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DIALOGUE+がオンラインで魅せた”かくめい”

オンラインライブで見せた"可能性"

先日、「DIALOGUE+」という新人声優からなるユニットのオンラインライブを視聴した。先に感想から述べると、とても良かった。オンラインライブという今後主流となりうる可能性のあるコンテンツを最大限に利用した構成。新人声優とは思えぬ歌唱とダンス…。私はオンラインでのライブは初体験であったが、想像していた以上の満足感を得ることができた。今回はオンラインライブを視聴した背景から、「DIALOGUE+」のみせたオンラインライブの可能性について私自身が感じたことを語ろうと思う。非常に回りくどい文章となってしまったが、是非とも一読してもらいたい。

まずこの「DIALOGUE+」(以下:ダイアローグ)というのはどういったグループなのかを軽く説明したい。先にも書いたように、新人声優8人からなる歌唱ユニットで、昨年10月にシングル「はじめてのかくめい!」でデビュー。音楽プロデューサーに、ロックバンドUNISON SQUARE GARDEN(以下:ユニゾン)田淵智也を迎え、デビューシングルの他、ミニアルバム、配信・通販限定シングルを各1作ずつリリースしている。リリース記念イベントでの歌唱やライブイベントを通し、彼女らは経験を積んできたまだまだ新人ユニットである。

そんな彼女らとの出会いは田淵智也がきっかけだった。私はユニゾンの大ファンで彼らの作る楽曲、信念をとてもリスペクトしている。その大好きなバンドメンバーの1人、田淵智也が音楽プロデューサーとして楽曲を提供することが決まったということで彼女達の音楽を聴き始めた。動画投稿サイトに掲載されてるMVを視聴すると、楽曲は私好みでとても良かったことに加え、本当にこの子達は声優なのか?と疑うほどの歌声、ダンスパフォーマンスに驚いた。実際のライブ映像を観てみると、まだまだ成長の余地を感じさせる一面がみられる箇所もあったが、一流のバンドマン達を背に(ダイアローグのライブでは、生バンドが採用されている。)歌って踊る姿には圧巻のものがあった(是非観て欲しい。)。アイドルソングやアニメソングに疎かった私だが、バンドサウンドに微かに感じられる田淵イズムと彼女達のひたむきな姿から一瞬にしてハマった。そして先日、オンラインライブが開催されるということなので、リアルタイムで視聴した。彼女らのパフォーマンスは圧巻という一言に尽き、ダイアローグは新たなライブの在り方を私に提示してくれたように思った。
ライブの構成としては極限までMCを削除(ライブの流れを重視する田淵イズムの現れか?)、曲間はセッション、ストーリー仕掛けの映像を用い、流れるように曲を繋ぎノンストップで約1時間半駆け抜けた。また会場にお客さんが居ないのを利用し、ステージにはダイアローグのメンバー。一段下がった、本来お客さんがステージを観る位置にバンドメンバーを据えるといった配置を採用し、ダイアローグメンバーはバンドメンバーのいるフロアを走り回ったり、フロアの後方にある座席を利用したパフォーマンスを行うなど、ステージに囚われることのない、無観客ならではといえるパフォーマンスをみせた。疾走感のある全体構成と、ハンドカメラでメンバーを追いかけるような映像、しっかりと曲を聴かせる場面では定点映像を用いるといった魅せ方は、ライブ会場に居ない私たちの臨場感を増幅させた。しかし、私たちには合いの手やコール、ダイブやモッシュをすることは出来ない。そう、ライブの熱量をファン同士で共有することが出来ないのである。これに関しては私も非常に危機感を覚えていたが、SNSというツールがこれを補完してくれた。SNSを通してリアルタイムで、ファンと演者との一体感を共有することを可能とした。あまりSNSに書き込むことを好まない私も、周りの熱量に流され、つい投稿し過ぎるなど想像以上に楽しむことができた。SNSという形態に変わっても、人と感想を共有できるのは嬉しい点であろう。これはライブのある何週間も前から、チケット購入者特典を配布したり、専用のハッシュタグを用いるなど、ファン同士で楽しめるようなコンテンツやプラットフォームを作成した裏方の努力が実を結んだ。ライブとSNSの融合は、このような裏方の努力によって、成すことのできた結果であり、ライブパフォーマンス以外の面でも私たちファンを楽しませる工夫が随所に散りばめられていた。このようなライブに向けた取り組みから鑑みても、ダイアローグのオンラインライブは一種の新たなエンターテイメントとして完成した作品と十分にいえると感じた。

長々と書いたが、生で観るライブとは違う臨場感や高揚感がオンラインライブには確かに存在した。今までのライブだと、当日に準備し、ふらふら〜と会場に向かう。ライブ後は、1人で余韻を楽しむ私。そんな私だが、今回このような形でライブのずいぶん前からわくわくしたり、リアルタイムで感想を共有したり…。さらには、メンバーの普段は見れないような表情やパフォーマンスを細部まで見ることができ非常に満足度の高いライブであった。今後、オンラインライブというものが主流となる可能性のあるなかで、ダイアローグは新しいライブの楽しみ方、可能性を私に提示してくれた。確かに生のライブには劣るかもしれない。しかし、生のライブが出来ない昨今の状況でも、ここまでの音楽体験をすることが出来る!と提示してくれたのだ。目まぐるしく状況の変わりゆく日々に、いち早く自分達に出来ることを模索し続けた彼女達があの夜起こした”かくめい”は、私の音楽観に深く刺さったものとなった。

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