616 件掲載中 月間賞発表 毎月10日

2017年9月5日

あやかす (24歳)
31
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

Can’t keep running away

NakamuraEmiと身の上話

通勤電車でNakamuraEmiを聴いて泣いた。周りの乗客に気付かれないように欠伸を装って涙を拭いたが、もしあの時泣いているのを見ている人がいたら、わたしは突然涙を流すヤバい女に見えていたことだろう。

わたしは三ヶ月ほど前に訳あって無職になり、つい一週間ほど前から新しい仕事を始めた。右も左もわからない仕事は覚えることが多くて大変だ。無職期も面接を受けては落ちを繰り返してナーバスになっていたが、今は今で身体よりも頭が疲れきってここ最近は心に余裕がない。

そんな中、長い通勤電車の中で、今まで聴こうと思いつつ聴けずじまいだったNakamuraEmiを聴いた。初めて手をつけたアルバムは『NIPPONNO ONNAWO UTAU vol.4』。まずはタイトルもサビもよく知っている『メジャーデビュー』から聴いてみた。

<うーわNakamuraEmi メジャーデビューして変わったな

何でも聞こえるこの時代 正解も無いこの世界

うーわNakamuraEmi 思ったより大した事ねーな

飲み込んで前に進め
ぶれんじゃねーぞぶれんじゃねーぞ>
『メジャーデビュー』

と自身のメジャーデビューに対する思いを力強く誓う彼女の歌に、励まされるというよりも闘志に近い勇気を受け取ったが、そのあとアルバムを一曲目から聴き始めて、怒涛のように突き刺さる歌詞の数々に、堪えきれず泣いてしまった。

<なりたい自分が皆あるだろう なれない理由を皆並べるだろう
風に吹かれてみてはどうだろう ぐらつく自分なんて嫌だろう>
『Rebirth』

<恋をしたらその人の目を見て笑って もっと弱くもなれるんだろう
そんな気持ちを どこかに置いてきたのかな
そんな気持ちは もうここには見つからなくて

今日も恋愛に不向きだ 目をそらす癖は無くそう
ダメなところも見せておこう これからも女性でいよう>
『ボブ・ディラン』

<厳しい言葉はずっと先で 毛皮みたいにあたたかい>
『晴人』

わたしは今24歳で、新入社員で、日本のOLで、日本の女である。なりたかった自分にはなれていない。二次元のキャラクターに夢中で現実での恋愛はもう年単位でしていない(オタクなので…)。慣れない仕事ではなかなか覚えられない自分、ミスをしてしまう自分に嫌気がさすし上司のありがたいご指導にも時々苛立ってしまう。そんなわたしを鏡に映したかのようであり、情けないわたしを叱ってくれているようでもあり、そして鼓舞してくれる彼女の歌は熱くわたしの心に残った。

<でも大人の言うことを聞け 決して言う通りにしろじゃない
光っていたら信じて 腐っていたら反面教師
聞いて 流して 信じて 捨てて 良くも 悪くも お手本だ
子どもと大人の真ん中のこの曲も聞いて捨てろ>
『大人の言うことを聞け』

自分の曲を「聞いて捨てろ」と言える、彼女の強くあたたかい言葉だから心に刺さるのだと思う。今このタイミングでNakamuraEmiを聴いてみる気になったのも、今自分にとって必要だったからだろう。

こんな人が上司だったらいいなと思う。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい