNはチャリティーとしていち早く「世界中に花束を」をデジタル配信し、短い時間ではあったものの水戸ライトハウスでのLIVEも決行した。

今回、彼らから届けられたのは花束ではなくキャンバスだ。

山田将司作詞作曲の新曲は歌詞だけが全公開され、曲全体は未知のままである。

公開されている部分だけでも充分に心揺さぶるものだが、「瑠璃色のキャンバス」は歌詞を読めば読むほど、再び輝きだしたバンドへの期待と渇望で溢れていく。

特に「約束するよ僕ら また会う日を」の言葉は重い。

「瑠璃色のキャンバス」に山田将司が刻んだ言葉たちはとても真っすぐで、虚飾がない。

ゆえに何処までも奥深くに言葉が落ちてくる。

彼が歌う「僕らの場所」とはライブハウスであり、バンドとファンが「KYO-MEI」する全ての世界だろうと思う。

松田晋二がインタビューなどで語るように、これからはライブのあり方やバンドとファンの繋がり方も変化していくだろう。

今の世界情勢、何が正しいかは誰にもわからない。

THE BACK HORNはその答えを探し生み出そうとしている。

そして、銀河遊牧民との絆を深め新しいファンも取り込みながら前に前に進もうとしている。

音が届くまでの期間、ファンは彼らを求めて以前の音源や映像にその存在を探し繰り返し聴いたり観たりすることで必死に自分の中のTHE BACK HORNを構築していた。

その行為はまるで存在しないことを確認する不在証明のようでもあった。
 
 

ここに今届けられた「瑠璃色のキャンバス」はTHE BACK HORNからの存在証明である。
 

彼らは生きている。

彼らは蠢いている。

彼らは足掻いている。

物語は続いていく、魂を重ね合わせる日まで。

そして、その先へ。
 

THE BACK HORNおかえりなさい。

新しい旅を始める準備はできています。

何処へ行きましょうか?

何処までもゆるゆるとついていきます。

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