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音楽で国境を越えよう

BTSとSixTONESに感じる可能性

最近は以前にも増して、ジャンル問わず、様々な音楽を聴くようになった。

世界中が漠然とした不安と苦しみに包まれている現在、音楽の持つ力というものを改めて感じる機会が増えたように思う。

音楽がなくても人は死なないが、私の場合は、音楽がないと生きていけない部類の人間だと自覚している。
自身の人生の中で岐路に立つたびに、何度も音楽に支えられてきたし、今だってそうだ。

そして、私たちは今、世界に広がる不安とともに、これまで目を逸らしてきた歪みに直面することになった。

人種による差別や職業による差別、性別による差別や国籍による差別。
それらすべてを越えることができるものがあるとするなら、それは何か。

私は音楽だと思う。さあ、音楽で国境を越えよう。
 
 

先日、世界的な人気を誇るトップアーティスト、BTSが、日本で4枚目となるアルバムを発売した。
実はまだ聴けていないので、これを書き終えたらじっくり堪能したいと思う。

彼らと言えば、言わずと知れたトップアーティストであるが、実はメンバー最年少であるジョングクは、私より数か月年下である。
この事実を知ったときは、本当に驚いた。

彼はBTSの中でもセンターポジションに立つことが多く、透き通るようなハイトーンボイスが印象的だが、ダンスもかなり巧い。

持って生まれたオーラはもちろん、音取りの正確さ、アクセントのつけ方、特に、ダンスの魅せ方が徹底的に研究し尽されているので、安心して見ていられる。

彼ら全員のダンスパフォーマンスのレベルは、かなり高い。
ただ単純に、ダンスが揃っているだけでなく、それぞれの個性を滲ませつつ、細部まで驚くほど丁寧に作りこまれているのだ。

だから、パフォーマンスを見ていても穴がない。

ステージで歌って踊っているときの、彼らの貫禄とオーラは、天性の才能だけでは説明がつかないような域に達している。
長年の、血の滲むような努力がなければ、あそこまでのパフォーマンスを維持することはできないだろう。

個人的には、歴史的・政治的な問題とエンタメは分けて考えているが、そうでない価値観を持つ人々も、もちろんいる。
それ自体を否定するつもりは全くない。

ただ、そういった思いが暴走して、海外アーティストが国内で倦厭されたり、逆に、日本のアーティストが海外で倦厭されたり…という事態が発生するのには、少し切なさを感じてしまう。

音楽にも国境があるのだと思い知らされる。

悲しいことに、彼らにも例外なくそれは適用されていて。

血の滲むような努力の結果として、ハイクオリティなパフォーマンスを常に届けていても、一部の人たちの間では、音楽とパフォーマンス以外の面について、心無い言葉が飛び交う。

彼らはおそらく、そんな経験を、日本だけでなく、世界各地でしてきたのだと思う。
これも一種の差別だ。

それでも、ステージに立つときには、そんな苦しさを一切見せず、時には妖艶に、時には愛らしく、時には力強く、プロのアーティストとして、ファンに最高のステージを届けてきた。

年代が近いからこそ、もし自分が彼らと同じような状況だったら、と考えることがある。
想像もできないほどの重圧を抱え、それでも投げ出さずに、さらに高みを目指して進む彼らに、心から敬意を表したいと思う。

そういった意味でも、彼らの活躍は、自分自身を奮い立たせ、勇気をくれるのだ。
 
 

前置きが長くなってしまったが、そんな彼らの姿に、私は音楽の明るい未来を見出している。
国境を越えて、様々な違いによる障壁もすべて取っ払って、純粋に音楽そのものが世界中の人々に届く。そんな未来だ。

歌、ダンス、トーク等のすべてのパフォーマンスの質の高さ。
枠に縛られない楽曲の幅広さ。
ブレない体幹によって形成される、圧倒的なダンスパフォーマンス。
安定感ある歌唱の中でも損なわれない、情緒溢れる豊かな表現力。
スターになっても変わらない、個性的で飾らないキャラクター。

挙げればきりがないが、彼らの魅力は国境を越えると思うのだ。
 

私が個人的に最も推したいポイントは、歌、ダンス、トーク、すべてのパフォーマンスの徹底した質の高さである。
これさえしっかりしていれば、人気はあとからついてくる。はずだ。

それに、彼らのパフォーマンスを見たことがあればわかってもらえると思うが、正確であっても決して機械的ではなく、美しくスマートなのに、不思議と、血・汗・涙といった人間味溢れる感情がダイレクトに伝わってくる。

