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“Did you watch the news today?”

The Black Eyed Peasからの問い

” Did you watch the news today? Did you hear what they said? One thousand more people passed away. Aw, nah, somebody tell me what’s goin’ on ”

(今日のニュースは見た?彼らがなんて言ってたか聞いた?1000人以上の人が亡くなったよ。なぁ、一体何が起きてるんだ、誰か教えてくれよ。)

この問いから始まるBlack Eyed Peas(ブラック・アイド・ピーズ)の「NEWS TODAY」2020年に突如として巻き起こったコロナ禍を如実に表した楽曲だ。この曲は約2年ぶりにリリースされた彼らのニューアルバム「TRANSLATION」に収録されている。
私の中のBlack Eyed Peas (以下BEP)は、2009年にリリースしたアルバム「The E.N.D.」の時代で止まっており、いつの間にか紅一点ボーカルのファーギーがいなくなっていた。

3人になった彼らの楽曲は更に進化しており、ヒップホップやエレクトロの枠を超え、ジャンルに捉われない音楽の在り方を提示していた。その一方で、彼らの精神は今でもある意味、アルバム「Elephunk」で「Where is the Love?」を歌っていたあの頃のままのような気がした。

確かあれは2003年にリリースされた楽曲で、2001年のアメリカ同時多発テロを題材にしたと言われている。

” People killin’ , people dyin’ Children hurtin’ hear them cryin’ ”
” Where is the love? ”
(人々は殺し合い 死んでいく 子どもたちは傷つき 彼らの泣き声が聞こえる)
(愛はどこにある?)

この曲がリリースされた2年後の2005年、私はニューヨークを訪れた。ワールドトレードセンター跡地はグラウンドゼロとして再開発されている最中であった。その囲い越しに見える星条旗や、未だ祈りを捧げる人々、献花などを目の当たりにしてニューヨークは、アメリカは、世界はまだ深い悲しみの中にいることを悟った。

音楽という共通言語で悲しみを分かち合い、お互いを思いやり、尊敬し合う。BEPが「Where is the Love?」で表現したかったことはそういうことなのかもしれないと感じた。

あれから月日は流れ、時代は2020年。
世界は得体の知れない恐怖と、深く終わりの見えない悲しみの真っ只中にいた。
日々垂れ流される絶望的なニュース、恐怖と混乱を助長するSNS、思いやりと慈しみを失った社会。世界は、誰一人として望んでいない姿に成り果てようとしている。

「NEWS TODAY」は今を生きる人たちへの問いのように感じる。誰も予想していなかった悪夢のようなことが現実に起きている。

見えない敵と戦う国々、明日を生きられるはずだった人々、ゴーストタウンと化した街並。地球という一つの場所で異なる部族、異なる言語を話す人々が暮らしている。お互いに理解し合うのは難しいことかもしれない。ただ、ウイルスには言語など関係ない。

日々流れるニュースを見て、あなたは何を感じるだろう。

争いや絶望の果てに、和解と愛があることを信じたい。

Black Eyed Peas の優しい音楽と共に。

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