想像もつかないような葛藤、重圧、ストレスをすべて跳ねのけるほどの努力をしてきた彼らが表現する音楽は、様々な障壁をぶち壊して、世界中へ解き放たれる。

国籍も、話す言葉も、肌の色も関係なく、何かに打ち込んで、ひたすらに、ひたむきに、努力と工夫を続けてきた人のそれは、国境を越えて、他の誰かの胸をこんなにも打つのだということを、彼らが教えてくれた。

まさしく、思い描く明るい音楽の未来そのものだ。
 

そんな彼らは今、新しいフェーズに突入しているように思う。
今回、日本の音楽番組で披露された新曲『Stay Gold』は、柔らかなメロディーに優しいメッセージが包まれた楽曲となっており、ダンスパフォーマンスだけでない彼らの魅力にはっとさせられた。

歌が上手いのも、歌にも、ぐっと想いを込められるアーティストだというのも知っていたはずなのに、改めてその側面を見せられて、さらに彼らのことが好きになってしまった。
 

ちなみに私は、V(通称テテ)の、曲を演じるような情緒的なダンスが特に好きなのだが、彼は声も良い。

美しい顔立ちから発せられる低音と、少し掠れる艶のある声はもちろん、ジョングクに勝るとも劣らない高音の美しさも魅力的だ。
音域が広いので、声にもとても豊かな表情がある。

そして、あの顔とあの声で、天然キャラというのもギャップがあって、とても可愛い。
 

愛らしいキャラクターと正統派なダンスに目を奪われるジミン、ラップの技術に舌を巻くRM、さらには、BTSのダンス番長の異名を持つJ-HOPE、最年長の愛されキャラであるジン、BTSの中で最も小柄でありながら力強いラップが印象的なSUGA。

彼らそれぞれについて語り尽くしたいところだが、終わらなくなってしまうので、今回はやめておく。
 

私がここで言うまでもないが、彼らの魅力は、ステージ上の化け物じみたパフォーマンスだけではないので、興味がある人はぜひ、普段の彼らの様子を動画サイトなどで探してみて欲しい。

きっとBTSのイメージが変わるはずだ。

見れば見るほど、聴けば聴くほど、知れば知るほど、魅力が増していく彼らの活躍から、今後も目が離せない。
 
 
 

ここで、BTSと同じく、世界に羽ばたく可能性を秘めた日本のアーティストを一組紹介したい。

SixTONESと書いて“ストーンズ”と読む、と言えば、聞いたことがある人も
多いのではないだろうか。

ジャニーズをデジタルに放つ新世代として、これまでとは一味も二味も違った魅力を持つ、期待のグループだ。
個人的な意見だが、彼らには、BTSに通ずる可能性を感じている。

一概に比べられるものではないが、ここでは敢えて比べることでSixTONESの可能性に触れていこうと思う。

正直、まだダンスパフォーマンスの質は、BTSには及ばない。
厳しいようだが、SixTONESの場合はまだまだ発展途上だと思う。

もちろん、グループとしての活動と並行して、それぞれが俳優業なども積極的に行っているので、SixTONESにしかない魅力もたくさんある。

ただ、パフォーマンスの側面から見ると、SixTONESはまだまだ伸びしろがあると思うのだ。
 

特に、ダンスパフォーマンスというのは、世界で活躍するためにはとても重要だと思っている。

SixTONESのダンス動画と、BTSのダンス動画を見比べるとわかりやすいのだが、やはりBTSのダンスは格が違うのだと思い知らされる。
 

・全員が同じ振りを踊っているとき、一時停止をすると、基本的な頭の角度、体の向き、手の角度、足の向き…といった細部がほぼ狂いなく揃っている。
・流れるような滑らかな身体の動き。
・音の取り方が統一されていて、無駄なモーションがない。
・アクセントがしっかりついていて、ダンスにメリハリがある。
・軸がしっかりとしている。
・体幹が強いので、上半身が足の動きにつられてブレない。
・バラバラの振りを踊るタイミングで一時停止をしても、それぞれがきちんと美しいポジションをとっている。
・とにかくダンスの魅せ方が巧い。

これらのポイントが全員に共通しているから、BTSのダンスパフォーマンスは他と比べても、特別質が高いのだと思う。
 

SixTONESのダンス動画も、同じように一時停止をしながら見ていくと、一人、BTSと遜色ないレベルのダンスをするメンバーがいるのがわかる。

メインボーカルとして高い歌唱力に定評のある京本大我だ。

私は、Jr.時代から一貫して、彼のダンスが一番好きで、ジャニーズきっての
隠れ名ダンサーだと思っている。

生まれ持った骨格の美しさも然ることながら、彼のダンスには、しなやかさと、鋭さと、艶やかさが共存しているのが、特徴である。

まさしく、上述した通り、流れるような滑らかな動きと、ばしっと決める部分とがはっきりしているので、アクセントがしっかりついていて、ダンスにメリハリがある。

一時停止をしても、彼は軸をしっかり持った美しいポーズがとれる。

さらに、足がどれだけ激しく動いていても、上半身がブレない。

音の取り方も正確で、とにかくポージングがとても美しいのがポイントだ。
まさに魅せるダンスである。

彼がミュージカルで鍛え上げた体幹の強さ、魅せ方、歌いながら演じるように踊るスキルは、世界に通用すると感じた。
 

ちなみに決して他のメンバーが下手だと思っているわけではない。
それぞれの個性が出ていて、今は今で充分と言われればたしかにその通りだ。

ただ、彼らの実力とポテンシャルなら、もっと上にいけると思うのだ。

SixTONESなら、BTSのように、完璧に揃えて尚、それぞれの個性を殺さない域に達することができる。そんな確信がある。

私自身、ダンス経験があるので、生まれ持った骨格やリズム感ももちろん大切だが、努力すれば、独学でもかなりのレベルまで到達できるということを身をもって知っている。

彼らなら、もっと高いところへ行けると思うので、それを期待して、今後も応援していきたいと思う。
 

そんなSixTONESは、22日に新曲『NAVIGATOR』が発売される。
この楽曲のMVを見て、私は正直驚いた。

上述したダンス動画は、2018年に公開された『JAPONICA STYLE』だったのだが、このときに比べて、明らかにメンバー個々のスキルが向上しているのが見てとれたからだ。

この二年の間に彼らはデビューという節目を迎え、より大きく羽ばたくためのスタートラインに立った。
その覚悟が、想いが、ダンスにも表れていて、ぞくぞくさせられた。
 

デビューシングルである『Imitation Rain』では、彼らの最大の強みである歌唱力を存分に活かした、歌ものとしての側面が強調されていたように思う。

特に、京本の情緒に富んだ透き通るハイトーンは、披露されるや否や、音楽業界にも、お茶の間のリスナーにも、鮮烈な印象を残し、「ストーンズ 金髪」が検索ワードを賑わせた。

ジェシーと京本のハーモニーに加え、松村北斗の深みのある低音部が入ることで声の層が増えて、より魅力的に仕上がっていた。
 

それとは打って変わって、今回の『NAVIGATOR』では、田中樹の巧みなラップや、森本慎太郎のアクロバティックなダンスなど、ダンサブルな側面が押し出されていて、見事だなと思った。

真似したくなるような振付に、以前に比べて統一感の出てきたダンス。
以前は、少し音に遅れるのが気になっていた高知も、今ではそれを感じさせないレベルまで仕上げてきている。

そして、『Imitation Rain』でも感じられた、京本と松村の溶け合うような声の重なりが、今作ではより一層際立っていて、SixTONESの新たな側面を魅せるナンバーとなっている。

ここから、SixTONESがどのような躍進を見せてくれるのか、こちらにも期待しかない。

まだまだ、もっとぞくぞく、わくわくさせてくれることだろう。
 

BTSとSixTONESについて、それぞれの魅力を語ってきたが、この2組が秘めている可能性は無限だと思っている。

何度も“国境を越える”という表現を使ってきたが、BTSは実際にグラミー賞の舞台に立ち、ワールドツアーも成功させた。

アジアから世界へ。
BTSはそのパフォーマンス力を武器に、世界のチャートを席巻している。

『IDOL』『DOPE』『ON』などのダンスが個人的には特に好きだが、彼らの楽曲は本当にたくさんあって、曲によって、歌声もダンスもがらっと色を変えるので、今回のアルバムも楽しみだ。
 

そして、SixTONESにも、BTSと同じことをなし得る力があると信じている。

MVが公開される度に世界中が沸き立つような、そんなグループになってほしい。
自分と同年代の日本のアーティストが、グラミー賞の舞台に上がるのを見たい。

言葉の垣根も何もかもをぶち壊すような、圧倒的なパフォーマンスを引っ提げて、彼らが世界に羽ばたいていくのを見られる日が楽しみだ。
 
 

叶うならば、この2組のアーティストたちに何かしらの縁ができたりして、何かしらのコラボレーションなんてことが実現したらいいなと思う。

それが叶った日には、きっと音楽の未来も今よりもっと明るいだろう。
 
 

さあ、音楽で国境を越えよう。

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